シャドー
新しいアサシンのサーヴァント出ましたね!
いやぁ~……あのキャラは素晴らしいっ。
本当に素晴らしい!
……いいなー、欲しいなぁー。
ちくしう、出なかったお。
あ、始まります!
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前回のあらすじぃぃぃぃぃぃい!!!
『船がこっちに!?』
『アンビシオン?』
『落ちたぁ~!!!』
のどんっ!ι(`ロ´)ノ
《大事は無いか?》
その謎の人物は『勇者』達へと問いかける。
彼によって救われたのは分かるのだが、その場にいる者達からしてみれば一瞬で殺されてしまいそうな鋭い金と銀の瞳に恐怖してしまう。瞳だけではない。その身体中から滲み出ている黒いオーラは何者にも近付ける事を憚られるのだ。自分達よりも背の高いその謎の人物を見上げながら、一人の『勇者』が前に出た。
「あ、ありがとうございますッ!」
そう前に出てきたのは小柄で華奢な中性的な幼い顔立ちである朝比奈梨央。
何故かこの場で彼だけが唯一、その謎の人物に恐怖を抱かずに心の底から感謝を述べたのだ。朝比奈からしてみれば何故、助けてくれた人物に恐怖を抱くのかが不思議なのかもしれない。
《構わぬ。大事が無ければそれでよい》
「えっと、すみません。お名前は……?」
《……『シャドー』だ》
「シャドーさんですかっ!あの……」
《話は後だ。今はあの飛行艇が先だ》
謎の人物、『シャドー』は対峙するかの様に前方にいる一隻の巨大な飛行艇を睨むように見ていた。只、客観的に素顔が見えないので雰囲気からそう感じてしまうが実際の処はわからない。
だが、シャドーはその巨大飛行艇にある帆を見ていた。その帆には黄金に輝く荒々しい雷の印。海賊らしくはないものの、その帆は一目で強いというイメージが付くだろう。
そんな中、シャドーは呟く。
《まさか生きてるとは……》
その呟きはどうやら朝比奈達には聴こえていないらしく、それよりも此方へとゆっくり近づいてくる巨大飛行艇に目をやっていた。
するとシャドーは唱えた。
《召喚、クルル》
シャドーの右側に魔方陣が縦に浮かびながら現れる。そして唱え終わったのと同時にその魔方陣から一体のモンスターが飛び出してきたのだ。
飛び出したモンスターは一度大きく飛び上がると宙返りして、シャドーの肩へと止まる。
そのモンスターは黒い翼を持った鷲であった。後頭部は黄色っぽく、シャドーを一切恐れてはいない。むしろ、召喚した主であるシャドーに非常になついているのか頭をスリスリさせているので一見勇ましく怖い見た目だがその時は妙に愛らしい印象を与えているだろう。
シャドーは何処からともなく、紙と古そうな万年筆らしいものを手に持つとその鷲のモンスターを肩に乗せながら何かを書いていく。
書き終えると、シャドーはそばにいる朝比奈へと声をかけた。
《この船の主はいるか?》
「えっと……艦長さんなら……」
《呼んではもらえるか?》
「は、はい!」
朝比奈は艦長を呼びに行くのだが、それまであの巨大飛行艇は特に攻撃する事は無かったのだ。恐らく、これだけ離れているがシャドーの存在に気付いて下手な事をしないのだろうか。様子を見ている状況だ。
すると一人の艦長らしき服装と風格の中年男性が朝比奈と共にやってきた。
《貴殿がこの船の主か?》
「あ……そ、そうです。貴方は……?」
《我は『シャドー』。今からあの船の者と話し合いをしようと思うのだが……》
「……はぁっ!?ま、待ってくれッ!相手はあの『アンビシオン』の飛行艇を一瞬にして消し炭にした相手だぞっ!?話し合いなんて……」
《あの船から逃げれるのか?》
「……っ」
シャドーの質問に艦長は何も言えなかった。
明らかにこの空海艇とあの巨大飛行艇のスペックが違うのだ。ここから逃げようとしても『アンビシオン』の様にあの雷やプラズマで撃ち落とされるのは目に見えている。正直、打つ手は無いのだ。
艦長は暫く悩んでいるとあの巨大飛行艇からの攻撃が無い事に気が付いた。
「……?何故、攻撃しないんだ……」
《恐らく我の存在を感じ取ったのだろう。それが恐れてなのか、興味本心なのかはわからぬがな》
「っ!?……そうか」
シャドーの存在という事が、あの巨大飛行艇から攻撃を受けない唯一の救いだったのだと艦長は理解する。確かに目の前にいるシャドーという人物はこれまで生きていた中でも恐ろしいほどにヤバい存在だとわかる。たまにSSSランク冒険者でもここまでの者はいないだろう。
今、ここでこの状況をどうにかできる可能性があるのはシャドーのみ。悪いが『勇者』達では全く話になら無いだろう。
もう、シャドーにしか賭けるしかないのだ。
「……わかった。頼める……頼めますか?」
《了解した。クルル、これを持ってあの船の主に届けよ》
ーーークルゥゥッ!
