暴食の魔王
前回のあらすじぃぃい!
『紅蓮天神竜、クリムゾル!』
『相手は邪竜の魔王ラガーム!』
『ラガーム瞬刹ぅ~』
『クリムゾルつえぇ~』
のどんっ!ι(`ロ´)ノ
バルリム王国西門。
本来ならば緑豊かな草原が美しいであろう景色があった筈だが、今では人とモンスターの戦場にまみれていた。
『勇者』や騎士達の他に冒険者が様々な武器や戦術を駆使してモンスター達を攻めていたが、モンスター側にはグレイウルフやゴブリン、トロールが出現しており中にはその一ランク上のリーダー系やキング系も現れて自分より下のモンスター達を指揮している。
ーーーグゴゴゴゴガガガガァァ!!!
ーーーグルォォンンンン!!!
「はぁぁぁぁッ!!!」
斬ッ!斬ッ!斬ッ!斬ッ!斬ッ!
ーーーギシャァァ……
ーーーガガッァ……
ーーーシシュゥ……
その戦闘の中でリゼットは2つの太刀でゴブリンリーダーとウルフリーダー達を纏めて斬り倒した。
ーーーグゴァァァァァ!!!
「ふんっ!」
バシュッ!
ーーーギシャィィィ……
リゼットの後ろから襲おうとしたウルフだったがそこをスミリアが鎚で殴り飛ばしていた。
加えて鎚を使うと大きな動作になってしまうがその大きく空いた瞬間に鎚を片手で持ち、もう片方の手でその隙を狙ったモンスターを短剣[白椿]で刺し殺すという中々器用な武器の使い方で戦っていた。
「悪いなッ!」
「かまわないさッ!」
二人は只それだけを言って近くに迫るモンスター達を倒し続けている。
ーーーギシャァァガァァァァァァァァァァァァァァァア!!!
「なっ、何だッ!」
「ご、ゴブリンキングだッ!」
その戦いに乱入してきたのは一体の緑の肌に2メートルはあるであろうゴブリンキングが鉄の棒を無造作に振り払ってくる。
『勇者』や騎士達はゴブリンキング相手に怖じ気づいたり死を覚悟した者達がいたがそのゴブリンキングの両目と太股やアキレス腱の部位に数本の矢が突き刺さった。
ーーーギャァガァァァァァァァァア!?!?
ゴブリンキングは目と足を押さえながらその場に立ち止まってしまう瞬間に声が掛かる。
「リゼットさんッ!スミリアさんッ!今ですッ!」
「ナイスだぜッ、アルトレア!」
「流石だ、アルトレア殿ッ!」
他のモンスターを短剣[白椿]で斬り付けながらの動作の中、アルトレアは魔力で造り上げた矢でゴブリンキングの急所を射ていた。
その放った矢はかなり奥まで突き刺さっているのかゴブリンキングは痛みに悶えながらその場で膝を着いている。
その瞬間をリゼットとスミリアは狙う。
「らぁッ!」
斬ッ!
リゼットは武器を持った腕を後ろから切断させてから更に背中にもう一太刀を加えて斬りつける。
ーーー ーーー!?!?!?!?
「はぁぁぁぁッ!!!」
ゴブリンキングは言葉が出ずに前に倒れていくがそれをスミリアは顔面に鎚を殴り付けるとグランっ、と外れた様に首が後ろに向いて次ぎは後方へと倒れていった。
「最後ぉぉおッ!!!」
ーーーザシュッ!!!
リゼットはその落ちてきたゴブリンキングの首に向かって横へと2つの太刀を同時に振るって見事に切断してしまう。
「す、すげぇ……あいつら『勇者』でもねぇのに……ゴブリンキングの首を斬ったぞ……」
「こりゃぁ、負けていられねぇなッ!」
リゼット達3人の圧倒的な戦闘を見て同じ冒険者の他にも『勇者』や騎士達の士気が大きく上がっていく。
そんな時だった。
「おいおい~、気になって来てみりゃぁどうなってんだよ。押されてんじゃねぇかぁ……」
その戦場にモンスター達を攻めさせた主犯格である『魔王』バルブーア、『暴食の魔王』が出陣していたのだった。
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