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俺は思った。過去になにがあったのかと

突然ですが、この話を思って一旦終わりとさせていただき、別の作品に力を入れようと思います。



雨は………嫌いだ。



空を覆う鉛色の雲。


地面を叩きつける雨の音。


雫が体を伝う感触。



その全てが嫌いだ。



そして雨の日には、だいたい変な夢を見る。それは全く見覚えのない辺境の地で、幼馴染2人と高校の友達2人が()だけをくり抜かれ死んでいると言うもの


その夢は妙にリアルで、まるで俺自身がその場で全て体験しているような不思議な感覚に襲われる。さらに不思議なことに、この夢の中での天気も雨なのだ。偶然の一致なのか、記憶に無いだけで俺自身が体験した事なのか。


まぁ、()()()()()()


夢の中の事をいくら考えてもしょうがない。そもそも、あんな夢が現実であってたまるか。想像しただけでも悲しくなる。仮にあったとしても()()()とかそう言う類いのものになるだろう。



倉本 巧の目覚めは最悪であった。例の夢で目覚めたと言うのもあるが、追い討ちをかけるように外の天気の悪さ。ましてや今は5月、梅雨の時期だ。毎日のように雨が降り、その度に嫌な夢を見て、冷や汗をかきながら起きる。それが憂鬱さを増しいる要因だ。


だが、そんなの御構い無しに雨が降り続け、窓ガラスに雨が打ち付ける。そんな音が俺の部屋に響いている。


しかし一瞬で雨の音など気にならないほどうるさくなる。


「たくみく〜ん、どうしたの怖い顔して。また怖い夢でも見たの?お姉さんが相談に乗ってあ・げ・る♡」


こんなジメジメと蒸し返った部屋でもあいも変わらずうるさい人物? は、勿論 ベランダ幽霊である。


普段の俺なら幽霊の言う事など耳を傾けず、適当に遇らうだろうが、梅雨に入ってからと言うもの毎日のように同じ夢を見ていると精神が病んでき、誰でもいいから話しを聞いて欲しいと思っていたのだ。そんな時、『相談に乗ってあげる』と言われたら幽霊だろうと関係なく話したくなってしまう。


「まぁ、たまにはいいか………俺が雨の日に魘されてる事知ってると思うけど、昔仲よかった人達が死んでる夢が原因なんだ。それも妙にリアルでその場に居たんじゃないかと思わされるほど……」


って、具合にベランダ幽霊に話したが、幽霊がどうこうできるわけでも無く、だだ話しを聞いてもらっただけ。でも今の俺には聞いてもらえるだけで、心が軽くなるのを感じる。この溜め込み過ぎる癖、どうにかしないと。


なのだが………


「本当に忘れちゃってるんだね」

「えっ??」


俺はただ話しを聞いてもらうだけのつもりで、何か求めていた訳ではない。だが、幽霊がとても意味深な事を言い始めたのだ。


「俺の夢について知ってるのか? 知ってるなら教えてくれ」

「それは出来ないことだね。それはたくみ自身が望んで願った事だから、私が話すことが出来ない」


本当になにが隠されているのだ あの夢には。それになぜ幽霊は俺の夢の事をを知っている。夢の事を話してのは今回が初めてだぞ。それなのに何故見てきたかのように喋る。


「じゃあ、1つだけ教えてくれ。何故幽霊が俺の夢を知っている」

「まぁ、それくらいならいいよ。簡潔に言うと、願いに落ち度があった。私たちは幽霊、すでに死んでいて魂しかない。でも人間には魂があり肉体がある。だから幽霊である私は願いから除外され、記憶が残っている。こんなところかな」


幽霊は色々助言してくれたが、全くと言っていい程 理解出来ない。そもそも、願いってなに? 魂ってなに? 本当にわけわからん。


だが俺の疑問が消えぬまま、幽霊はさらに続ける


「まぁ、そう考えると菜摘ちゃんとは本当に赤い糸で繋がれてたんだね。2人が付き合い始めた時は流石に運命を信じたよ」


『菜摘』とは薄めの小麦色の肌に、肩にかからない程度に伸ばした髪が特徴の 巧の彼女である。その彼女とは大学で出会い付き合い始めたので、過去 面識があったわけでもない。


なのだが、幽霊の言ってる事が引っかかる。運命やら赤い糸やら。そう言う言葉は、過去 面識があった人に使う言葉であって、大学から付き合い始めた巧たちには似合わない言葉だ。


「何故、急に菜摘が出てくる。今は夢の話しをしてるんだぞ?」


すると幽霊は長いため息を吐いたあと、少し悲しそうに話し始める。


「菜摘ちゃんも夢に関わってるってことだよ」


幽霊はそう言う残したスッと消えていた。


巧は釈然としないまま、1人部屋に取り残されていた。そしてまた静まり返った部屋に窓を打ち付ける雨の音が部屋に響く。


だが、今の巧にはそんな音まったく耳入ってこない。巧は幽霊の言った事を考えていいるのだ。


しかし、考えても 考えても新たに疑問が生まれるだけで、何一つ解決せず余計頭を悩ませた。


《俺の過去に、なにがあったんだ?》


この宣伝感半端ない、最終話で申し訳ないです。


次の作品は異世界モノで、もう既に投稿してあります。そして、新しく連載する作品で巧の過去が!!………気になる方は見て頂けると幸いですww


新しい作品は''神は思った''と、色々繋がる部分があるので楽しめると思います。


では、今までありがとうございました!!

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