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侵入……の前に

前回のあらすじぃぃぃい!


『新しい変装、クロ!』


『クリムも一緒に!』


『リゼット達は[箱庭]で!』


のどんっ!ι(`ロ´)ノ

クロ・クリムの二人はブーブル侯爵が管理しているシーザン領土へと続く森で走っていた。走っている道は人によって整備されている。だが、時間帯が日が傾いている為か人一人として擦れ違う事はなかった。

二人は目立たない様に茶色く地味なローブを纏い顔はフードで隠している。これは冒険者ギルドで物凄く目立ち過ぎたので近くにいた商人から購入したものだ。値段はそれほど高くはない。


「主よ。後、数分でシーザン領土へと到着するぞ」


「わかった」


本来、冒険者ギルドからシーザン領土まで速くても一日は掛かるのだが、クロとクリムの走るスピードでは半日で着ける程の凄まじいものだった。本人達はジョギングする位で走っているつもりだが。


「クリム、そろそろ走るのを止めて歩くぞ」


「御意」


目的地に着くのでクロとクリムは歩きながら向かうことにする。走りながら目的地に着けばシーザン領土の者達に不審がられるかもしれない。その気になれば気配を消して潜入することは可能かもしれないが、クロは慎重に行動する事にしたのだ。もし、ブーブル侯爵の噂が事実であれば下手に手出しが出せない。


それに今回は決定的な証拠を入手するのが目的だ。無責任にそれ以上な事をするつもりもない。よっぽどな事が無い限り。




問題なくシーザン領土へと無事に入ることができた。証明書は冒険者ギルドカードで十分で門番には特に不審がられる事はなかった。だが、フードを被ったままで何も言われなかったのでシキは門番の勤務状態は最悪だと感じていた。


とりあえず、無事に潜入できたのでブーブルの屋敷へと向かう事にする。

シーザン領土の街並みはディーサルヌ王国と同様に中世ヨーロッパの様なものであった。商人やら屋台等が商売しているのが見られる。

その街並みの奥へと行くと一際大きく目立った屋敷が見えてきた。


「あれが、ブーブル侯爵の屋敷か」


「あのギルドマスターが書いていた通り、よく目立つ」


ギルドマスター、イルディアから渡された資料で屋敷は兎に角でかいから直ぐわかると自筆で記されていたのだ。そのよく目立つ屋敷を眺めているとここまで通ってきた通りから何やら騒がしくなってきた。


「ん?どうしたんだ?」


「……さっきの門番達がなにやら焦ってこちらにやってくるぞ?」


「……不味いか」


何かあったかわからないがクロはクリムの手を取り人混みを掻き分けて近くにあった路地へと入っていく。そして門番達がさっきいた場所へと到着するとクロの頭とお尻からから狐の耳と尻尾を出すとそのまま隠れて静かに耳を傾けた。


「くそっ!何処行った!あの二人組は!」

「まさか、間違えるなんて!」

「仕方がねぇだろ、着ているローブが同じだったんだからよっ!」


そのまま門番達を話を聴いているとどうやら、今日に有名な盗賊団の代表が二人訪れる予定であったがそれをクロ達だと勘違いしていたらしい。だから顔を見せる事をせずに意図も簡単に通れたのだ。しかし、先程その二人がやってきた為に前に通した二人が偽物だと判明したので血相を変えて探しているのだと。


「あっ、主……」


抱き寄せていたクリムが何か言っているがクロはそこにいる門番達をやり過ごすのを待つことにする。門番達は余程焦っているのか直ぐ様違う場所へと何処かへ向かっていった。


「ふぅ……ま、こんな事しなくても良かったんだけどな」


「主……」


「クリム?」


ようやく抱き寄せたクリムに顔を向けると顔を紅潮をしてクロの顔に近づけていた。それは恋人同士の距離でありあと少しでお互いの唇が重なってしまいそうだ。


「クリム、どうしたんだ?」


「ハッ!?え、いや、何でもない……さ、速く屋敷の潜入をしよう!主よ!」


「あ、あぁ、わかった」


クリムはクロと距離を取ると少しはにかんだ様にしながら本来の目的へと移動する。クロは少しクリムの様子が気になり訪ねてみたが大丈夫だ、と言い何事も無かったかの様に振る舞っていたのであった。











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