シャドーから渡された筒状を鷲のモンスターである、クルルは足で掴むとそのまま躊躇無く巨大飛行艇に向かって飛び立った。その掴んだ筒にはシャドーが書いた物が入っている。
「大丈夫……なのか?あのモンスター、攻撃されたりとかは……」
《安心せよ。我のモンスターは強いぞ?だが、あの賊ならば気付くだろう》
~~~~~
「ん?あれは……」
「モンスター、だよな?」
巨大飛行艇の先頭で前にいる空海艇を警戒しながら様子を見ていた船員達はこちらに近付いてくる一体の鷲のモンスターを目撃する。空海艇から飛び出してきたので、そのモンスターの主はその場所にいるのだろう。
一人の船員が急いで報告しようとすると一人の人物が声を掛けた。
「おい、何かあったのか?」
「ジャスさん……っ!!!」
その人物は全身包帯でグルグル巻きにされた灰色ローブの人物だ。声や体格からして男性だというのがわかるだろう。
その包帯男はジャスと呼ばれたこの船の幹部の一人だ。
「実は、こっちに一体のモンスターが……」
「あ゛?」
ジャスは船員が指す方向に目を向けると、確かに鷲の様なモンスターがこっちに向かって飛んできている。巻かれた包帯の隙間から目を細めて見てみるとその鷲のモンスターに何やら筒の様な物を掴んでいた。
「ジャスさん、どうしましょう?」
「大砲で撃ち落としますか?」
「……いやぁ、待て。あのモンスターの主はあの船にいるだろうな。恐らく、頭の攻撃を受けきった奴だ。今は下手に手出しするんじゃねぇぞ?」
ジャスの言葉にその場にいた船員達は固唾を飲む。この飛行艇の主である頭が気分で放った一撃を受け止めたのだ。この飛行艇に乗っている者達は、頭の凄まじさを知っている。だが、そんな頭の一撃を受けきれたのは初めてだった。だからこそ、目の前にいる空海艇にいるであろうその人物に警戒するのは必然であるのだ。勿論、あの頭が負ける等想像もつかないが。
ーーークルルルゥゥゥウ!
そんな警戒する中で、鷲のモンスターは特に何をする訳ではなくこの場へとやってきた。しかし、何処かへ止まる事は無く、此方と同じ様に警戒しながらもこの場にいる人物一人一人を見極める様に目視していたのだ。
ジャスは、この飛行艇の代表を探しているのだと理解するとその鷲のモンスターへと声を掛けた。
「おぃ、そこの鷲モンスター。俺達の頭に会いにきたのかぁ?」
ーーークルッ!?……クルゥゥゥ。
「そうかぃ。……その筒を頭にか?」
ーーークルッ!クルゥゥ!
