女神ルティアナの使徒 ○○ ○○
おひさーです!
よーやく、投稿できた、、、、ちごと、ちゅらい☆
久々のすてーたすぅ♪
あと、久々のキャラクターが、、、覚えてるかな?
また、「は?」と思う展開になっちゃったかも、、、不自然にしていたつもりだったんですがががが
【倭国カグヤ】の『グランディセウム学園』。
そこでは教員に教員室が与えられている。学部や部門により広さや、研究による個別の部屋があり、そこで教員達は授業の準備や休憩、研究などをしているのだ。ある教員は、自分の教員室で寝泊まりや生活が出来てしまう程、ほどほどに暮らす程度には問題がない。
授業は講義が基本である。無論、体術や剣術、魔法などになると実技を行うこともあるのだが、基本的にその実技の補修として自習時間で生徒達が切磋琢磨に復習しているのだ。
講義は、一つ午前中は100分、午後は80分。一日4コマある。
午前中に2コマ、午後から2コマ。
時間帯は1限目は8:30〜10:10、2限目は10:20〜12:00。
休憩は12:00〜13:10。
3限目は13:20〜14:20、4限目は14:30〜15:50。
そして、16:00時からは自習時間となる。基本的には季節により17:30や18:00までが時間内と決められており、そこで生徒達は自分達の実技のためにサークルを、或いは研究などを行う。
中には生活費を稼ぐ為にバイトに向う生徒や冒険者見習いとしてフィールドワークにて働きながら知識を得て学ぶ者も多い。
教員は一日2コマを担当する事を定められている。それ以外は他の教員の授業を受けたり、次回の授業の準備、或いは己の研究や鍛錬、中には自分のプライベートスペースである教員室でグータラ寝ている教員もほんの僅かいたりする。
――――――――――兎も角。
ある教員室に、一人の生徒がやってきた。
その生徒は【河波美空】。
異世界―――――地球から召喚された【勇者】の一人であり、共に召喚された【勇者】の中でもトップクラスの実力者であり、鍛錬などでもまだまだ余裕があるとのこと。その異常なまでのタフさ、体力、忍耐力を兼ね備えている。しかも、『女神クシャル』という女神とその眷属がこの国に攻め込んだ時には襲い掛かってきた眷属数十体を撃退したという驚くべき報告もあった。
「失礼します、河波です」
―――――――――――どうぞ。
河波は入室し、そこの教員室の机で作業をする人を見る。
その人こそが、河波を呼び出した張本人だ。
「それで、何か御用ですか。シキ先生」
ここは、シキの教員室であった。
しかし、部屋の規模はそれ程大きくはない。資料や薬草に液体が入ったものが多く置かれている。そしてその机の上で作業をしていたシキは、白髪であり、白い着物を纏っている姿であった。その服装、そして優しそうな風貌である筈なのにその目は非常に厳しいもの。本人は隠しているつもりであろうが、その瞳の奥には“困惑”と“納得”、そして“無力さ”を秘めていた。
「………ああ」
そうツマラナイ態度でシキは、近くにあるソファーへ座るようにジェスチャーで伝える。河波も少し困惑しながらも大人しく勧められたソファーに座った。
「河波美空、単刀直入に聞く。お前は何だ?」
「…………………………………へ?」
唐突な、曖昧な問に間抜けな声を出してしまう河波に、シキの表情は変わらない。
「え、あの?それはどういう―――――――」
「これでも、それなりの自信はあったんだ。しかし、こうなると己の力不足に悩まされる。いや、まだまだ経験が不足……か」
「し、シキ先生?」
「―――――――まだ、隠す気か?」
更に険しく、眉を潜め睨み付けるシキに思わず河波は怯えた表情になる――――――――のだが、まるで《やる意味がない》と諦めたのか、穏やかな表情でシキにこういうのだ。
「まさか、まさかまさかです。貴方に見破られるなんて、私驚きました。いつ気付かれましたか、先輩?」
彼女は、自らを偽り隠す事を辞めた。
しかし、終始愉しそうな表情である。
「気付いたのは、オレじゃない」
「でしょうね。貴方じゃ見破ることも、気付くことすらなかった筈ですし」
まるでシキを小馬鹿にしつつも、愛おしい熱い眼差しを向ける河波美空。シキはこの状況に、瞼を閉じ、頭を痛めていた。
「大方、あの王様とギルドマスターのおじ様ですかね?」
「それを言うとでも?」
しかし、彼女の言う通りであった。
