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轟く雷霆

当たらねぇ……。


当たらねぇょぉ……あのアサシンが……。


くっ!……やはり課金するか……。


はっ!?え、えと、話、始まります!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

前回のあらすじぃぃぃぃぃぃい!!!


『シキ達、二度寝!』


『ブラウニー出現!?』


『七天魔皇の覇王!?』


のどんっ!ι(`ロ´)ノ



最初に天候の異変に気付いたのは、空海艇の操縦席にいる操縦士だ。


前方に雲が多い大空の景色にピカッと光ったのだ。それだけならいいだろう。だが、その次は何かハッキリと肉眼でも見える青白く太い雷が青空を大きく割る様に長く光続けていた。それは距離的にかなり近い。流石のその稲妻にはこの空海艇に乗車する従業員だけでなく、乗車している客にもこの光の異変を感じたのだろう。


なんだあれは。


それがこの光景を見てしまった者達の感想だ。


雷が消える事無く、青白く光ながら未だに放っているのだ。自然現象ではまず有り得ないと考える。自然現象で無かったとしたら……これは、まさしく何処かの雷の神がやらかした事だと言ってしまえばどれ程の現実主義者等の神様を信じぬ者だったとしてもそんな理由で納得してしまう。それほど今の光景は人や自然でも有り得ないと思ててしまう程の恐ろしく、不思議な物だったのだ。


約数分経ってみると、あの青白く太い雷は徐々に細くなっていきそしてバチンッ!と一瞬鼓膜が破けるまではいかないが、それほど大きく高い音を立てて消えていった。



「な、何だったんだ……」


「かっ、艦長っ!?あ、あれを見てくださいっッ!!!」



一人の船員が艦長である男に慌てながら操縦室へと入り込んできた。その船員は前方に何かしらの障害や天候を監視する航海士の一人。だが、そんな航海士である船員が慌ててくるのには何か異常事態が起こったと考えるのが妥当だろう。


艦長は航海士に双眼鏡を渡され、言われた場所に向けて見てみると思わず思わず「なッ!?」と声を漏らしてしまう。


艦長が見たものは、無惨にも燃え落ちていく数隻の飛行艇だったのだ。恐らくあの青白い雷に直接当たってはいないものの、余波によって燃え落ちているのだろう。もし、あの雷に当たっていたならば跡形も無く消滅していた筈だ。



「っ!?こっちに、飛行艇が来ているっ!?」



その燃え落ちていく、飛行艇より少し離れた場所にはこの空海艇に向かって来る一隻の大型飛行艇。その周りには数体のワイバーン等の飛行出来るモンスター達も一緒だ。よく見てみるとそのモンスターの背には人が乗っている。モンスターライダーだろう。


しかし、艦長はその大型飛行艇に掲げられている帆に心当たりがあった。ドクロのマークの後ろには十字架と締め付ける様に細長い龍が印されていた。


その帆のマークを使う組織は唯一つ。


その組織の名は『アンビシオン』。


かなり凶悪な組織であり、あの『七天魔皇』の一人がボスとして君臨している。しかし、そんな組織だが『シルヴァクス騎士団』という組織と敵対しているのだ。その『シルヴァクス騎士団』も『七天魔皇』の一人である王と呼ばれる存在によって形成されている。


しかし、その『アンビシオン』という組織はここより遥かに南西にある島を根城にしており、ここら辺に来るのは有り得ないのだ。むしろここに来るのは『カグヤ』と敵対してしまう可能性もある。因みに『シルヴァクス騎士団』は『カグヤ』の北東にいるらしい。どちらの組織も未だに誰もアジトに辿り着いた者は居ないのだ。


ここで艦長は思う。


あの『アンビシオン』の大型飛行艇達は『何か』から必死に逃れようとしている様にも見える。いや、そうにしか見えない。


恐らくあの雷を放った存在、しか考えられないのだ。


『アンビシオン』の飛行艇は確実にこの空海艇へと近づいてくる。


しかし、この空海艇は唯の旅行船ではない。飛行艇や船でもモンスターに襲われる事もある為に大砲等の武器が装備されている。加えてこの空海艇には戦闘員もいるのだ。だが、こんな空賊に出会す等想定の中ではあったものの実際には始めてでもある。なので戦いは出来るが、あの『アンビシオン』から逃げる為の時間稼ぎ位か……。



「どうする……ッ?こんな場所で空賊に出くわすなんて……ましてや『アンビシオン』……」


「か、艦長ッ、どうしますかっ!?」


「くっ……、総員ッ戦闘体勢に入れッ!あと、乗客に説明と、『カグヤ』に連絡を入れろッ!」



船員達に指示を出していくのだが、その指示と同時に『アンビシオン』の飛行艇を監視していた船員から大声で発っせられる。それは艦長も勘ではあるがわかったのだ。その船員が何を言おうとしているのかを。



