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愛してる

前回のあらすじぃぃぃい!


『コスプレ!』


『自慢話!』


『結論!』


『シキを女装させる!』 やめてー!


のどんっ!ι(`ロ´)ノ





[箱庭]の景色は一日中朝の様に明るいが別段人の眠りを妨げる物ではなくどちらかのいうと更に眠気を誘うようなものだろうか。


そんな緑豊かな[箱庭]に寄り添う様に眠っている女騎士とボーイッシュな美少女がいる。眠っているとは言ってもボーイッシュな子だけだ。女騎士は眠っている彼女を膝枕しながら黒青な髪を優しく鋤くように撫でていた。


「……すぅ……んっ……くぅ……」

「(……本当に可愛いな……にしても、童貞卒業したんだよな……。)」


初めてを経験をしたシキは染々とそう感じながら子供の様にあどけない寝顔をしたリゼットの頬を優しく指で撫でる。少し擽ったそうにしていたが触れているのがシキだからか彼女はとても幸せそうな表情をしながら「シキ……」と寝言を言っていた。


「(今は……大丈夫そうだな。まさか途中で失神するとは思わなかったが……)」


お互いに初めてだったのだが特にリゼットは非常に頑張っていた。が、やはり最後の最後で意識が飛んでしまい失神してしまったのだ。


「よく、頑張ったな……」

「……んんっ……ふぁぁ……しき?」


どうやら起きてしまった様だ。

リゼットは寝惚けながらも両手をシキの身体に預け支えながら至近距離で眺めていると、何故か彼女の瞳からぽろぽろと涙が溢れてしまう。


「え、リゼット?どうしたんだ?」

「ぅぅっ……悪い……シキに初めてを貰えて……嬉しくて……」

「リゼット……」

「なぁ、夢じゃないよな?もし、これが夢だったら……俺は……んっ」


更に泣き出しそうになっていたリゼットにシキは優しく唇を重ねて黙らせる。これは夢ではないと、現実であるとそうわからせる為に。


互いを求める様な長々なキスを終えるとシキはリゼットの両肩をつかんで改めて告白する。


「リゼット、愛している。」

「俺も……シキを愛している……んっ」


またまた盛り上がった二人は再び第2ラウンドのコングが鳴らされるのであった。




~~~~~~




前よりか行為を早めに終わらせるとシキはリゼットをお嬢様抱っこでクリムゾルの元へとやってきた。


何故、御姫様抱っこされているかはちゃんとした理由がある。

それは行為の影響かリゼットの腰が抜けてしまった様に立てなくなってしまったのだ。シキは[治療術]で治そうとするがリゼットは[箱庭]から出るまでこのままがいい、とお願いされてしまったのだ。だが、御姫様抱っこは恥ずかしいらしい。


「ぬ?我が主か。二人のエッチな声がここまで聴こえてきたぞ?……リゼットよ、それほど良かったのか?」

「あ、……ぁぅぁぅ……」

「クリム、ここまで聴こえていたのか?」

「うむ、かなり、な。しかも濁点が多かったぞ。最初は驚いて主達の元へと向かおうと思ったが……行かなくて正解だったな」

「……察してくれてありがとう」

「構わぬさ、主よ。ここは主の世界だからな……と、それにしてもよいのか?もう朝であるが……」


ここで重大な事を二人は気づいてしまった。この[箱庭]の世界は一日中明るいので外の世界と感覚がずれてしまうのだ。

そして、現在朝だというのであれば……。


「シキ」

「あぁ。クリム、俺達は外に出るから!」

「うむ、了解したぞ」


シキ不在の[箱庭]をクリムに頼んで慌てながら[箱庭の扉]を出現させる。

問題無く無事に出現させると御姫様抱っこから片手でリゼットを抱き寄せ、空いた手で扉のノブを回して開放した。



一瞬眩い光に襲われるが無事に二人は外に出ることに成功する。


成功、したのだが……。


「シキさん、リゼットさん。おはようございます。……で、今まで何処に行ってたんですか?」


目の前には微笑んでいるアルトレアとスミリアの二人の姿があった。スミリアの腕の中ではマシロが気持ち良さそうに寝息を立てながら眠っている。


「え……、[箱庭]に……」

「そうなんですか。[箱庭]については後で聞きましょう。とりあえず、後半日位でディーサルヌ王国に着くと思いますので……ちゃんと、説明してくださいね?」

「アル殿の言う通りだぞ」


シキは隠し事は不可能だと察して[箱庭]について、そしてその夜何をしていたのかを赤裸々に話していくのであった。































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