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☆禁断の実験

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

前回のあらすじぃぃぃぃぃい!!!


『大御門彦乃!』


『不知火姫希とは、因縁は……ないよ(笑)』


『単に、仲が悪いのです』


のどんっ!ι(`ロ´)ノ




「グフフフフ……」



不気味な笑い声を抑えながらも、漏らしてしまう声が響く光が薄暗い一室。


光は、自然な太陽からのものではなく人工的なものだ。


そこには、実験に使われていそうな器具だけでなく、高度な精密機械があちらこちらに存在しており、シンプルな色のコードが下から上から繋がれていた。


そして、一室に最も存在感を際立てるものがそこにある。


巨大な筒状のガラスの容器。


容器には何やら液体が入っているだけ。


ある白衣の男は、その容器を眺めながら言う。



「あと一つ(・・・・)、だ、それが揃えば……最強の生命(兵器)を生み出せるッ!クカカカッ、あの組織(・・・・)に依頼したお蔭でこんな素晴らしい素材(・・)を手に入るとは思わなかったッ!」



そう男は、厳重に透明な掌サイズの容器に入ったものに釘つけとなっていた。


掌サイズの容器に入っていたのは、鉱物。


だが、その鉱物は何処にでもありそうなもので、より厳密にいうのであればコンクリートの欠片だ。


そんな欠片には、ベッとりと赤黒い液体が付着している。


大体は、それが血痕だとわかるだろうか。


さて、その血痕は誰のものか。



「まさか、まさかッ、あの『深淵(アビス)』の血痕とは……ッ!」



大分前にある組織(・・・・)から、無理を承知で依頼し、何とか手にいれたのだ。その依頼料はどれだけのものだったか図り知れぬ。元々の依頼内容は『兎に角、実力者の血痕が欲しい』というものだったのだが。


厳密に保管しているので、それを使って何かをしようとしているのはわかるだろう。



「私は、私はッ、天才だッ!!『あの』世界の者共に負けるわけにはいかんのだッ!!!……くっ。<WAO>の総本部長共が死んだせいでッ!!!しかも、『あの』世界の奴が新しい総本部長だとッ!ふざけるなッ!!!何故、地球人ではなく『あの』奴が総本部長なのだッ!!!しかも実験体の二つ(・・・・・・)に裏切られるとはッ!」



彼は、元々は<WAO>の職員の一人だった。


職員といっても、裏で人体実験を行っていた非道な集団の一人。


前の<WAO>総本部長の指示もあり、人体実験を行ってきたがその前総本部長だけでなくその関係者である重鎮達もその裏切り者(・・・・)達によって計画も丸潰れである。と、言ってもその裏切り者(・・・・)達は自分達の存在は全て知っている事はないだろう。


現<WAO>総本部長が柊グレンになってからは、その非道な行いが次々に暴かれてしまい、その人体実験を行ってきたメンバーは解雇し、表沙汰にはされていないが実刑を言い渡されている。


しかし、それは全員ではなく一部。その一部の者達は己の罪を認めたのだろう。


その他のメンバーは、それぞれ<WAO>と敵対する組織に逃げたのだ。


そして現在、そのメンバーの一人である彼は禁断の実験を行おうとしていた。



「あの『深淵(アビス)』よりも、強い存在を……。だが、これだけでは足りない……。『深淵(アビス)』と同等な強さを持つもの……難しい……。現に『深淵(アビス)』のクローンの作成は……『深淵(アビス)』の血痕……遺伝子その(・・・・・)ものが拒否し(・・・・・・)、失敗。ならば、他の者の遺伝子を合わせても、その者の遺伝子を『深淵(アビス)』の遺伝子が殺してしまう(・・・・・・)。」



だからこその、『深淵(アビス)』と同等の力を持つ実力者でなければならないのだ。『深淵(アビス)』よりも弱き者の遺伝子では役に立たない。最初は『深淵(アビス)』のクローンを作成しようと試みたが、何故か(・・・)上手くいかない。むしろ『深淵(アビス)』の遺伝子そのものが拒絶しているようだったのだ。


次に『深淵(アビス)』の遺伝子と、他の者の遺伝子を合わせてみたのだが、これも上手くいかなかった。どちらも何が原因かと問われれば間違いなく『深淵(アビス)』の遺伝子だ。


だが、これで一つ判明した事があった。


もし、自分に『深淵(アビス)』の遺伝子を取り込めば、『深淵(アビス)』の遺伝子そのものに殺されてしまう事を。


一応は、『深淵(アビス)』の遺伝子を合わせる候補はあった。


初期の段階では現在の『序列(ナンバー)』と『真序列(バックナンバー)』の者達。しかし、彼等は思ったより程弱いと判断した為に却下。


次に元『真序列(バックナンバー)』。その中でも既に殉職した者達が大役だと考えていた。そしてその元『真序列(バックナンバー)』には実験体が二ついたので、その二つを使えればよかったのだが自爆したらしく血痕等跡形もなかったの不可能だろう。


