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狙われるバルリム

前回のあらすじぃぃい!


『リゼットと寝ているところを目撃!』


『アルトレア(*`Д´)ノ!!!』


『リゼット(´□`; 三 ;´□`)』


『シキo(__)Zzz』


『可愛い!(ノ≧▽≦)ノ』


のどんっ!ι(`ロ´)ノ


リゼットとアルトレアに髪を弄ばれた後、シキ達は宿で朝食を終えてギルドへと向かっていた。


二人にとってみれば宿の食事は不味くはないし、悪くないのだがシキの手料理を食べてからは少し不満げだったので宿の料理長に頼んで厨房でシフォンケーキを作ってリゼットとアルトレアに食べてもらうと満足した様だった。


だが、宿に泊まっている他の客も食べてみたいという要望で全員分用意して食べてもらうと好評であった。料理長はそのシフォンケーキの作り方を教えてほしいと懇願してきたのでレシピのメモを渡しておいた。


「はぁ~、あのしふぉんけーき?ってのは美味いな!やっぱりシキが作ったのが一番だ!」

「そうですよね!シキさんって本当になんでもできてしまうんですね!凄いです!」


二人もご機嫌な中、ギルドに入ると多くの冒険者達が賑わってる中に一人のギルド職員がシキ達に気づいて駆け寄ってきた。買取りの査定をしていた時の男性職員だった。


「おぉ!シキ君だよね!」

「あぁ、あの時はどうも。」

「いやー、実は君達が来るのを待ってたんだよ!」

「待ってた?」

「そうだよ!ギルドマスターが御呼びでね。3人共来てくれないか?」

「……リゼット、アルトレアどうする?」

「ギルドマスターだろ?行った方がいいんじゃねぇか?」

「何で呼び出されるんでしょうか?」

「細かい話はギルドマスターに聞いてくれ。じゃ、ついてきてくれ」


男性ギルド職員に連れられてギルドマスターがいる部屋の前まで案内される。


「呼んできましたよー、ギルドマスターー?」

「入ってくれ」


そのギルドマスターの部屋に入るとスキンヘッドで厳つい男性が椅子に腰を掛けていた。


「シキ君にリゼット君、アルトレア君だね?」

「はぁ……そうですけど」

「わしはこの冒険者ギルドのギルドマスターを任されているゼラル・ガハールドだ。ま、そこのソファーにでも座ってくれ」


ゼラルに促されてシキはリゼットとアルトレアに挟まれる形ににソファーに座る。

前に座っているゼラルはその様子をシキを見ながらニヤニヤしているがあえてそれを無視するシキ。


「で、ギルドマスターが俺達に何用で?」

「あぁ、そりゃあ昨日にお前達が持ってきたモンスターやら薬草やら買取っていっただろ?しかもそれのモンスターの状態がかなり良いし薬草に関しちゃあSやAランクの奴があるもんだ。だから昨日夜に緊急会議をしてな?お前さん達をEランクからCランクにしようと思ってな」


