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8.担当、奮闘

逆サイド、といいますか、主人公だけ書いてるのにちょっと飽きちゃったので手近なキャラを引っ張って書いてみようと思いました。

ではどうぞ。

「ううん、この表現なのですが、『駆け抜けていった』より『駆けていった』と短くした方が、あとの文章のリズム感を考えてもいいように思うのですが、どうでしょうか」


「それだったら、駆け抜けていった、と過去にするより今通過していく感じを出すためにも『駆け抜けていく』、にするとか…」


「ええ、そうですね。そこについてはそのままでもいいような気がします。ただ、表現として一部これは銅なのか、というものがありますので、はい、はい。ええ、いえいえ、こちらこそありがとうございました。では、そのように。はい、分かりました、次は…6月ですね、はい、よろしくお願いします。では、失礼します」


電話を切り、改めて思い返す。橋先生の3作目、何としても成功したい。



1作目に担当に割り当てられて、彼女の作品はもともと素晴らしく、私の力はほとんど及んでいなかった。編集者としての力不足を痛感した。しかし、会社のみんなは私に、私のこれからに期待しているようだった。みんな、実は私には役不足だろうから、困らせてやろう、なんて思っているのではないか、という被害妄想にもかられた。


2作目完成後の打ち上げパーティーで、私はそんな不安を、酒に呑まれて口走った、らしい。ほとんど記憶にないのは、翌日の二日酔いのひどさで察した。後日菓子折りを持ってに謝りに行くと、

「私の作品にそこまで本気で向き合ってくれていた、という熱意がよく分かりました。これからもよろしくお願いします」

橋先生のその言葉一つで、現金な私はコロっといかれてしまった。


何冊か出していく中で、担当と作家の絆

「谷川さん、新作の事なんですけど…この書き方で分かりますかね?」

「読者層を考えると、少し難しい表現ですよね。でも、易しい表現にし過ぎると場面が薄く見えますし、私はこのままの方がいいかと思ったのですが」


「いいニュースです!新刊、売れ行きいいですよ!」

「ほんとですか、よかったぁ…」

売上だったり、評価だったり、本が出来上がってからも、橋先生とは一喜一憂を続けていた。一心同体、とまで行けたかは謎だが、かなりいい関係を築けていた。

更新はこれから先だんだん、いや今でも遅いのでだんだんという表現よりさらに、の方が正しいです、遅くなると思います。卒業が徐々に近づいてきていて、勉強しなければ、ということも多くなっているので、時間を作って書くことができないことが増えますので…

ご理解の程よろしくお願いします。

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