そして、現在は新たに<WAO>が新たに戦力を増やしたという事をある組織に教えてもらったので、実力は不明だが『深淵(アビス)』と同等の力ならば有力な候補。加えて<WAO>だけでなく、他の巨大組織に属する『破壊(ブレイク)』・『永久(トワ)』・『混沌(カオス)』が現在、最も有力な候補である。だが、そんな彼等の血痕等を手に入れるのは難しい。


そして、上手くいけば最強の生命(兵器)を生み出せる事が出来る。


彼がやろうとしているのは、人工的に生命を作り出そうとしているのだ。


……何時から、人はそんな偉い存在になっていたのか。


世の中の為と思っている者もいるかもしれないが、命を作るというのは人としてどうか?


そもそも、命とは作る(・・)ものなのか?


授かる(・・・)もの、ではないだろうか?


現代では科学というものが便利なものがある。その科学技術のおかげで、今の地球……特に先進国の住民達の暮らしは豊かになった。その中で今まで謎であった未知を次々に解明されていったのは確か。


しかし、だ。


科学でも証明できないものは意外と多いというのに、人々は、人間こそが地球の覇者だと思っているだろう。


人間こそが、崇高なる存在で、この世の全てを知る超越した存在した種族だと、勘違いしている者はいるのではないか?


人間とは、何か。


地球を支配している種族?


生命を玩具の様に生み出す事が出来る、神の様な存在?


知能が高い生物?


言葉を発する事が出来る優れた存在?


それをどう答えるかは、人それぞれ。


人間を"善"とするか、"悪"とするかは見方によっても変わってくるのは当たり前だ。


今、非道な人体実験を行っているこの男は、"悪"と思うだろう。


しかし、彼は地球人の力を示そうとする、ある意味地球人側の為を思って、からかもしれない。或いは、研究者としての自己満足か。地球人の力を示す為という大義名分を掲げているだけなのかもしれない。



「だが、この実験は慎重にいかなければならない。あまり下手な動きをしてしまえば<WAO(やつら)>に発見されるだろう。それに加えて……」



男はネットで取り上げられている記事に加え、先程まで閲覧していたのか静止された動画を見ながら悩ませる。


超巨大モンスター三体の三つ巴の戦いは、未だにニュースや新聞、雑誌等々で取り上げられているのだ。それは老若男女問わずに今でも話の話題として流行っている。


しかし、その超巨大モンスター三体の三つ巴の戦いの後にも地球には変化が起こっていたのだ。


まず、最初に大陸の変動が起こったのだ。


今まで海しか無かった海域に、大陸が現れた。それはかなりの大きさであり、学者が言うにはその大陸には深海よりも深い、人類が未だに手を出せなかった海域から現れたとメディアで言われている。しかも、現れたのは単なる大地だけでなく、何やら人の手によって建てられた様な建造物があったのだ。だが、そこに近付き調査したい学者であったが、その周りには異常気象が起こっているので容易には近づけないらしい。この様な大陸は世界各地に起こっているらしい。その様な大陸の事を、メディアは『新たな大地』と称している。


次の変化は、見たことのない生物が発見されるのだ。その生物は、犬や猫等、地球にいる動物に似てはいるのだが、何処かが異なっており、生物学者からは新種として見ているらしい。大人しい新種もいるが、獰猛な新種もいるのだ。中には神話や伝説で登場する生物と似ているものも発見されているらしい。最近では海に何やら黒いシルエットが見えたという報告も受けているらしい。


他には、今まで火山活動が無かった場所が火がついたかの様に活発になっていたり、心霊現象として森林や墓地で、頻繁にオーブの目撃例があとが絶たないのだ。


そんな事もあるので、今の地球では、凄まじく賑やかな状況になっている。


地球の変化はその超巨大モンスターの三つ巴の戦いの後も少しずつ変化してきている。中にはある国の街の地形が目まぐるしく変化したという噂もあるのだ。


それがここにでも起こってしまえば、<WAO>の手が来る可能性も極めて高い。だからこそ、慎重にいかなければならないのだ。



「絶対に……絶対に、私の力を世界に見せつけてやるッ!クククッ、その為には最強の生命(兵器)を完成させなければ……」




【さくしゃのつぶやき~】


前回の話で『大御門彦乃』が登場しましたねっ!


彦乃は姫希のことを『狐(キツネ)』、逆に姫希は彦乃の事を『狸(タヌキ)』と呼んでいます。実力はどっちが強い?と質問されれば……難しいですね。


姫希と彦乃を比べると、≪速さ≫は姫希が。≪力≫は彦乃でしょうか。互いに戦えば大なり小なり被害が出るとわかっているので自重して遊戯で決着をつけています。本人達は本気でやっていますが、それを面白おかしくやろうかと考えています……(できるかな?)



さて、次回は……、話戻るよっ





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