ピンチ!
12月に入りましたねっ!
もう今年もあと少しです。
外は非常に寒いので風邪等注意してください( *・ω・)ノ
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前回のあらすじぃぃい!
『西門!』
『激戦!』
『暴食の魔王バルブーア参戦!』
のどんっ!ι(`ロ´)ノ
『魔王』バルブーアが西門に現れた事に騎士達や冒険者達は狼狽えている。まさかこの戦いに『魔王』が糸を引いていた事に驚愕する者やむしろ納得している者達がいた。
『勇者』達は初めて『魔王』という存在を目にして恐れをなしている者達も多くいた。
しかしそんな中、朝比奈はバルブーアに向かって魔法を放つ。
「『水弾』ッ!!!」
「あぁん?」
ーーードドドドドドドドォォォォンン!!!
水の弾丸が数発がバルブーアに見事に被弾し水爆発を起こす。近くにいたモンスター達も巻き込んでいた。
「おお!やったぞ!」
「流石『勇者』様だっ!」
「はははっ!あの『魔王』もひとたまりねぇだろ!」
騎士達や冒険者達は『魔王』を仕留めたと思って喜んでいるがそれは大きな間違いだった。
「おいおい~、こんなぬるい攻撃でこの俺様を傷つけれると思ってんのかよ?」
「くッ!?」
「『勇者』様の魔法を受けて……無傷だと?」
「何て野郎だッ!」
「……ッ!?……ならッ!!!」
朝比奈は杖を構えながらバルブーアに接近していく。
「おっ?やるのか?そんな小さな身体でよぉ?」
挑発を受けるがそれを無視して杖の持つ手と柄を握るとそれを勢いよく引き抜いた。
その杖の柄から現れたのは両刃の細い剣だった。
「なにッ!?」
「はぁぁぁぁぁぁあッ!!!」
朝比奈はバルブーアに向かってその剣を急所である首に向かって振るった。
幾ら『魔王』でも弱者に対して舐めきっていた為にこの様な状況になることは思ってもいなかったらしく酷く驚いた表情をしている。
これで『魔王』は首を跳ねられて朝比奈の勝利、だと他の『勇者』や騎士達、冒険者達も思っていた。
が。
「……なーんてなぁ」
ガシッ!
「なッ!?」
朝比奈が振るった剣はバルブーアの手によって難なんと捕まれてしまう。しかも掴んだ手からは血も一切出ていない。
そのまま空いた手で朝比奈の片腕を掴み持ち上げるのと同時に剣を放り投げた。
バルブーアは必死に逃れようとしている朝比奈を見ながら舌舐めずりをする。
「お前、中々上玉じゃねぇかよぉ。決めたぜぇ!こいつを俺様の性奴隷にしてやるよぉ!」
「や、やめ……ッ!?」
徐に朝比奈の身体を触ろうとした瞬間に2つの影がバルブーアの背中に襲いかかった。
「『火之太刀』!!!」
「『水鎚』!!!」
「ちっ、くそがっ!」
リゼットとスミリアはそれぞれに火を纏った2つの太刀で、水を纏った大きな鎚でバルブーアへと攻撃を放つ。
バルブーアは舌打ちをしながら避けようとしたがそれと同時に朝比奈を掴んでいた腕に2本の矢が突き刺さった。
「ッ!?」
掴んでいた腕を放してしまうとリゼットが落ちてくる朝比奈を抱えてスミリアと共にアルトレアの方へ下がっていった。
「くそがっ!中々やるじゃねぇか……よぉッ!!!」
アルトレアが放った2本の矢は深々と刺さっていたがバルブーアはその腕の筋肉を圧縮させると押し出される様にその2本の矢を吐き出していた。
「もう、いい。本気でてめぇ等全員ぶっ殺してやるっ!」
バルブーアは本気を宣言すると身体に異変が起こっていく。
その大きな図体はボコボコと何かがたぎる様な音を出しながら身体中が真っ赤に染まっていく。
「あいつ、何する気だ?」
「……身体が膨張している様ですよね?」
「何か不味い予感がするのだが……」
「リゼットさん!スミリアさん!この場から離れましょう!嫌な予感がしますっ!」
「わかった!」
「了解した!」
「わわわっ!?」
リゼットは朝比奈を抱えながら移動するが自身の勘が大きな警告をしていた。
「アルトレアっ!!![結界]を張れぇぇぇぇえッ!!!」
「は、ハイッ!」
リゼットの指示道理[結界]を発動するアルトレア。
その発動した[結界]はリゼット達を包み込んでいた。
「……ちっ、勘づきやがったか。そのまま爆発して巻き込んでやろうと思ってたんだがな?」
先程まで動かなかったバルブーアは身体が真っ赤になっており目でも見える程の蒸気が、そして足元には黒い煙がたっている。
「まあ、そんな[結界]じゃぁ、俺の[爆裂]に耐えられんだろうな~。あの国もなっ!」
「何だとッ!!!」
「おい!スミリアっ!」
「待ってくださいっ!」
「[結界]に戻って!」
怒りで我を失ったスミリアは高笑いするバルブーアに向かって[結界]から出て立ち向かっていく。
「私の故郷を……壊させやしないッ!!!」
「あ゛あ゛?」
スミリアは大きく振りかぶった鎚をバルブーアに叩き込もうとするが朝比奈の時と同じく簡単に片手で受け止められてしまう。
「てめぇ等、よえーんだよ。さっさと死ねッ」
鎚を受け止めた逆の空いた手が爆発するかの様に発光するとそのままスミリアの顔面に向かって放たれる。
「スミリアぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」
「スミリアさん!!!」
リゼットとアルトレアの叫びは聞こえるが既に時遅し。スミリアが動く前にバルブーアが既にその拳を放っていた。
「(ここで……死ぬのか。)」
スミリアはそう予知して目を瞑った。
しかし、何も起きない。
痛みも苦痛も、何もかも。
「て、てめぇ……何者だッ!!!」
バルブーアの驚いた様な、焦った様な声が耳から聴こえてくる。
それに自分の身体を優しく包み込んでいる何かがあった。
「(……一体……何が……?)」
スミリアはゆっくりと瞼を開けると正面にはバルブーアがいてその放たれていた発光した拳が何者かの黒い手によって握り、阻止されていたのだ。
「大丈夫か?」
優しく声を掛けられた方へと向くとそこには見たことの無い黒一色の礼装を身に纏った真紅の髪の麗人がスミリアの身体を守る様に抱き寄せられていたのだった。
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