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★第五軍元帥

…………うん。


なんでかなー?


なんでだろうなー?


色々自分自身に問いたい。


何故こうなった、と。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

前回のあらすじぃぃぃぃぃい!!!


『日本では!』


『姫希の弟子!』


『神田と田中!』


のどんっ!ι(`ロ´)ノ



『あちら』の世界に存在する国には、不知火姫希が所属する軍総本部が存在する。


その軍は陸・海・空・隠密・衛生・開発研究・監獄・環境といった役割に分かれており、それぞれに多くの者達が在籍しているのだ。


そして、その軍、第五軍本部へある一人の新人兵が初めてその場を訪れるのであった。




~~~~~




はじめまして、アマツ・フェーザルトです。


軍で最年少の11歳で入隊し、15歳でこの第五軍へ配属となりました。勿論、学校優先ですけどね。


さて、ボクは初めてこの第五軍本部へと入るんですが……色々と噂があるんです。


美人の巣窟、乙女の巣窟……そして、変態達の巣窟、と。


巣窟巣窟って何でしょうか。


ボク自身、陸軍である第一軍へ入隊しましたけど……あそこもまあまあ、変態さんがいましたよ?


例えば幼女好き紳士やドスケベ変態さんや匂いフェチさんやら色々となんですよね。


でも、噂って言っても真実かどうかは不明ですからあまりそういう事は考えてません。ですが……先程の噂の一つ、美人の巣窟というのは確率的に高そうです。実際に行った訳ではありませんが、ドスケベ変態さんが言っていたんですよ。



第五軍(あそこ)、めっちゃ美人がいるんだよぉ!」



あの変態さんが血眼でそう力説していたんです。あの変態()があそこまでそういうのは珍しいので恐らく可能性としては大。


そして、今日、ボクは第五軍本部へと門を叩いたのです。


第五軍本部は、なんというかとても綺麗な場所ですね。まるで豪邸の様な鉄格子の門。ここが何処かの貴族の豪邸といっても違和感が無い程に美しく綺麗は場所だ。


やはり第五軍だからなのだろうか。


第五軍は衛生兵、軍医なので清潔感があっても不思議ではない。


そうこう考えていると第五軍本部の入り口から門までに一人の女性がこちらへと近づいてきた。


銀髪碧眼のメイド服姿の美女。



「っ!」



思わずその美しさに息を呑んでしまうボク。


やはり、噂、そしてあの変態さんの言う通りだった。


そのメイドさんは門を重そうな門を一人で悠々と開け終えると、ボクの前に立ち両手でスカートの裾をつまみ、軽くスカートを持ち上げてる。そして腰を曲げて頭を深々と下げるとソプラノの様な心地の良い声で挨拶をした。



「貴方が今日第五軍本部(こちら)へ配属となったアマツ・フェーザルト様、ですね?」


「は、はいっ!あ、こちらを……」



ボクはそのメイドさんに身分を証明できるものや資料を一応念の為に提示する。それにしてもこのメイドさんが美人で直ぐに疑問に思わなかったけど……何故メイド服?



「はい、確認しましたよ。……申し遅れました。私は第五軍少佐、『ジャック・ローゼン』。ジャックとお呼びくださいな」


「っ!?あ、アマツ・フェーザルト一等兵です!よ、よろしくお願いいたします、ジャック少佐!」


「ええ、こちらこそよろしくお願いしますね」



まさかこのメイドさんが上司だとは思わなかった。ジャック少佐……何故か男っぽい名前だけど。何故ボクの為にここへ着たのだろうか。こういうのはボクの様な下っぱに任せればいいのに……。



「あ、あのっ!何故少佐がこんなことを……?」


「それは私の部下になる子がどの様な人物かを直接みようと思ったからです」



まさかジャック少佐の部下になるとは思ってもみなかった。配属される事以外は知らされていないのでどの様な人が上司、同僚なのかはわからない。正直、こんな美人の部下になるのは正直うれしい。



「色々と御聞きしたい事があるかもしれませんが、まずは私についてきてください」