気付いたのはカグヤの王と、前『グランドマスター』の『ゼン』の二人だけである。そして、二人に指摘されるまでシキは気付かなかった。河波美空という人物を、単なる学校の後輩である一般生徒としか認識していなかったのだ。そして、敵としても認識するわけがなかったのである。
「―――――で、何してた?」
ジャキリ、と袖に隠されていた左手を顕にすると、その手は悪魔の様な漆黒の鉤爪が怪しく響かせる。明らかに、それは敵意であった。
しかし、美空の表情は変わらない。
焦りも、恐怖もない。
あるのは、無邪気に楽しそうに微笑む少女であった。
「―――――――――」
「ま、何も。流石に学校みたく自由に動けませんし」
「ふん。随分好き勝手やってくれたな」
「ふふふっ。これでも苦労したんですよ?先輩を孤立させる為に色んな手間をかけたんですから。あ、でも別に変な力とかは使ってません。私はあくまで、キッカケを作っただけ。先輩のクラスメイト達が面白いくらいに予想通りに動いて―――――――――傑作でした」
「――――――――目的は、俺か」
「はい、勿論」
シキは酷い頭痛を感じながら、この女の目的を大体察した。何故、態々シキを――――――――不知火姫希をイジメの対象にされていたのか。無論、その時の容姿も問題だっただろうが、それでは余りにも酷すぎた。そして何故、そこに違和感を気付かなかったのかと、シキは後の祭りだと感じつつも目の前の女の正体を紐解いていく。
「貴様、何処の組織だ」
「ヒミツです」
「――――――――――死にたいのか?」
「あはは♪大した自信ですね先輩。真っ向勝負では勝ち目は無くとも、それ以外なら………♪」
「そうか、なら―――――――」
刹那、彼女は凍てついた。
一瞬だ。
全身が、氷漬け。
まるで水晶の中に閉じ込められたかの如く。
しかし、凍てついたのは河波美空だけでありその他は冷気は漂うものの凍ってはいない。
明らかに―――――――と思われるだろうが、その氷の結晶は崩れ去る。
「―――――姿だけじゃなくて、戦いももイメチェンですか?先輩」
五体満足で平然としながら、微笑む河波美空。しかし口から出す息は真っ白であり、実際はそれなりのダメージは受けていたのだろう。
「あぁ……っ!そんな変わってしまった先輩も素敵。私の記憶に保存しておきましょうそうしましょう♪」
「大体察しはついた。その巫山戯た感性は―――――――――――≪悪戯≫」
「ええ、はい。私は≪悪戯≫の一員ではありますが―――――――」
河波美空は、ただシキを――――――不知火姫希を一点に熱い視線を送りながら、ハッキリと告げたのだ。
「≪悪戯≫も、先輩を最も近くに居られる為の道具なだけですし」
「≪悪戯≫も利用しているのか」
「勿論。ですけど、まさか目を離した隙に奥さんを三人、そして子供まで――――――――」
最後の言葉を言い終える前には、シキは席から立ち上がっていた。そして今にも有無を言わさず、その力―――――――全力全霊を持って、河波美空を消そうとしていたのである。
しかし、河波美空の表情に焦りなどはない。
「あぁ、先輩。私は別に先輩の奥さんや娘さん達に危害を加えようとは一切思ってません。何せ、先輩が選んだ奥様。そして先輩の子供―――――――――何故ゆえに、危害を加える必要があるのでしょう?」
それは紛れもない、本心であった。
「正直、世間知らずにも先輩の恋人に、妻となる夢はありましたが―――――――愛している人の幸せを何より願うのが最高の女だと思いませんか?」
「それが本音であるなら、何故地球で、学校でコソコソと仕組んでいた」
「それこそ愚問ですよ先輩。いいえ、『深淵』。私は貴方が戦う姿に憧れ、惚れていました。例え、その戦いで、守られている者達から忌み嫌われたとしても…………けれど、私は、耐えられなかった」
先程の表情とは打って変わる。
「だからこそ、貴方は諦めてほしかった。都合のいい時だけ戦いに使われて、救われておきながら忌み嫌う人類の味方を、辞めてほしかった。それが、例え私達人類が滅ぶことになっても。そして、それが私の我が儘であったとしても――――――」
それが、河波美空という少女の願いであった。
強い者は、弱き者を守る義務がある――――――というのは、当然の摂理だろう。その言葉は、あくまで己の“守りたい者”に対して使う言葉。その“守りたい者”の対象が増えれば増える程、負担が多くなるのは当たり前のこと。
“守りたい者”、それは綺麗事の様な言葉だがそうではない。その“守りたい者”は、その強者が選んだ者達のこと。親・兄弟姉妹・親戚などであれば該当するだろうが、見ず知らずの者には適応はされないだろう。