「艦長ーーーッ!!!」


「わかってるッ!」



『アンビシオン』の大型飛行艇から砲撃が放たれたのだ。勿論、その標的となるのはこの空海艇。逃げる為に邪魔だと思ったのだろう。


艦長は操縦士に指示を出すと大きく左へと旋回していく。だが、砲撃はその大型飛行艇だけではなく、側にいる中型飛行艇からも射撃されている。だが、射撃しているのはどうやらこの空海艇だけではなく、後方にも放たれていたのだ。その後方には雲が密集していて姿はわからない。


船内では先程の雷に、この旋回に乗客達にざわめいていた。とりあえず、デッキからは避難してもらい、部屋へと戻ってもらっている。


どうにか砲弾から回避しているものの、次ざ時間遅れで放たれた影響により1発の砲弾が空海艇のデッキへと放たれた。監視が報告するものの辺りの雲で一瞬隠れてしまって見逃してしまったのだ。



「旋回しろーーーっ!!!」


「くっ!?くぅ、くそっ!間に合わーーーっ」



もう駄目だ、と思った艦長達が思った同時に、デッキに一人の少女が現れた。その少女はあと数秒後に被弾する砲弾に向けて立ち向かうように悠々としていたのだ。



「あれはーーーっ!!!」



艦長はその少女が誰かを知っていた。


『勇者』の一人であり、『勇者』のリーダー的な存在。


早乙女(さおとめ)弥生(やよい)


彼女は腰に携えていたレイピアを抜き取ると、そのまま構える。


そして、体勢を低く保ったまま、迫り来る砲弾に向けて腰から押し出す様に突き放たれる。



「ふっ!!!」



その放たれたレイピアの尖端から光の光線が放たれた。それは鋭く、堅い岩盤をも貫き通せる程の威力はあるだろう。それを証明するかの様に『アンビシオン』の飛行艇から撃たれた弾丸を貫き、木っ端微塵に破壊したのだ。


破片などが降ってくるが、後から来たもう一人の『勇者』

朝比奈(あさひな)梨央(りお)


幼げで少し頼り無さそうな少女みたいな容姿ではあるものの、彼は手に持つ杖を床にコンッと着けるとその杖を通して魔力を流していく。



「『風ノ盾(ウインド・シールド)』ッ!!!」



一瞬、この空海艇の周りに風が起こると落ちてくる破片を弾いていた。そして暫くすると描き消える様にその『風ノ盾』は消え去る。



「す、凄い……」


「あれが、『勇者』か……」


「た、助かった……」



船員達はまだ『アンビシオン』の飛行艇が迫っているにも関わらず、先程の危機から逃れた事に安堵してしまう。艦長も同じ様に安堵したいが、まだ危機から完全に逃れた訳じゃない。操縦士に指示を飛ばしながらこの場所をどうやって離脱するかを考える。


考えようとした処、ある人物がこの操縦室に入ってきたのだ。


エルディンテ王国第二王女リルエット・サラム・バルエルーアとイーリスト王国第二王女レイニア・リ・ルバウス。


そしてデッキには他の『勇者』達も結集していたのだ。


エルディンテ王国第二王女リルエットは艦長に訪ねた。



「一体何があったのですかっ!?」



艦長はいきなり雷が起こった事、そして『アンビシオン』の飛行艇が数隻現れた事を全て話した。これで何がどうなる訳ではないが他国の王女様なのでもしかすると何か解決策があるという僅かな可能性もあると考えて話したのだ。


一方、『勇者』達は逃げる様に、此方に追いかけてくる『アンビシオン』の飛行艇から放たれた何発もの砲弾を武器や魔法で破壊、防御している。


流石は『勇者』と言ったところだろう。


しかし、『勇者』とて人間だ。


魔力が無尽蔵にあるわけではない。


このままいけばその内放たれた砲弾が被弾し、撃墜してしまうだろう。


そう考えていた時だった。



ーーードゴゴゴゴゴゴゴォォォォォォォォォォオオオオ!!!