「は、はい!」



ボクはジャック少佐の後ろについていきながら第五軍本部へと入る事となった。


内部はやはり隅々まで清掃が届いているのか綺麗であった。だが、内部は閉められた様な空間ではなく、庭と繋がっておりそこにはここに所属する軍人であろう人達も見かけるのだ。しかし、誰もが肌が綺麗で、美しい人ばかりである。


美人の巣窟、というのは間違いではなかった様だ。



「あらん?ジャックちゃんじゃないのぉ~!」


「『ロイド』大尉、今日も花の手入れですか?」


「ええ!花はいいわよぉ~。見ているだけで落ち着くし、それに妖精さん達やモンスターの子達も喜ぶのよ?……あら、後ろの子は誰かしらぁ?」



……見間違いだろうか。


第五軍は女性だけでなく、男性がいても可笑しくはない。


可笑しくはないのだが……。



「こちらは今日配属となったアマツ一等兵です」


「あらぁんっ!可愛い子じゃな~ぃ。私、大尉のロイドよ。ロイドちゃんっ、て呼んでも構わないわぁ~」



現れたのは、黒髪でイケメンな分類に入るであろう『魔人族(デーモン)』の男性であった。年齢は20歳後半。丁度良い感じにダンディーな髭を生やしているが……。


うん、簡単に言おう。


オネェである。



「あ、アマツ一等兵です。よろしくお願いします……ロイド大尉」


「メッ、よ!ワタシの事はロイドちゃんっ、と呼びなさぃ!」


「ろ、ロイド……ちゃん」


「うふふ♥可愛いわぁ~。あ、今度一緒に食事に行かないかしら?」


「ロイド大尉。申し訳ありませんが、急ぎの様があるのでそれくらいに」


「あらそう?ならまた今度一緒に話しましょ、アマツちゃん?」



そう言うと他にも花の手入れをするらしくロイド大尉は何処かへ行ってしまった。……うん、前に所属していた時の変態さんよりもまた違った強烈さがあるね。ロイド大尉とすれ違う他の軍人達はオネェ等関係無いらしく挨拶をしている。



「さて、私達も行きましょうか」


「え、えっと~、ジャック少佐。因みに何処へ?」


「元帥の元へですよ。元帥はこの第五軍本部の奥の最上階にいますからね」



更に話を聞くとどうやらボクの様な初めて配属した者達は、必ず初日に第五軍元帥の元へ行き挨拶をするのだ。


まさか元帥と会えるとは思いもよらなかったボクは心臓バクバクである。元帥と会えるのはボクの様な下っぱでは難しいのだ。最低でもジャック少佐位の立場にならなければ。


しかし、この第五軍本部(場所)は非常に心が澄みわたる様な空間ではあるが、最初と比べて更に変な人とすれ違ったりするのが多くなった様な気がする。いや、変な人というか、それはボク個人的に思うだけなのかもしれないけど……。


例えば、モヒカン頭の厳ついオネェだったり。ある一人の女性軍人がはあはあと言いながら扉の隙間を覗き見して『エルザしゃまぁ♥』と呟いてたり。何故か美人、美少女、綺麗なオネェの三人が外でアイドルのコンサートっぽく歌っていたり……いや、凄く上手かったけれども。恐らく特訓で怪我をしたであろうここの軍人が巨大な注射を一つは両手で持ち、もう一つは担いでいる超絶美少女な軍人から逃げ回っていたり。


だが、ここにいるのは人だけではない。


庭には鹿や鳥、池には小さな水竜、2頭身の精霊達は日向ごっこをしている猫の身体へ凭れて一緒に眠っていたり、遊んだりしているのだ。


そして魔法式のエレベーターで最上階へと到着する。


自然と調和したこの建物の最上階は、まるで雲から見下ろしているかの様な景色だ。高い建物ではあるが、現代的な造りには巣を作っているモンスター達も見かける。他の本部でも言えるのだがモンスターの住みかにされるのは問題視される事はない。住むのなら住むで何ものする事はない。だが、これほどまでにモンスター達も安らげる場所は素晴らしいものだと思うのだ。まさしく、自然と共存している、と。


これはボクが勝手に思っているだけかもしれないが、モンスター達の様子を見ているとそう思うのだ。



「おや、ジャック君ではないかい?」


「『バイダス』大将」



元帥の部屋近くで出会ったのは一人の女性。