だが、不知火姫希は、『深淵』は、そうではなかった。組織間などで様々な事はあるだろうが、『深淵』は忌み嫌われている。全てではないが、圧倒的に忌み嫌われる方が多いのだ。中には助けた筈の相手から刺客を向けられる程に。
しかし、そう忌み嫌う者達の気持ちも分からなくもない。何せ、『深淵』は強い。他の勢力を纏めて牽制し、容易に退けられる程のバケモノ。そんなバケモノを、同じ人類と思わないだろう。普通ではない、異常者。その異常者よりも更に異端的な存在が彼だ。その気になれば一国を一日も立たずして亡国と化すには十分。『深淵』を忌み嫌う者達もまた、自分達の“守りたい者”の為に考えた結果だ。そしてその彼等は立場的には“強者”であろうが、『深淵』相手には“弱者”。そんな“弱者”が『深淵』相手に行動しているのはある意味評価すべきなのだろう。
けれど、忌み嫌われながら守る『深淵』はどうだ。結局のところ、“弱者”は“強者”の事を理解は出来ない。その“強者”が強ければ強いほど。更には“最強”となれば、まずそうだ。
河波美空は、辞めてほしかったのだ。
多くの人を守ることを。
忌み嫌われながらも、そんな者達まで守ることを。
しかし―――――――――。
「――――――――は、ははは」
不知火姫希は、『深淵』は笑った。
まるで、全く的外れな事を言われ、呆れたように。しかし、バカバカしく、笑ったのだ。彼自身、抑えていたものの、そうでなければ腹を抱えていただろう。
それに初めて怪訝な顔つきになったのは、河波美空である。
「何故笑うんですか」
「―――――――バカな事を言うな。まるでその言い方、オレが正義の味方みたいな言い方じゃないか」
シキは笑いはしたが、同時に呆れてもいた。無邪気な幼子であれば愛らしくも思えただろうが、未だにあらゆる事が綺麗事だけで解決すると幻想する何も分かっていない大人になる前の子供に多少の憐れさもある。綺麗事だけじゃ、生きていけない。まさしくその通りではあるものの、あらゆる権力者が己の“綺麗事”で他の権力者の“綺麗事”がぶつかり、混ざり、分離した結果が今のそれでもあるのも理解はしていた。
あらゆる性格、人種、文化、性別が事細かに分類されてしまえば一つの綺麗事が押し通る訳がない。それが、現実だ。そして、物事を無償で行うか否かもその決定を委ねられた者に決められる。
「確かにオレは忌み嫌われていたさ。そして国家を守り、人助けもした。けれど、それは仕事の一貫だ。好き好んで不特定多数の人を助けていた訳じゃない。仕事として、それなりの対価を支払われていたからだ。とてもじゃないが、無償でなんてやってられるか。どうだ、河波美空。オレはお前が思う程、綺麗な精神でやってないんだよ。それに、だ。もうオレは“世界異能機関”の『深淵』は辞めている。地球に戻ることもないだろう」
「それは―――――――」
「未練はあるが、それだけだ。悔いはない。さて、これが事実だ≪悪戯≫の道化。この返答がお気に召すかはわからんが―――――――」
「ふ、ふふふ。いいえ、いいえ。これは面白い事を聞きました。つまり、私の苦悩は無駄だったという訳、ですか。ああ、よかった。それなら、少しは憂鬱は晴れました」
河波は憑き物が取れた様に、心底自分のように嬉しそうに笑う。しかし、シキはより河波を警戒する。あまりにも不確定要素だからだ。まず第一に河波を単なる一般人生徒だと思いこんでいた。これはまず、河波の在り方、演技力なのかは不明だが不知火姫希が――――【深淵】が気付けなかった。
それこそが、問題である。
だからこそ不知火姫希は、シキは即座にこの場へ分身達を強制的に召喚したのだ。
分身達は、この状況を理解しているのか、ある分身は河波の身体を影で縛り付け、ある分身は頭部に銃口を突き付け、ある分身はその手刀で彼女の首を断ち斬ろうとしていた。
「うわぁ………流石に大人げなくないですか?」
「これくらいしないと何するかわからん」
「あはっ♪【深淵】にそれ程の評価をされている、と考えれば凄いことですよね!あ、色々武器とか殺気とかその他諸々下げて抑えてくださーぃ。この状況でどうこうする気はありませーん」
「信じるとでも?」
「じゃあ、私のこと好きにしていいですよ?文字通り、身体の隅々まで…………」
「遺言は?」
「Oh.Jesus……短気は損気とは言いません?」