「なっ!?」


「きゃっ!?」


「わっ!?!?」



誰もがその爆音の轟きに身を怯ませてしまった。


そして、同時に目撃してしまったのだ。


先程まで『アンビシオン』の大型、中型飛行艇、そしてモンスターライダー達が追ってきていたのだが、その飛行している範囲にまた巨大な青白い雷の柱が放たれていたのだ。


その巨大な雷に巻き込まれた『アンビシオン』の大型、中型飛行艇とモンスターライダー達は一瞬にして消滅してしまう。デッキにいた『勇者』達は距離がかなり離れてはいるものの、その『アンビシオン』の船員達の断末魔が聞こえていたのだ。しかし、それはもしかすると空耳かもしれないが、かなり生々しく聞こえたのだ。



「な……あ、あれは……なんだ……」



誰かが震える声で言う。


その巨大な雷が納まった後に、濃い雲から一隻の大きな飛行艇が現れたのだ。『アンビシオン』の大型飛行艇より一回り大きい。


しかし、あの『アンビシオン』の飛行艇よりも圧倒的に、桁違いに存在感があったのだ。誰しもがその飛行艇を見て思わず恐怖を抱いてしまう。


その飛行艇に人智を遥かに越えた存在がいるのだと、本能が告げている様であった。


誰もが恐怖を抱いている中、その謎の飛行艇からキラリッと何かが輝く。その輝きは小さくはあったものの、それが一瞬にして紫の電気を走る巨大なプラズマが出現したのだ。



「な……」


「なに、よ……あれ」


「で、でかい……っ!!!」



その巨大なプラズマはこの空海艇へ向かって放たれる。


この瞬間に誰もが逃げる事は不可能だと悟る。誰もがあんなものを放てる相手に敵う相手ではない。何もすること無く自分達は死を迎えるのだ、と理解してしまうのだ。


徐々にスピードを上げて巨大なプラズマは空海艇に迫り来る。


そして、『勇者』達、王女達、艦長と船員達、窓から見ていた空海艇に乗車する乗客達はこの場で空の塵へと返る……そう思ってきた。


巨大なプラズマが空海艇に被弾する直前、そのデッキに黒い影が湧き水の様に溢れ出たのだ。そしてその黒い影の溜り場の中心に、何かが現れる。


それは人であった。


だが、その姿はこの場にいた誰しもが新たな恐怖を抱いてしまう。中には心臓を鷲掴みされたかの様な死を連想してしまい顔色を真っ青にする者もいた。


身長は2メール位だろうか。黒い影のオーラを帯びた傭兵の様な鎧に、その上から先端がボロボロになっているフード付の地にスレスレの黒きロングコート。よく見れば右肩から右腕に禍々しい影で作られた鎖が巻かれている。左手には影の黒々しいオーラが溢れでる様に放っていた。顔は兜で素顔は見えないが、隙間から右は金、左には銀の瞳の様な眼力のありそうな光が見える。


その謎の人物は、迫る巨大なプラズマを見据えるといつの間にか左手には一本の刀が握られていたのだ。しかし、その刀は刃の無い、殺傷能力が低そうなものであった。だが、その謎の人物はその刃の無い刀を迫り来る巨大なプラズマに向かって構える。


すると、足元に広がる影は生き物の様にゆらゆら蠢くと、迫る巨大なプラズマに向かって飛び出していく。恐らくあの謎の人物はさが操っているのだろう。足元から伸びた影達はその巨大なプラズマを受け止めたのだ。


そしてその謎の人物は唱える(・・・)



《【満タセ】》



地獄から発せられたかの様な重みのある低い声で唱えられた瞬間、巨大なプラズマは謎の人物が持つ刃の無い刀へと吸収されていく。そしてその巨大なプラズマは徐々に縮まっていき、やがて巨大なプラズマは全て刃の無い刀へと吸収された。その刃の無い刀だが、紫の電気を宿す刃が出現していたのだ。


その姿はまさしく、死神。


恐らくこちらの味方なのだろうが、皆はどうしても彼に対する恐怖を抱かずにはいられなかったのであった。





ミアン「やっほ~!毎度お馴染みっ、影の女王スカアハの息子ミアンだよぉ~!」


ミアン「やっと物語が進んだよねぇ~。さっと戦闘だよー」


ミアン「あ、ボクは戦いより遊んだりするのが好きなんだよねー」


ミアン「ゲームとか漫画とか……たまに折り紙やけん玉とかするんだよねー」


ミアン「え、地味?あ~~~、まあ確かにそうだけど、それはそれで楽しいよ?」


ミアン「お母様は手先が器用で折り紙凄いんだよっ!え、そんな事より次回予告しろって?そんなー、もっと話したいのにー!……ま、仕方がないよねッ!」


ミアン「次回、『シャドー』、だよっ!『シャドー』……?ん、何処かで聞いたような……気のせいかな?」


ミアン「お楽しみねっ!あでゅ~⭐」


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質問(キャラクターに対しての)も受け付けています!

その他にも質問があればドンドンどうぞー!


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