16.食
涎を(脳内で)たらしていると、ようやくやってきた。白い平皿にご飯が盛られており、当のカレーはソースポットに入って運ばれてくる。皿は追加で一枚、これは異なったカレーが混ざってしまわないようにするためだろう。それなら最初から二つ頼んだ方がよかったのかもしれない、なんて思ってしまった。一緒に来たから、運ばれてくる途中で熱が逃げにくくなってたはずだ、と無理やり納得して、とりあえずご飯を半分に分ける。そしてもう一枚の皿に分けた半分を乗せ、そこにカレーをかけていく。
茶色の液体が少しずつご飯の上に広がっていく、と同時に、香りが立ってきた。これは美味しいと確信する。ここでふと、一杯ずつ頼んで、食べ終わるころにもう一杯とすればよかったという後悔が顔を出した。並行して食べよう。
まず、タイ風カレーである。普通のカレーとは違って、かなり黄色みが強い。匂いも若干食べなれているレトルトのカレーとは違っていて、あまりなじみのない甘い香りが少し、漂って来る。
ひと口。ココナッツの甘みが広がり、ターメリックが後から走って来る。これは子どもでも食べやすいのではないだろうか。クリーミーな甘みが、かけてきたターメリックを包み込もうとして、しかしターメリックはやんちゃで、そこに収まらない。わずかな辛みがご飯を食い尽くしていくようである。
さて、冷め切らないうちにネパール風のカレーも…
こちらは少々汁っぽい。パンだとかナンだとかで食べるのがいいものだったかもしれない。
お皿が別になければ、混ざってしまってたな。
お味のほどは…うん。結構スパイスが効いている。ただ、インドカレー屋さんで食べたものよりシンプルな辛みな気がする。スープ系だからなのだろうか、体がしっかり温まるような気がした。
聞いてみたところ、どうやらスパイスの種類が少ないらしい。油も少し少なめにしていると言っていた。カレーなのにさっぱりした気がするのはそのあたりだろうか。
後で調べてみると、ネパールカレーとインドカレーにはほとんど違いがないらしい。なんじゃそりゃ。




