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ブラッシング

前世の荒らすじぃぃぃぃぃぃいいい!!!


『屋台販売開始!』


『人気に!』


『リゼット達は?』


『中位に!』


のどん!ι(`ロ´)ノ




屋台の販売が無事に終わり片付けた後にシキとシリルの二人は宿の部屋へと戻っていた。クリムはというと終わった後に[箱庭]へと戻っていったようだ。シキの事は奴隷であるシリルに頼んでいるらしい。事情はわからないが恐らくリゼット達の特訓に参加しているのだろう。



「ふぁぁぁ~~~……」



そして今、シキはブラシでシリルの耳や尻尾をブラッシングをしていた。獣人は綺麗好きであるのだがその事はシキ自身も理解していた。最初は主人にそんな事してもらうのは畏れ多いと言っていたが最終的にシキが命令という事になっている。



「凄く……んっ……気持ちいいです、御主人(マスター)。何でこんなにもおれ達獣人の事をよく理解しているんですか?」


「~♪ん?あぁ、シリルは知らなかったな。……ほれっ」



シリルに顔を近づけた瞬間にシキの癖っ毛の金髪の上からぴょっこりと狐の耳が生えていた。勿論、お尻から狐の尾がゆらゆらと揺れている。


シキは狐の獣人になった事に驚いたシリルの表情を見ると満足した様に耳をピコピコ嬉しそうに動かしていた。



「ま、御主人(マスター)も……おれと同じ獣人だったんですか。……ハーフ、なんですか?」


「いや?ハーフじゃないな。どちらかといえばミックス、といった方がいいか?」


「ミックス、ですか?」


「そうだ」


驚いて見ているシリルにシキは自身の金色の尾を顔に向けてぽふっと被せてみる。これはちょっとした悪戯心だ。



「な、本物だろ?」


「……お、おれも御主人(マスター)のブラッシングする」


「ん、いいのか?」


「奴隷として当たり前だから……」


「そっか。じゃ、頼む」



ブラシを渡すとシリルはシキの尾をブラッシングし始める。同じ獣人であるからかどのようにブラッシングすればいいかわかっているシリルはシキの金色の尾を優しく毛並みをすいていった。



「はぁ~♪」


「どうですか?」


「うん!凄く気持ちいいよ~~~」



シキの表情は幸福そうなものであったのだが、その表情を見たシリルは同性でありながらも不意に胸の鼓動が高鳴ってしまう程に美しく綺麗だった。加えて目を細めている為か小動物の様に可愛らしくも思えていただろう。



「……御主人(マスター)


「ん?」


「耳も……やりましょうか?」


「いいの?」


「はい」


「そんじゃぁ、御言葉に甘えて~~~」



シキはシリルの膝の上に頭を何の躊躇も無く乗せてしまうのだがそれはそれで先程と同じ様な事となってしまう。シキは全く気にしてなさそうだがシリルはドキドキさせながらも狐耳を尾と同様にしていく。



「……シリル?」


「はい?」


「その右手の甲にある黒い紋様は……どうした?」


「えっ!?」



シリルはブラシを持っていた右手の甲を見てみると指摘された様に円を描いた様なくっきりとした紋様があった。シリル自身、今日の今日まで気づかなかったのだ。



「こんなの、昨日は無かった筈なのに……」


「……シリル、その右手を見ていいか?」


「あ、はい」



シリルの膝の上に寝ながらシキは差し出された右手を掴むと問題である甲へと目をやった。暫く眺めていると何を思ったのかその紋様のある右手の甲を舐めたのだ。



御主人(マスター)!?」


「待って。あとちょっとでわかるから」



そう言うとシキはまるで味見をするかの様にシリルの右手の甲にあった紋様の場所だけをなめていた。暫くすると何かわかったかの様になめるのをやめるとシキはシリルにこの紋様の正体を告げるのであった。








「これは、『魔剣』だな」















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