シキ、先生となる?
今回は短いです!
新章だからねっ(笑)
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前回のあらすじぃぃぃぃぃい!!!
『ディオンの正体』
『わかったかな?』
『柊ハクも、動き出す……?』
のどんっ!ι(`ロ´)ノ
「お、お久しぶりです……」
「あ、あぁ、どうも……」
シキは動揺していた。
今のシキはある事情により、今年の春から『カグヤ』の『キョウラク』に存在する学園、『グランディセウム学園』に保健室の先生として着任したのだ。
今のシキは、髪はサイドダウンという結った長い癖っ毛金髪を左肩へと流している。服装は黒いズボンに白のカッターシャツ。その上からは白衣を着用したまさしく『ザ・保健室の先生』である。しかもスレンダーな美人な。
男である筈なのに大人の女性らしさが何故かオーラとして染み出している。
加えてアンダーリムの眼鏡を付けているので更に際立っていた。
「まさかここで出会えるなんて……そして私と同じ先生だなんて……」
そしてそんなシキの目の前には黒髪ポニーテールの女性。
シキ……不知火姫希と同じクラスメイト同じくこの異世界に召喚された『勇者』の一人、小早川麗奈。
彼女もこの学園で教師をしているらしく、服装も元の世界と変わり無い教師らしい服装であった。
彼女はシキと向き合い、そして少し気恥ずかしいそうな様子である。
シキは思う。
どうして、こうなったのかと。
それは二週間前に遡る。
~~~~~
「俺が先生に?」
シキは『何言ってんだ?』といった表情をしながら向かいに座る老人エルフに言う。
「そうなんじゃよぉ~。御主がぁ~適任じゃぁ~とおもてなぁ~」
人によってはムカツクであろう口調の老人エルフ。
何処かの仙人の如く長い白き髭を伸ばし、目は髭と同じく白くなったわさわさな眉毛で隠れてしまっている。エルフは髭は滅多に生えないのだが、どうやらこの老人エルフは昔から髭を伸ばす事に夢を懐いてここまで伸ばした強者。
今は髭について関係が無いので話が戻るが、シキは何故自分が適任かが全く理解していなかった。
今のシキは『大樹の郷』にある『世界樹』の調査もしていたのだ。あの一件の後、どうにかして地球に戻れるかとしていたのだが本来の力の大半は失われ、地球の位置までもがデータが元から抹消してしまった様にどうすることも出来ないでいた。何か一つでも手掛かりがあるのではないか、とシキだけでなくレイティア達までもが手伝ってくれていた。
そして今はのんびり調査をしている。
急いでも仕方がないので、一つ一つ丁寧に調査をしている最中であった。
「じゃてぇ~、『グランディセウム学園』に『勇者』達が入学することとなっちゃったんじゃもん」
「……は?」
どうやら『カグヤ』に来ていた『勇者』達は『カグヤ』の王が入学させた様だ。しかもほぼ強制的にらしい。何故その様なことになったかは不明である。
「シキちゃんも『勇者』達と同じちきゅうじんなんじゃろ~?」
「まあ……」
「なら、たのむのじゃぁ~。しかもシキちゃんなら先生になってもだいじょうぶじゃて。それにのぅ……」
老人エルフは窓を見て外の景色を見る。
それにつれてシキも見ると、外では子供のエルフ……女の子達が遊んでいる様子が見られる。その中には娘であるアイリスとマシロも混じって楽しそうに遊んでいた。
そんな様子を眺めていると老人エルフは言う。
「シキちゃんの娘ちゃん達も学校へ通わした方がいいんじゃないかの~」
「……そうですね」
「『グランディセウム学園』はわしらの様なエルフやドワーフ、獣人達も通っておるんじゃよぉ~。加えて娘ちゃん達の様な年齢からも十分に入れるからの~」
アイリスとマシロを『グランディセウム学園』へ通わせる。
確かに年齢的にも学校に通われた方がいいのがしれない。
今遊んでいる様に同じ年頃の友達もいないのだ。
今アイリスとマシロの二人と一緒に遊んでいるエルフの女の子達も『グランディセウム学園』の生徒だということだ。今は日本の学校で言う冬休みなので暫くは学校は休みらしい。
アイリスとマシロ。
娘二人を大事にし過ぎても、二人の為にならないのかもしれない。
いずれ、二人にも自分の愛する人と巡り会うのだろう。
そして巣立っていく。
『箱庭』の中だけでは、娘達の成長にもならない。
しかし、だからといってシキ自身の『自分はこれがいいから、娘達にもこうする・そうする』という気は全く無い。
学園に通うかどうかは、アイリスとマシロの二人に判断を委ねよう。
その為には……。
「……とりあえず、家族会議だな」
次回はあの『勇者』と再会?かも、だよ!
シキは何の先生でしょーか?
新たなキャラも?(え、多すぎ?)
さてさて、どの様な展開になるのかな?




