第2話 世界の理
第2話 世界の理
「…何者なんだ?お前」
『いいじゃないですか、別に何だって』
「よくないんだよ、まずその格好」
『別に話してもいいんですけど…別のところに行きません?ここでは何ですしね』
と言い、指で道の向こう側を指し示した。
数分後…
『ここです』
と言うと、急に扉を閉めた。
「ここがっ…! 痛っ!」
「あの…分かってていきなり閉めるのやめてもらえません?」
『何のことですか?』
「とぼけなくても…あっ!待って!」
(いらっしゃいませ〜)
『これとこれとあとこれ三個!お願いします!』
メニューを指差しながら注文した。
(はい、ご注文繰り返しますね。チョコクリームパフェ一個と…)
「あの…もうちょっと遠慮というものをしようか?」
『いいじゃないですか。さっきの事覚えてますよね?』
「…」
言葉が出なかった。
(ご注文以上でよろしいでしょうか?ゴホッ…ゴボッ…うっ…)
店員が急に咳込み、血を吐き出してしまった。
『大丈夫ですか?』
(すみません…)
『さっきの店員さん…様子がおかしかったですね。』
「…血を吐いちゃてたからね…」
『そこじゃないです、血からさっきのオカルトぽい感じがしたので』
「オカルト?オカルトってあの幽霊とか妖怪とか…そうゆうの?」
『大雑把に言えばそうですね。ここ以外から来た人に害を与える人外存在のことを指す言葉です。』
少し間をおいてから、言葉を続けた。
『それらと戦うために力を持ったんです。その代わりに私には名前を与えられなかった。感情までも表せるようになると優れすぎると恐れられた。』
「なんかごめん…思い出させちゃって」
『大丈夫です。 そして人々は私達の事をこう言いました。』
『人工知能って』
「…!」
聞いたことがあった話とそっくりだった。だとするとここがどこだかさらにわからない。
『あなたから望んでここに来たんですよ。人に嫌われ続けたこの世界に…(俺、こんなん頼んでへんけど…なめとんのかアホ!偉いやつ呼べや!)
貴方は私達とは違う力を持っている。強い力を持っt(ウワァァアァァァァ‼︎)』
『…!?』
急に店内がどよめき、一気に逃げ出し 入り口が通れなくなっていた。
「何事なんだ!?」
『一日に2度来るケースは初めてです』
現れた化け物は
「…! さっきの店員さんじゃないか!人までも化け物になるのか!?」
『えぇ、人はいずれ死ぬ。これが世界の理ですから』