保護
前回のあらすじぃぃぃい!
『奴隷、猫獣人少年保護!』
『野郎共を拘束!』
『他にはなし!』
『帰る!』
のどんっ!ι(`ロ´)ノ
冒険者ギルドへとかえってきたクロ達は急いで受付にギルドマスターへと取り次いだ。受付嬢は何の事やらわかっていない様だったが、『レッド』姿のクリムがいた事で簡単に取り次いでくれたのだが、その相手が同じく犬耳受付嬢だったのは言うまでもなかった。
ギルドマスターの部屋へと案内されるとクロは少年を抱えたままで部屋へと入室するのであった。
「ふぁぁぁ~、お、帰ってきたか……ん?その獣人の子はなんじゃ?」
「この子は……」
クロは腕の中で眠っている少年の事について説明した後、ブーブル侯爵の屋敷で見つけた違法な取引等についての資料を[空間庫]から取り出して机の上に置いた。ギルドマスター、イルディアは先程まで眠っていたのか目を擦りながらもしっかり資料に目を通している。今の時間帯は深夜一時位だろうが、冒険者ギルドは二十四時間営業しているのだ。見た目が幼女なので起こした事に何となく罪悪感があるクロであった。
「おぉっ!クロ、クリム!この資料はブーブル侯爵の悪事を証明する十分な物じゃ!よくやったぞ!早速、王にも連絡しておこう。『闇ギルド』も速めに動かした方がよいのぅ……で、その獣人の子はどうする?」
「ん~」
「ギルドマスターよ、何処か寝かせる事はできないか?」
「なら、そこのソファーに寝かせておいてもよいぞ」
「じゃ、御言葉に甘えて」
そう言うとクロは抱き抱えていた少年を指定されたソファーに寝かせようとするのだが少年はクロの着ていたローブを掴んで離そうとはしなかった。なので掴んだローブ事脱いでソファーに横にして寝かせようとしたのだが、魘される様になってしまう。
「い……やぁ……ひとり……しない……で……」
悲痛な表情で閉じた瞳から雫が溢れてしまっている。余程今まであの男共にされた事だけでなく、その前にも色々と訳がありそうだ。
「……のぅ、クロよ。その獣人の子が起きるまで暫く面倒を見てくれんか?」
「……あぁ、この子は俺が助けたんだ。その助けた責任は持つよ」
「そう言ってくれると助かるのぅ」
イルディアは一息つくと机の引き出しから袋を取り出すとクロの方へ差し出した。
「今回の報酬じゃ。ブーブル侯爵についてはわしらギルドや国の騎士達が動くから安心するのじゃぞ」
「わかった。なら、俺達は宿に戻るか」
クロはソファーに横になった少年を抱き上げるとクリムと共に部屋から退出する。
宿へと戻ると女将に一人泊まる事情を説明して金を渡すと取っていた部屋へと着く。リゼット達を[箱庭]から呼び出そうとしたが、マシロから今日はリゼット達を[箱庭]で休ませるということになったらしい。リゼット達はマシロが責任を持って今日の夜は面倒を見ると言っていたので部屋にはクロとクリム、そして少年の三人だ。
「クリム、[箱庭]に戻らないのか?」
「主を一人にはしない。我も一緒にいるぞ」
「そうか。なら一緒に寝るか」
「一緒にッ!?!?」
今ベッドは一つになっているので動かすのが面倒だと思ったクロはそう提案するのだがクリムは主と一緒に寝るということに顔を真っ赤にさせていたのだ。
クロは少年をベッドに横にさせた後、シキへと髪と目の色を戻していく。服は、はだけた黒のタンクトップに灰色の短パンといったシキの色気を十二分際立てる服装に着替えていた。
「あ、主。そんな露出が多い服装で寝るのか?」
「ん?そうだけど?これ、普通じゃないのか?」
「(主、主よ、わかっていない。その華奢な身体が、その細くて折れてしまいそうな腕に、短パンから露出した金の延べ棒の様な美しい脚!そしてはだけたタンクトップから見てる鎖骨、うなじが我の理性を崩壊してしまいそうだということに!それに、今寝ている獣人族の子がもし目覚めてしまったら……)」
「クリム?どうしたんだ?」
クリムの目の前にシキが覗き込むように見てくるのだが、そのはだけた黒のタンクトップの隙間から見える胸元に目がいってしまう。只でさえシキの容姿はスレンダーな美少女なのだからクリムの理性が限界に近づいてもいたのだ。
「お、あっ……主……」
「あ。マシロから聞いたんだけど[人化]、使える様になったんだって?」
「あ、あぁ……」
「なら、クリムの[人化]してくれないか?『レッド』姿でいると、何だが違和感があったな」
「わ、わかったぞ」
クリムは[人化]を発動させると徐々に『レッド』の姿から変化していく。クリムの[人化]が終えると、そこにはシキよりも5センチ高いスレンダーな真紅の髪と目の美女に変身していたのだ。
「ど、どうだろうか?」
「……」
「主?」
シキはクリムに近づくと羨む様に凝視していたのだ。クリムを見上げると少し不満そうな表情をしていた。
「いいなー。俺もクリムと同じ位に背が高くなりたいな……」
シキは自身のせの高さに不満を持っていたのだ。シキの身長は173で日本では平均より少し高い位なのだがクリムの[人化]位の身長になるのが目標だったりする。
シキはクリムにぴったりとくっつくと身長の差を手で計っていた。しかし、密着されたクリムは心臓の鼓動が高鳴ってしまっている。今のクリムの服装は赤いスーツであったのだが、シキの身体の感触を感じ取っていた。
「(あぁ……主のいい匂い……身体は丸みを帯びていて柔らかい……それに決め細やかな白い肌……)」
「ま、そのうち伸びるか!さ、クリム寝よう?」
「わ、わかった」
シキは少年の横になると、獣人なのか眠りながらシキの方へと身体を向けて密着してきた。少年は顔をシキの胸元に顔を埋めるとそのまま安心しきったかの様にスヤスヤと寝音を立て始めた。
「(やっぱり、寂しいんだな……)」
その少年をまるで母親の様に抱き締めると猫耳と尻尾が嬉しそうに動いている。
クリムはそのシキと少年の光景を見ると思わず微笑んでしまう。その時には理性が崩壊している事はなく、シキの背の後ろへと寝るのであった。
そうして仲良く三人で就寝する中、少年が起きたのは朝陽が昇る前なのであった。
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