明るい茶髪に血の様な赤い目、雲の様な小さな腹を臀部から生やし、魅惑的なボディの持ち主である『蜘蛛族(アラクネ)』。


その『蜘蛛族(アラクネ)』のバイダス大将は、大将というのを証明するかの如く大将に相応しい軍服に羽織を纏っていた。



「あぁ、君がここに配属された新人だね?私は第五軍大将『バイダス・ネートス』だ。」


「アマツ一等兵です!」


「うん。元気があって宜しい。さて、君達は元帥の元へ行くのだろう?なら向かうといい。丁度暇をしているのではないかな?じゃ、私はここで」



大将クラスになると色々と忙しそうではあるが、バイダス大将はそれを感じさせない様な、余裕のある人であった。何だろうか、バイダス大将は、お姉さんの様な雰囲気なので思わず口調を崩してしまいそうだ。



「アマツ一等兵。ここが元帥の部屋です」


「ここが……」



第五軍元帥の部屋の前の扉は中々迫力があった。


この中にどんな元帥なのか気になりはするものの、やはり緊張してしまうのは仕方がない思う。


すると、ボク達が来たことを察知したのか独りでに扉が開いたのだ。恐らく魔法でなのだろう。


ジャック少佐は前へ出るとそのまま入室する。



「元帥、ジャック少佐です。失礼します」


「し、失礼します!」



ジャック少佐の後に続いて扉を跨ぎ、元帥の部屋へと入ると、部屋の奥には……。



「あら、ジャックちゃんか。そして君が……アマツ・フェーザルト一等兵ね?」



うん、そんな気はしていたんだ。流れ的に。


元帥が座るであろう椅子には、ムッキムキの筋肉に光で輝く肉体を上半身露にした男がいたのだ。それに、ナチュナルな口紅をしており、手入れをされている綺麗な髪は後で纏められている。素人でもわかる美しい肉体美。身体が大きい為か座っている大きめな椅子が少し小さく見えてしまう。



「は、はい!今日、第五軍本部へ配属となりました。アマツ・フェーザルト一等兵です!」


「アマツ君ね。私は第五軍元帥の『ローズ・クーファル』よ。宜しくね」



同じ様に挨拶を交わしているとローズ元帥の手元にある資料にジャック少佐が反応する。何かあったのだろうか。



「元帥、それは……」


「あら、これね。これは『転属願い』の資料よ」



『転属願い』。


それは今所属する場所から他の場所へと移りたいという希望する為のものだ。『転属願い』は誰にでも出来る訳ではなく所属する場所によって条件を満たなければならない。ボクの様な一等兵では難しい。


でも、衛生部門でもあるここ第五軍から『転属願い』をするなんでどんな人物なのだろうか。



「元帥、その『転属願い』は……まさか」


「えぇ、ジャックちゃんの予想通り。姫希中将(ちゃん)よ」



ひめきちゃん?


中将ならかなりの実力者だろう。


でも、第五軍の事についてはあまり詳しくはないのでそのひめきという人物は知らない。見ればわかるかもしれないが……。



「姫希中将が転属、ですか……。因みに何処に?」


「第八軍なのよ」



第八軍。


そこは自然を守るという役割を担う場所なのだ。


自然保護や環境保護といえばわかるかもしれない。



「えっと、その方……」


「アマツ一等兵は知らなかったわね。今ここにいるジャック少佐と仲が良かったの。彼の実力は大将……いえ、私の様な元帥クラス並みよ。年齢で中将止りなのだけど……あら?」



すると新たな人物が元帥(この)部屋に入ってきた。


現れたのは水で出来た浮き輪をふわふわ浮かばせ、そこにすっぽり入っているビキニ姿の女性『海人族(マーメイド)』。人魚の様に下半身は魚で、上半身はナイスバディな美女だ。やはり人魚なので浮かぶ水の浮き輪を使って移動手段としているらしい。


ジャック少佐といい、今きた『海人族(マーメイド)』、他の女性軍人は何故こうもレベルが高いのだろうか。



「ヘーイ!ジャックここにいル~?」


「あらん、『マーレ』中将じゃないの」


「アッ、元帥~!お邪魔するヨ~!」


「『マーレ』中将、どうしたんですか?」



どうやらその『海人族(マーメイド)』の女性は中将らしい。確かにビキニ姿の上に軍の羽織をしているけども。


