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21 お手紙




 授業中、五十鈴さんは園田くんに聞きたいことを思い出した。


「……」


 しかし今は自習中。

 先生に見守られ、みんな静かに自習をしている。いくら五十鈴さんの声が小さくても、声を出せば教室中に響いてしまうだろう。


「……」


 五十鈴さんはノートに折り目を付け、音が出ないように丁寧に破いた。





 園田くんは真面目に自習をしていた。

 学校をサボった時のように、勉強で困った五十鈴さんを助けられるよう勉強に抜かりは無い。


 ポト


「?」


 すると突然、隣の五十鈴さんが園田くんの机に紙飛行機を置いた。


「…」


 園田くんだからこそ、その飛んでいない紙飛行機にどんな意図があるのか察することができた。園田くんは紙飛行機を開き中を確認する。


『星野さんについて、どう思う?』


 紙飛行機にはそう書かれていた。

 園田くんは文字を書き足し、紙飛行機に戻して五十鈴さんの机に返す。




『五十鈴さんの友達になりたかったんじゃないですか?』


『そうなのかな……』


『本人に聞いてみたらどうです?』


『どうやって聞けばいいかな……』


『そうだ、良い案がありますよ』


『どんなのどんなの?』


『明日は給食の出ないお弁当の日です。お弁当を用意して、教室や中庭で好きなグループと食事するんです』


『つまり……私が誘えれば……!』


『西木野さんや、前に知り合った木蔭さんも誘ってみんなでランチです』


『すごい……出来るかな?』


『きっと出来ますよ』


『園田くんもいてくれる?』


『いや…流石に女子の輪には入れないです』


『園田くんがいないと不安……』


『西木野さんがいれば間違いはないでしょう』


『うん……でも、園田くんは一人で食事……?』


『いえ、久しぶりに幼馴染と食べます』


『幼馴染……』


『その幼馴染に五十鈴さんのことも話しておきます。今度紹介しますよ』


『うん……ありがとう』




 こうして二人は楽しそうに紙飛行機で文通を続けた。

 その様子を、西木野さんが振り返って見ていたことにも気付かずに。


(…なに授業中イチャついてんだこの二人)

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