確実に抹殺する気マンマンのシキに両手で降参のポーズで無害な事を示す河波美空。しかし、シキは容赦無く河波の脚太腿まで凍て付かせてしまう。更には少しでも下手な動きをすれば分身達が一切の躊躇無く、抜刀を、引き金を引くだろう。
しかし―――――――。
「随分と、戦力の増強をしているじゃないですか」
河波の言葉に、ほんの少しではあったのだがピクリとシキは反応してしまう。それは図星という反応ではなく、その言葉が交渉の意味であったからだ。
「約束しましょう。この世界にいる間は、先輩の忠実な部下になります。条件は……そうですね。先輩のお子様、その方の使用人になれれば、と」
「ふむ、遺言は」
「即答ですか。でもでも、いいんですか?私、地球ではソコソコ強いですが…………この世界で異能を獲得したんですよ?」
「それで?」
「一応、女神の加護もあるんです。そ・れ・に♪その女神、【女神ルティアナ】様は今、私の主なんですよね。つまり、神の使徒である私を殺すのは些か不都合が起きるのでは?」
「神絡みにする気か」
神絡み、つまり神までも絡んだ話となると下手に始末することは難しい。別に己の使徒を殺されたとしても神としてはどうでもいいことかもしれない。が、己の使徒を殺したという理由で無理難題を吹っ掛ける場合もあるのだ。
更に言うと、シキは【女神ヘスティア】のもの。神と神での争いは面倒極まりない故に、なるべく避けたい。
「それに、この件は女神ルティアナ様も是非協力し、あの【ヘムンドゥ】を討て……と」
「……最悪の脅しだ、それは」
そう言いながらシキ達は殺気と武器を納める。
河波の言葉は、脅迫に等しい。いや、脅迫だ。
しかし、なるべく面倒な事を起こす訳にはいかないと考えるシキは席に座り溜息を付きながら考える。
「…………ヘムンドゥについて、どう思う」
「一言で言えば、ヤバいの一言です。アレ、もう生物とかの領域から悪い意味で外れてますよね。しかも…………あのドラゴンよりたちが悪いですもん」
あのドラゴン、とは前に襲撃した【バハムート】の事だろう。流石の河波もバハムート相手では身の危険を感じたらしい。それに関しては無理もない。あの場にいた誰もが身の危険を感じ取り、中には死を覚悟していただろう。
しかし、そのバハムートよりもたちが悪いのが今のヘムンドゥだ。明確に【勇者】に対して、そして同時に人類だけではなく生命体までもを敵意を持っている。確実に人を殺すのに特化しつつ、破壊と消滅の力を宿したバケモノ。
神々は、ヘムンドゥをこう評価するだろう。
―――――――星自ら産み出してしまった、悪性腫瘍だと。
星としての当然の機能が、過剰に反応し、星自身を蝕むモノ。感情がある故か、それとも神々を喰らった為か。
或いは、《マリス》を取り込んだ為か。
「――――――あいわかった」
「ふふっ♪ありが―――――――」
「しかし、だ。貴様をオレの部下にする気も無い。けれども、野放しにすることも難しい」
「まあ……そうでしょうね?信用が無いのは理解していますけど…………そこは、神々に任せます」
「…………そうしよう」
後に、女神ヘスティアと女神ルティアナは協定関係を結ぶことになり、女神ルティアナの使徒である河波美空はシキは盟約を結ぶことになったのであった。
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名前 ミク・カワナミ
種族 上位人族?
性別 女
職業 道化師・暗殺者・勇者・精霊魔法師
レベル 測定不能
体力 測定不能
魔力 測定不能
筋力 測定不能
耐久 測定不能
俊敏 測定不能
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[絶対固有スキル]
体術.S
偽造.EX
隠密.EX
刀術.B
柔術.S
槍術.A
神気.C
ーーー
[固有スキル]
乱多矛.--
紛れる者.--
鞘なる器.--
毒液.--
影縫.S
勇者.C
ーーー
[スキル]
槍術.10
精霊魔法.5
魔力操作.10
魔力具現化.10
ーーー
[称号]
重度のストーカー
偽る者
虚言者
異世界から召喚されし勇者
重複異界能力者
覚醒者
女神ルティアナの使徒
神格者
神々の眼を退ける者
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女神ルティアナの加護
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次は、過去回想な、、、?




