『シキ』は戦わない
前回のあらすじぃぃい!
『素材の剥ぎ取り!』
『がんばった!』
『リゼットι(`ロ´)ノ!!(゜ロ゜ノ)ノスミリア』
『アルトレア( 〃▽〃)』
『緊急事態!?』
のどんっ!ι(`ロ´)ノ
モンスターの大群がバルリムに向かっていると報じられて冒険者ギルドではこの件を緊急依頼とされることとなった。
この依頼の報酬金は高いかどうかはわからないが、冒険者達はこぞってその緊急依頼を受けていた。理由はこの緊急依頼で大きな成果を挙げればランクアップ間違いないのだからだろう。
モンスターの数は5万を越えている様だ。。それに比べてバルリムにいる冒険者達の数はギルド職員を含めて総勢約1万名、そしてバルリム王国の騎士達の総数は約2万はいるらしい。
「シキ、俺はこの依頼を受けるぜ!」
「私も故郷を守る為に緊急依頼を受る!」
「え、えーっと……シキさんはどうしますか?」
「う~ん……」
正直に言うのであればシキ1人でそのモンスターの大群を片付ける事は容易いだろう。
だが、それをしてしまえば目立ってしまうのであまり進まない。
一先ずリゼットとスミリアに何を言っても緊急依頼を受けるのでアルトレアに2人のサポートをしてもらうのが懸命だと考えた。
「アルトレア、リゼットとスミリアのサポートをしてくれ」
「はいっ!……シキさんは?」
「俺は……」
「シキさん!ここにいましたかっ!」
後ろからいつもの買取職員である男性が少し焦ったように声を掛けてきた。
「どうしたんだ?」
「……シキさん、ギルドマスターが御呼びなんです。」
「……俺だけか?」
「……いえ、後ろのお三方も一緒に」
「……わかった。3人共、ギルドマスターに会いに行くから一緒に来てくれないか?」
「おう!」
「はいっ!」
「うむ!」
そうして連れられてやってきたギルド2階の部屋でギルドマスターであるゼラル・ガハートルは完全装備で椅子に座っていた。おそらくこの緊急依頼で冒険者代表として戦いに行くのだろうか。
「きたね、シキ君とその御嬢さん達。」
「で、何様だ?」
「わかってると思うがバルリムにモンスターの大群がやってくる。……そこで君達も一緒に戦ってくれないか、とな」
強引ではないがそれほと緊急で人手もいないのだろう。ゼラルは申し訳なさそうな表情をしていた。
「俺はこの緊急依頼受けるぜ!」
「無論、私もだ」
「ボクはサポート位しかでしませんが……頑張ります!」
3人の乙女達はこの緊急依頼を受ける気満々だ。だが、シキは悩んでいた。
自分勝手ではあるが『シキ』としては目立ちたくないのだ。
とりあえず、シキはリゼット達に[空間庫]から太刀一本、短剣二本を取り出した。
「3人共、これを受け取ってくれ。」
リゼットには太刀を。
アルトレアとスミリアにら短剣を渡した。
「おいおい、何だこりゃ……」
「凄い力を感じます……!」
「これは……!」
3人に渡したのはこういう武器だ。
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武器銘:白桜
ランク Error
説明
朱十槍猪魔王に生えていた中でも最も強固な黒い牙で作られた黒い線の模様がある白き太刀。強力ではあるが今の状態はまだ卵から孵った雛である。使用者も成長するのと同じ様にこの太刀も成長する。
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武器銘:白椿
ランク Error
説明
朱十槍猪魔王に生えていた中でも最も強固な黒い牙で作られた黒い線の模様がある白き短剣。強力ではあるが今の状態はまだ卵から孵った雛である。使用者も成長するのと同じ様にこの短剣も成長する。
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「護身用だ。血を1滴でいいからその武器に落としてくれ。そうすればその血の者以外には扱う事が出来ないからな。」
3人はシキの指示に従って1滴の血を武器に落とすとその武器が白く輝いた。
これで使用者以外の者にはその武器を扱う事が出来なくなった。
「俺はゼラルさんと話があるから3人は先に緊急依頼の集合場に行っといてくれ。」
3人は頷くと部屋から退出した。
そしてこの部屋に残ったのはシキとゼラル、買取職員の男性だ。
「シキ君は緊急依頼を受けてくれるか?」
「いや?受けないよ。」
「なぬ?」
「えっ!?」
ゼラルは眉をひそめると戸惑いの眼差しでシキを見ていた。それはゼラルの後ろにいた男性職員も同じだった。
「俺は『シキ』として、この緊急依頼は受けないよ」
するとその意味がわかったゼラルはホッとした表情をしながら何となく思っていた事をシキに尋ねてみた。
「そうか。……シキ君、君はモンスターの大群をどうにかできるかね?」
「やってみるだけさ。」
そしてシキは一番の質問をゼラルに投げ掛けた。
「ギルドマスター、もう1つのギルドカードを作る事って可能か?」
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