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★『 超越者 VS 超越者 』

さてさて、誰と誰が戦うのか?


何となく気付いた人は……いるかも?


個人的には意味わからない、急展開なアツい展開?





そこに二人の超越者が対峙していた。


その超越者である両者という存在は、まるで二つの世界がぶつかり合っているかの如く、凄まじいエネルギーを爆発的に衝突しあっていた。


しかし、両者は特に何かをしている訳ではない。


ただ、対峙しているだけ。


一人は白き世界を広げる、雪のように真っ白な髪を靡かせる動きやすく作られた私服にも使える浴衣を着た麗人。しかし、その麗人は残念ながら性別は男である。


かの者は『白炎帝』柊ハク。


そしてその『白炎帝』に対峙するのは紅蓮の世界を広げ、白き世界とぶつけている黒コートを着用した長い赤髪の女。雰囲気からはクール、というより男らしさを放っている。煙草を加えているので更にそのクールさを増していた。


かの者は『天空之覇帝』アジュリカ・スカーレット。


白炎帝(ハク)』と『天空之覇帝(アジュリカ)』。


二人は義理ではあるが親子であり、師弟関係でもあった。


そこにいたのは二人だけではない。


ハクの肩の上には『神聖帝獣ディオン』が子狼姿で乗っており、左側には一体の白き獅子が側についていた。


白き獅子の名を『霊獣ネクディス』。


アジュリカの方にも肩に一匹の白き子竜が乗っており、側には黒と白を基準としたドレスを身に纏う黄色と青のオッドアイの幼女。しかも長い髪もオッドアイと同じ色である。


白き子竜の名を『神聖帝獣クラド』。


そしてオッドアイの幼女の名を『不滅之聖剣(デュランダル)』。


二つの、 『白炎帝(ハク)』と『天空之覇帝(アジュリカ)』の世界が衝突しながら、一触即発の雰囲気が漂う。それはこの両者だけでなく、それを見守る数々のモンスター達もそうである。


シキを見守る様にしているのは神喰狼王(キング・フェンリル)が率いる神喰狼(フェンリル)達や白き天狐・妖狐・地狐達。そしてちらほらと姿を見せる人形の様な……髪や肌の色・着ている服までもが純白の精霊『ヨトゥン』や雷を纏う翼竜『神鳴神威(カンナカムイ)』、『雷鳥(サンダーバード)』、『黒焔狗(ヘルハウンド)』等のあまりにも強大なメンツの存在達。


一方のアジュリカの方にも『風之神(バハムート)』やその『風之神(バハムート)』の頭上に黒い着物姿の少女(バケモノ)に『双頭蛇龍(ヴィリトラ)』、『巨毒蛇(テーバイ)』、『鷲獅子(グリフォン)』 『妖精猫(ケット・シー)』等の無数の名の知れた存在が見守っていた。



母上(ははうえ)、これは何の真似ですか」


「聴こえなかったか?ならばもう一度言おうか。私と戦え、息子(むすこ)よ……いいや、『白炎帝』柊ハク!」



その言葉に重圧がのし掛かる。


精神的にも、物理的にも。


アジュリカの目は本気そのもの。


どうあがいても戦闘から免れる余地は無さそうである。


何故、戦わなければならないのか。


そんなこと、一番知りたいのはハクだろう。


両者共にその戦力は一国の軍隊……といってもまだ優しいだろう。


アジュリカは、まるで宣戦布告をするかの如く……この世界を(・・・・・)、自身の紅蓮の世界に支配してしまう。しかし、それを逸早く、唯一気付いたハクはそれを拮抗する様に自身の純白の世界で妨げた。


今の世界は、ハクとアジュリカの世界によって染め上げられた。



「『不滅之聖剣(デュランダル)』」


「ハーィッ!ミーの出番ですネッ!じゃー、いっきまースッ!!!」



不滅之聖剣(デュランダル)』の身体が光に包まれると、その光はアジュリカの左手に蒼と銀色の両刃の大剣となる。それは聖剣としても名高い存在というべきか、聖なる力を具現化された目に見えるオーラを放っていた。


本来、アジュリカは『不滅之聖剣(デュランダル)』を武器として使う事は滅多いないのだ。ほとんど己の拳でしか使わないのだが、相手は息子。ただの息子ではなく、『白炎帝』の異名を持つ、自身と同じ超越者。いや単なる超越者ならばここまではしない。


アジュリカは、『天空之覇帝』と呼ばれる程の実力者。


例え、『魔王』でも『天王』でも『聖王』でも……。


例え、『神』であっても……。


天空之覇帝(彼女)』を打ち負かした存在は、この世にはいない(・・・・・・・・)


誰もが、この戦いを見守る者・傍観する者達はアジュリカが勝利する事は目に見えていた。


例え、『天空之覇帝』の息子『白炎帝』であっても勝てる訳がない、と。


己の全身全霊を掛けて戦いを仕掛けてきたアジュリカに、思わず舌打ちをしたハクは『霊獣ネクディス』へ声を掛けた。



「ネクディス」


「承認」



『霊獣ネクディス』の身体は灼熱の白炎そのものになるとハクの左手に納まった。そしてその白炎は、片刃の大剣となる。その片刃の大剣は、ハクの力を共鳴するかの如く白炎を刀身からメラメラと燃えていた。



「漸くやる気になったか」


「(色々と問い質したい事はありますが……)」



そう不満を口から思わず溢れそうになるが、そんな事を言ったとしてアジュリカがこの戦いを納める事はない。


ならば、やることは一つ。


シキは片手で片刃の大剣『霊獣ネクディス』をアジュリカへ向ける。



「勝負を受けましょう。いくぞ、『天空之覇帝』ッ!!!」

何故この二人。


いや、『天空之覇帝』であるアジュリカが『白炎帝』ハクに勝負を仕掛けたか?


色々と疑問があるかと思います。


そういえば、アジュリカ、初登場ですね!


煙草が似合う女性っていいなぁ~……って思いません?


今回の戦いは師弟対決であり、親子対決。


ハクは中々思うことがあったでしょう。結末はどうなるか……つまり勝敗はどちらかは既に決まっています。


この続きは、戦いの内容と描写を書くかどうかは悩んでます。頭では全部出来ているのですがねっ(笑)


次回はシキの方へと戻ります。


話は変わりますが、『~他の異世界に召喚されたけど自由気ままに旅しよう~』の中で読者の皆様はどのキャラが好みですか?

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