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私は思った。現実になって欲しいと

なんとなく書いたので凄く短いです

 

 夕日が差し込む教室に1人の影が伸びる。


 しかしそれは2人で作りあげたもの。


 2人が抱き合う事によって、まるで1人の影のようになっているのだ。


 そんな2人の男女は罪悪感に苛まれながらも、誰もいない教室で抱き合い、互いの息づかいだけがに届く。


 だが彼女には、もう一つの音が耳に届く。それは彼のはち切れんばかりに脈打つ心臓の音だ。そして彼女も、それに同調されるように脈打つ音も自然と大きくなる。


 しかし彼にただ同調されただけではない。彼からする清涼剤の香りの他に、ほのかに混ざる汗の匂いに、彼女は男らしさを感じてしまい、鼓動が大きくなったのだ。


 それは彼も同じで、彼女の髪からほのかに漂うシャンプーの香りに女性的魅力も感じていた。だがそれだけではない。彼女をそっと抱いた時に感じた体の小ささ。それは無条件に女の子だと思わされる。そして、微かに体に当たる2つの双丘。


 それらの要因が彼の理性を吹き飛ばした。


 そして彼は彼女の耳元で囁くのだ。


『凛花、やらないか?』


 彼女はその囁きに間をおかず


『はい』


 そう答えるのだった。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「てゆう、夢を見たんですよ!! ヤバくないですか!! ちょうちょうヤバくないですか? 師匠もそう思いません?」

「色んな意味でヤバいって〜 どんな夢見てんだよ。 てか、凛花の中で俺ってどんなヤリ○ン野郎になってるんだよ。頼むから金輪際そう言った類の話をしないでくれ」


 工藤はあまりの恥ずかしさに机に頭を抱え、伏せている


「まったくぅ〜 師匠は恥ずかしがりやですね」


 そして西園寺は、今朝見た夢を再度 思い出し頰を赤く染める。


 だが一方、工藤の席の前にいる小早川は、西園寺に哀れむような視線を送りながら、長い長いため息ついている。そんなため息を吐き終えた後、低い声で西園寺に話しかけるのだ。


「西園寺さんって、本当残念ですね。今の話をしなければ、正夢になっていたかもしれないのに………はぁ〜 楽しみが減った……」


 それを聞いた瞬間、ニヤニヤした表情が一変、絶望の表情へと早変わり。


 西園寺の悲しみの叫びが教室に響くのだった。


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