「へえぇ。やっぱり言葉わかるのかぃ。わかった、ついてこぃ」
「じ、ジャスさんっ!?」
鷲のモンスターを頭に会わせようとするジャスに船員の一人が待ったをかける。いや、その船員だけでなく他の船員も同じ心境なのだろう。
敵かもしれないモンスターを頭会わせるなど……。
「安心しなぁ、お前ら。あのモンスターが何かすればあの船を落とすさ。それに頭が遅れを取るとか思ってんのか?」
「い、いぇ……」
「まぁーいいやぁ。念のために、下にいるフォロウに頭のところに来いって伝えろ」
「はい!」
そう言うとジャスは鷲のモンスターへと目配せすると、頭がいる場所へと歩んでいく。その鷲のモンスターはジャスの後をついていきながらも辺りを警戒しながら飛んでいくのであった。
~~~~~
鷲のモンスター、クルルはジャズについてこられた場所は広々とした飛行艇の中心部。そこには先程の様な船員達は殆ど居ないが、恐らく手練れらしい人物達が広場を取り囲む様にしていた。
そしてその中心にドカンと深々と座る一人の人物が異様な存在感を放っていたのだ。
思わずクルルは少し怯みはするものの折れる事無く、堂々としている。
その人物は巨大な巌の様な男であった。
座ってはいるが身長は3メートルはあるだろうか。婆娑羅の髪に上半身が露となった格好となっている。その身体には幾つもの古傷があるのだが、どれも戦いの時についた傷なのだろう。どれの傷も古傷とはいえ、大きく痛々しいものであった。
その巌の様な男はこのばへやってきたジャズと、後からついてきたクルルを射殺してしまいそうな鋭い視線を向けながら静かに、そして恐ろしい威圧のある声を発した。
「ジャズ……そいつぁ、なんだよ?」
「頭ぁ。このモンスターはあの船にいる誰かのもんだ。何か渡したい物があるらしぃぜ?」
「渡したい物、だとぉ?」
その巌の様な男は疑問に思っていると、クルルが横にいたジャズへ風魔法で筒を渡した。本来なら直渡しするのが礼儀ではあるが、クルルにとってみれば敵なのだ。しかもここは敵本陣でもあるので下手に誰かに触れたり、何処かへ止まったりする事は出来ない。
風魔法を使用した事に巌の様な男とジャズ、それ以外の数名以外は警戒はするものの、巌の様な男が片手でそれを制した。
ジャズはクルルから風魔法で間接的ではあるものの、その筒を受け取った。筒を手に持って何やら確かめていたが、何にも無いと判断するとその筒を巌の様な男の元へと向い、それを渡した。
巌の様な男は筒から出した紙を暫く眺めていると、突然カッと目を見開くとニヤリっと口角を上げ歯を見せながら笑い出したのだ。
「そうかぁっ!そうかよぉっ!!!グハッ、グハハハハっ!!!」
ーーークルッ!?
いきなり笑い出した巌の様な男にクルルは驚いてしまうが、笑いを止めると悠々と飛んで留まるクルルの方へと目を向けた。
「ほぉぅ……強固な結界に万が一の為か緊急用の転移魔法、か……。なるほどなぁっ!テメェの主はお前を捨て駒にでもするのかと思ったが……よく守られてるじゃねぇかぁ。いい主じゃねぇかぁっ、なぁ?」
ーーークルッ!?クッ、クルルゥ!!!
まさか自分の主が褒められるとは思ってはいなかったクルルだが、やはり主を称賛されるのは嬉しいらしくえっへん、と胸を張るように自慢気だ。そんな姿を見て面白い奴だとジャスは思っていた。
すると、巌の様な男は言う。
「……いいぜぇ?テメェの主と話し合いをしてやるよぉっ!」
『シャドー』と『七天魔皇』の『覇王』。
今ここで、絶対強者の二名の話し合いが行われようとしていたのであった。
ミアン「やっほ~!毎度お馴染みっ、影の女王スカアハの息子ミアンだよぉ~!」
ミアン「もうすぐ11月だねー!あっという間だよー!」
ミアン「大分外も寒くなってきたから体調気を付けないとっ!」
ミアン「あ、話変わるけど真剣白羽取りのやり方って知ってる?頭上から降り下ろされた刀を両手で受け止めるっていうのだけど……不可能らしいよね?聞いた話なんだけど、降り下ろされた刀をまず横に避けてから、両手で真空状態にするように刀を挟むんだって。うーん。本当なぁ?まっ、信じるかどうかは皆の判断に委ねるよっ!間違ってたらごめんね?」
ミアン「あ、そろそろ次回予告だよねっ!」
ミアン「次回、『七天魔皇、覇王』、だよ!覇王だって!何かすごそうな名前だよねっ!」
ミアン「お楽しみねっ!あでゅ~⭐」
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