なんだろ、自由だなー第五軍(ここ)



「ンー?オゥ、ジャーーーックっ!マタ、メイド服を着ていますネー」


「これが私の正装ですから」


「オゥ、⚪⚪⚪(ピーーー)ッ!ま~た、肌の艶が良くなっていまスッ!ホントウに30過ぎのオッサン、なーんて信じられな~いデスネ!」



へぇ~。ジャックさんって30過ぎのオッサンなんですか~。


いや~、人って見掛けに……見掛けに……見掛け、に……?


ん?


イマ、ナント?



「Wow!ニューフェイス、ですネ?」


「マーレ中将、彼は今日からここにきたアマツ一等兵です」


「ホ~ゥ。アマツ!オッケー、覚えタ!……アレ?アマツ固まっちゃってるヨ?」


「……多分だけど、ジャックちゃんが男だった事に驚いているんじゃないかしら?」


「ア~、なるほどネー」


「……言い忘れてました」



ジャック少佐の反応に事実なんだろう。


確かにジャック少佐は自らを女性とは言ってなかったからね。


……ボクのトキメキ返してぇ~~~。



「マー、仕方がないよネー。第五軍(ここ)にいる殆どの男の人は美女、美少女だかラー」


「え?」



それって……。


ボクはジャック少佐へと顔を向けると、ジャック少佐は驚くべき事を発言する。



「そうですね……。恐らくですけど、先程スレ違った女性服を着た半分以上は男性ですよ」


「なんとぉ……」



女性服を着た半分以上が男~~~!?!?


明らか男性以外を除いても、全員美女美少女だったけどぉぉぉぉお!?!?



「例えば……先程歌っていた三人組がいましたよね?その中で背の小さい方は男ですよ」



なぁぁぁぁぁにぃぃぃぃい!?!?


あの美少女、ボク、どストライクだったんですけどぉぉぉぉお!!!



「ま、まともな人はいないんですか?」


「あら、失礼ねんっ!私はいたってまともよ!」


「私もです」



もぉぉぉぉぉぉぉお!!!


ボクからしたらローズ元帥もジャック少佐もまともじゃないからーーー!!!



「まともな人なラ……やっぱり、姫希中将(ちゃん)だネ!あ、写真あるから見てみる?」


「あ、はい」



マーレ中将は腰に着けているポーチから防水シート付き写真一枚を見せてもらう。


その写真に写っていたのは、癖ッ毛のある男性用ダークスーツを着た金髪ポニーテールな絶世の美少女だった。



「あ、姫希ちゃんも男だよ?」


「あー男ね、イエスイエスイエース」



まあ、男らしい服を着ているので他の方と比べればまともなのだろう。てか、もう本当に美人の巣窟だ。男女含めて。


いや、本当に男でもいいんじゃね?って思いそうな程綺麗だ。いや、もーーーなんなのーーー!!!



「私達はまともですよね、ローズ元帥」


「えぇ、そうね!」



ちょっと黙って、切実に。


……いや、第五軍(ここ)じゃぁ普通なのかなぁ。



「……まあ、姫希中将(ちゃん)以外にもまともな人いるからネ」



あぁ、よかった。


あれ、そういえばボクって……ジャック少佐の部下になるんだよね?


大丈夫かなぁー。



「ジャック少佐(ちゃん)ところの子達ってかなり癖が強いヨ?」


……本当に大丈夫かなぁ。







【ど~でもいいはなし~】



アマツ「バイダス大将、お尻(それ)ってどうなっているんですか?」


バイダス「あぁ、これかい?これはね……」


ぷちっ。


アマツ「え?」


バイダス「これを投げると……」


ポイッ!


アマツ「……え?」


バイダス「敵を纏めて拘束できるのさっ!ちょっと痛いがまた生えるし問題ない。他にも相手に緊縛……いや、縛ったり……教えようか?一族の……」


アマツ「(バイダス大将(この人)も……怪しい……)」


バイダス「……?縛ってやろうか?」


アマツ「(あ、だめだ、変態か)」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


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