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ギルドマスター、イルディアからの頼み事

前回のあらすじぃぃぃい!


『レッドに変身!』


『リゼット達は箱庭へ!』


『テンプレ?』


重力鎖(グラビティーチェーン)!』


のどんっ!ι(`ロ´)ノ



ギルドマスターがいる支部長室の中、犬耳受付嬢に連れられてやってきたレッドはイルディアを見て溜め息をついていた。イルディアは黒のワンピースを着ているが似合ってはいる。只、胡座を掻いておっさんの様な仕草はロリ婆だということがよくわかった気がした。


「お~っ!その姿が『レッド』なのかっ!中々いい麗人ではないか~!眼福、眼福じゃぁ~♪」


「頼みたい事とは何だ?」


「ほほぅ、しかも声と喋り方も変わっておるな。『シキ』は女子の様な声だったが今のレッドは少し低い。今の方が肝が据わっておるようじゃ。」


「……ギルドマスター、頼みたい事とは?」


「むぅ、そんなに怒らんでもよかろう。お主を呼んだのはある依頼を頼みたいからなんじゃ」


するとイルディアは前にあるテーブルの上に何枚かの依頼資料を置いた。その依頼資料を手に取って見てみる。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


依頼:巨大鷹(グロースファルケ)一体と巨大蛇(グロースシュランゲ)一体の討伐

場所:ナルアラマの町近くの森林

難易度:S+

期限:無期限(討伐次第終了)

契約金:特別免除(中銀貨10枚)

報酬金:大金貨25枚


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー





ナルアラマの町といえばディーサルヌ王国から西方向にある少し大きな町の事だ。そして巨大鷹(グロースファルケ)巨大蛇(グロースシュランゲ)は共にAランクモンスターであり、その両者は種族的に因縁のある同士でかなり強力なモンスターらしい。


「S+か」


「これは最近ナルアラマの町住人から目撃が多数あっての。今は森林の奥にいるらしいが、いつ町を襲うかわからん。A・S・SSランクの冒険者が丁度出払っていてな……やってはくれぬか?」


「いいだろう」


「そうか!やってくれるか!」


「S+は私の実力でいけるのか?」


あまりこの世界の人やモンスターの実力がわかっていないレッドはSS+という高位なランクはどれほどなものか気になっていた。


「魔王一体でも最低Sランクなのだぞ。それを三体連続討伐ならSSSランクは十分あろうな。お主なら問題ない。じゃが無理だと思えば止めてもらっても構わないのぅ。命は大事に、じゃからな。」


「そうか、とりあえずやってみる」


そう言ってレッドは立ち上り部屋を後にしようとしたが、何か音が鳴っている事に気づいた。その音を聴いたイルディアはゆったりとした動作で近くにある占いで使用しそうな丸い水晶の場所へと向かう。どうやら音の発信源はその水晶の様だ。その水晶は中心に向かって渦を巻いていた。


「それは?」


「ん?これか。これは各地にある冒険者ギルドや王国等にある通信用魔具、『通信玉』じゃよ。仕組みはわからんが、『通信玉』同士で連絡ができる代物じゃ……っと、そんな事してる場合じゃないの」


そう言うとイルディアは片手を『通信玉』に手を翳すと何やらモニターらしき物が上に写っていた。


意外にも地球よりもハイテクな物が多くある事に驚いていたレッドだったが、モニター越しに何か話していた後イルディアの表情が険しくなっている。


何やらよくない事が起こったのだろうか。



「何かあったのか?」


「……うむ。エルディンテでの、ある正義感が強過ぎる『勇者(バカ)』達がお主に依頼した出来事を知ったらしくての。それが約ニ週間前らしいのじゃが、いつの間にかそこへ従者達を連れて向かったということなのじゃ。他の『勇者』達も『勇者(バカ)』の捜索の為に向かってるらしいのじゃよ。本当はエルディンテの騎士達だけで『勇者(バカ)』達を何とかする筈じゃったが……」


「できなかった、と」


「うむ。恐らく貴族に何か吹き込まれたのじゃろうな。只でさえバルリムで起こった三体の『魔王』襲撃にモンスターだけしか撃退できなかったからの。少しでもエルディンテの『勇者』を良いようにみせたいのだろうな。エルディンテ王も疲れているようじゃ。」


「ん?さっきのはエルディンテ王からなのか?」


「いや、エルディンテ支部のギルドマスター、ダスクからじゃよ。知っておろう?」


「あぁ、……あのビッチか」


バルリム支部ギルドマスターであるダスク・モーランブについてはそんな感想しかなかったレッド。しかし、ビッチさえなければいい人だ。たぶん。


「凄い言われようじゃな……。まあ、エルディンテ王はダスクに頼んだのじゃよ。しかしのぉ、冒険者もずっと全員暇じゃないからのぅ。それなら近くにあるディーサルヌ支部ギルドへと頼みたいと言ってきたのじゃ。……報酬は大金貨10枚じゃが……ついでにやってもらえるかの?」


「はぁ……わかった」


「すまぬのぅ」


レッドは一刻の猶予も許されないと判断するとさっそく『猫の指輪』で自身を癖っ毛のある金色の猫へと変身していく。レッドは開いていた窓へと出ていこうとする。


「にゃにゃぁ(窓から失礼)」


猫語ではあるが一言言ってから窓から出ていくと建物の屋根から屋根へと飛び乗って夜の中を掛けていった。











「なんじゃとっ!?まっ、待てっ!『勇者(アホ)』の事よりお主をモフモフさせろぉ~~!!!」


『勇者』よりもモフモフの方が大事だったイルディアであった。


あと、窓から夜の外へと叫んでいた為、副ギルドマスターからこっぴどく叱られるのであったのは言うまでもない。














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