ゼラルの申し出はかなり魅力的な話ではあるのだがシキ達3人は興味が無さそうに断る。


「……いや興味無いんでその話は無かった事で」

「ボクも実力が無いので……」

「俺もランク上げたいとか思ってねぇしな」

「おいおい、頼むぜ。お前らの買取り金額は過去最高だぜ?そんな奴等が最低ランクにしとけるわけねぇだろ?なぁ、せめてDランクには上げねぇか?」

「Dランクになったら何かあるのか?」

「いや、DランクならEランクとあまり変わらねな。Cランクになれば大規模な緊急依頼を強制的にやらなきゃならねぇけどDランクは自分の意思で決定することができるぞ」

「……そうか。Dランクならいいか」


そうしてシキとリゼットはEからDランクに昇格するがアルトレアはまだ実力がないので、ということでEランクのままになった。


シキ達がギルドマスターの部屋から退室するとゼラル一人、シキ達について考えていた。


「あの三人、わしの殺気に平然としておったな。しかもわしが厭らしい目でシキ君を見ていたら一瞬だけ『死』を感じ取ったぞ……」

「……ギルドマスター」

「ん?何だ?」


「シキさんは男ですよ」


「なぬっ!?」

「気持ちは分かりますけどギルドカードにはちゃんと性別が男だと書かれていましたね」

「ぉぉう……なんじゃと……わしの目は……もう既に腐って……」


ゼラルは床に両手を着きながらまさか男に変な目で見てた事に酷くショックを受けていたのだった。


「ギルドマスター?」

「少しわしを一人にしといてくれ……」

「仕事はしてください」

「はい……」







~~~~~






ある場所にある魔王城、そこに三体の魔王が椅子に座っていた。


「おぃ!ザルボルブ!俺様を呼びつけて何様だ!」


そう怒鳴り声を上げたのは大きな図体は『暴食の魔王』バルブーアだ。


「ぼくも暇じゃないんだよー」


そう不機嫌そうな表情をするのは人の子供の様な容姿である『邪竜の魔王』ラガームだ。


「そう怒らないでくださいよぉ~。実は貴殿方にある提案がありましてぇ~」


ねっとりとした話し方をするのは『暴食の魔王』と『邪竜の魔王』を呼び出した人物、道化の格好をした『蟲の魔王』ザルボルブだ。


「ワタクシと同盟を組んではもらけませんか~?」

「あ゛?何だと?」

「蟲君ー、何で君と組まなきゃならないのー?」

「まあまあ、最後まで話は聞いてくださいよ~。二人共、あのガルディアスが倒された事知ってますよねぇ~?」

「知ってるが?」

「うん。魔王なら誰でも知ってるよね」

「……そのガルディアスの亡骸、欲しく無いですかぁ~?」


そのザルボルブの提案に二人の魔王は目の色が変わった。


「蟲君、何する気?」

「実は~、私の配下の虫達が情報を仕入れてくれたんですよ~。その中に倒されたガルディアスの遺体をエルディンテが隣国のバルリムに分担して運んでいるらしいんですよぉ~。おそらくですが~あそこには鍛冶屋がエルディンテより多いですし腕もあるみたいですからね~『勇者』の武器でも作るのでしょうね~。」


するとバルブーアとラガームはさっきまでの怒りを納めてザルボルブの話を聞いて機嫌が良くなっていた。


「ほぅ……良いことを聞いたぞ」

「蟲君、お手柄だねー」

「ですが~、あの『太古の魔王』ガルディアスを倒した勇者については~、何一つわからなかったんですよね~。ワタクシ一人で動くのは~少ーし危なそうなんですよね~」

「……そこで俺達と同盟を組み、三人でそのバルリムを襲う、というわけか?」

「ご明察~。一人なら難しいですが~貴殿方は配下も魔王の中でもかなり多いですからね~。」

「ぼくもあのガルディアスの、特に牙は欲しいんだよねー。あれを食べればかなり強くなりそうじゃないーバルブーア?」

「俺様もだ。奴の身体を一部でも摂取できれば更なる進化を望めるからな。で、勇者達はどうなっている?」


彼等三人にとって、いや魔王にとってガルディアスを倒したであろう『勇者』達が脅威なのだ。


「『勇者』達も~バルリムに素材と一緒に来るみたいですよ~。」

「なら不味いんじゃないかなー?」

「いえいえ、これは他の魔王でも知らない事なのですが~どうやらガルディアスを倒したのはエルディンテの『勇者』達ではなさそうなんですよ~」

「何だとっ!?」

「それは初耳だよ!?」


その二人の魔王が驚いた表情に満足そうにするザルボルブは更に続ける。


「ワタクシも驚いたんですよ~。それに他の国々に召喚された『勇者』の可能性を考えましたが~ひじょーにその可能性は低いんですよね~」

「なら、誰がガルディアスを倒したんだ!?」

「ちゃんと情報を集めてますよ~。疑うかも知れませんがぁ~そのガルディアスを殺ったのは『ホワイト』という人物らしいんですよぉ~」

「『ホワイト』か……何者だ?」

「ガルディアスを倒せる程の実力だから情報は欲しいよねー」

「ワタクシが『ホワイト』について範囲を広げて情報収集していると~どうやら『ホワイト』は天使の可能性があるみたいですよ~」


『天使』という言葉に二人の魔王は困惑してしまう。何せその『天使』という存在は御伽噺だけだと思っていたからだ。


「『天使』だと?」

「……嘘、では無いようだねー」

「モチロンですともー!『ホワイト』という者は純白の髪にとても美しい容姿をしているらしいですよぉ~。あ、安心してください~、どうやら、その『ホワイト』という天使は何処かに飛び去っていったらしいですよぉ~。」

「今は不在、ということか」

「攻めるなら速めにだねー」

「そうですぅっ!だから私と同盟を組み、ガルディアスの身体を手に入れませんかぁ?あぁ、大丈夫ですよ。裏切りませんし、ちゃんと三頭分しますからぁ~。約束はちゃんと守りますよ~」

「フハハハハ!良いだろう!貴様の情報は素晴らしい!お前とは同盟を組もう!」

「蟲君、素晴らしいね!ぼくも同盟を組むよ!それにガルディアスを手に入れた後も良い関係でいたいからねー!」

「ありがとうござぁいますぅ!ならぁ~準備の事も考えて三日後にバルリムを襲いましょう~!」

「いいだろう!」

「わかったー!」


そして『暴食の魔王』『邪竜の魔王』『蟲の魔王』達は動き出す。



バルリムで大きな戦いが巻き起ころうとしていた。





ーーーーーーーーーーーーーーーー


名前 バルブーア

種族 中位魔族

性別 男

職業 魔王


レベル 109

体力 10500

魔力 8770

筋力 9800

耐久 9000

俊敏 10500

ーーー

[固有スキル]

魔王

悪食

暴食


ーーー

[スキル]

強化.4

火魔法.5

闇魔法.5

剛力.4


ーーー

[称号]

暴食の魔王


ーーー



ーーーーーーーーーーーーーーーー




ーーーーーーーーーーーーーーーー


名前 ラガーム

種族 巨山邪竜ダグロムル

ランク SS+

性別 男

職業 魔王


レベル 124

体力 12610

魔力 23570

筋力 10040

耐久 16160

俊敏 8420

ーーー

[固有スキル]

魔王

竜化


ーーー

[スキル]

竜魔法.6

強化.4

土魔法.6

風魔法.5



ーーー

[称号]

邪竜の魔王


ーーー



ーーーーーーーーーーーーーーーー



ーーーーーーーーーーーーーーーー


名前 ザルボルブ

種族 中位魔族

性別 男

職業 魔王


レベル 98

体力 8620

魔力 15490

筋力 6410

耐久 8280

俊敏 10240

ーーー

[固有スキル]

魔王


ーーー

[スキル]

闇魔法.5

水魔法.4

毒魔法.5

魔力操作.4


ーーー

[称号]

蟲の魔王


ーーー



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