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彼女達の後悔3

武蔵当たったぜっ!


でもなぁ……正直、彼が欲しいんだよなぁ。


ピックアップ第2段で出てくるかな?


セイバーって……絶対かっこいいって!聖杯使っちゃうよ?絶対っ。


そうだっ、魔法石を貯めよう、うん、そうしようっ!



あ、物語始まります!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

前回のあらすじぃぃぃぃぃぃい!!!


『シャルル!』


『犬っぽい娘!』


『どうなる!?』


のどんっ!ι(`ロ´)ノ

~~~~~

高嶺(たかみね)美花(みか)


≪WAO≫の総本部。


その総本部にある医療棟のある一室に高嶺美花はベッドの上で上半身を起こして休んでいた。いや、休んでいる様に見えて彼女は『混沌(カオス)』に殺されかけた事に恐怖を覚えながら両目をぎゅっと瞑っている。


あの時、あのルイスと峯長の二人に助けてもらわなければ殺されていただろう。


高嶺は暫くこの部屋で念の為、療養する事となっている。


身体は特に目立った外傷等は無いので、助けてもらった二人に御礼を言いに行ったのだ。ルイス・ペンドラゴンと織田峯長に。


そこで少し話をしたのだが、そのルイスと峯長は『深淵(アビス)』の代理として≪WAO≫に着任したらしい。


そこで高嶺は知る。


この二人は『深淵(アビス)』の大親友だということを。


それを知った瞬間、高嶺は、最初は言い辛かったが覚悟を決めて二人に『深淵(アビス)』との話を包み隠さず全て話したのだ。自分がしてしまった事を。


高嶺はそれを話終えた後、二人に頭を下げて謝罪する。


貴方達の大親友を裏切り、傷付けてしまった、と。


彼女は二人に罵声や殴られる覚悟も出来ている。


特に峯長は、『深淵(アビス)』の右腕と自称ではあるが言っている事から主を害なす者には一切の躊躇を厭わないだろう。


しかし、高嶺が思っていたのとは違う答えが返ってきた。



「俺にあやまんじゃねーだろ。あやまんのなら、本人に言え。めんどくセェ」


「……ひめ……じゃなくて、『深淵(アビス)』様を裏切ったのはわかったぞっ。だが、最初に謝る相手が違うだろうっ。ルイスと同じだっ。自分が悪いと思うなら、最初は『深淵(アビス)』様に、だぞっ!話はそれからだっ」



というだけであった。


ルイスは本当にめんどくさいらしく、どうでもいいらしいが、峯長は本心ではそうではなかった。血を流す程に握り締める拳を納めていたのだから。


本当ならば殴り飛ばしたい、のだろうがそれは『深淵(アビス)』と高嶺美花の二人の問題だと理解しているから耐えているのだ。


高嶺はそれを聞いて確かにそうだと思う。


今『深淵(アビス)』が居ないから。この謝りたいという気持ちを本人が居ないからという理由でその大親友に伝えるのは間違っている。例え彼女の謝罪を『深淵(アビス)』が受けるか受け入れないかは関係無く、本人に言わなければならないのだ。


自分が悲劇のヒロインではない。裏切られた『深淵(アビス)』こそが、その立場なのだから。


どう思われてもいい。どんな罵声を浴びせられてもいい。


苦しくてもいい、傷ついてもいい。


ただ、これ以上の後悔はしたくはないから……。





~~~~~

【ステファニー・カフジエル】


『あちら』の世界に存在する『天界』である『天星(エルヴェンム)』。


その『天界』にあるとある国の大きな屋敷。


数多くの、幅広いジャンルの本がある書斎にある一人の眼鏡を掛けた少女がそこで読書をしていた。


そこはまるで図書館の様な広さであるが、その場所を支配しているが如く堂々と読書をしている。



『おーおー、精が出ますねぇ~、お嬢ちゃん?』


「メルク、黙ってくれるかしら。今本を読んでいるとわかるはずなのだけれど」



ここには少女……ステファニー・カフジエルしかいない。そのステファニーに声をかける元を辿っていくと側に立て掛けてある一本の剣がある。


そう、その剣こそステファニーに声をかける存在。


剣の名は『魔剣メルックシーラー』。


魔剣ではあるものの、見た目が白く綺麗な聖剣の如く美しき剣。



『ほ~ん。でもさ、お嬢ちゃん。実際は……不知火姫希(あの坊や)の事を考えていたんでしょ~?』


「……。」



その中性的な声であり、口調は女性らしい声は少しからかうように言うのだがそれはステファニーの考えている事を知っていてのだ。


メルクに言われた事にステファニーは次のページを捲る手を止めてしまう。



『あらあら~、図星でしたぁ?』


「……半分正解ね。ちゃんと読んでいたわよ」


『やっぱり、まだ後悔しているんですか~?』


「……。」



何も言えない。


自分が選択してしまったのだから。


誰のせいでもないのだから。



『お嬢ちゃん。貴族の娘だから色々と制限があって、不自由……だから自由を求めてしまうのはわかるよー。でもね。あの時、わかったでしょ?自由ってことは、その自らの選択に責任を負わなければならないことを。ちゃんと考えないと、今みたいに後悔する事を』


「……えぇ、そうね」



それを分からなかった当時のステファニーなら「わかってるわよッ!!!」と怒鳴っていたところだろう。しかし、メルクが言っている事を理解した時というのは、それを自分自身で経験した後だった。だからこそ、彼女はただ素直にメルクの話を傾け、正しければそれに頷く。


自由とは、確かに素晴らしい事だろう。


だが、その自由は、何でもしていいわけではない。


その自由とは、その自由にする人の自己責任となる。


ステファニーは、その自由の在り方を誤って後悔した。



『一緒に長く過ごした不知火姫希()よりも日が浅い相手についていくのは……』


「ええ、ほんと。私って軽い女と思われても仕方がないわ……」


『確かにあの時は驚きましたね~。わっ、お嬢ちゃんってなびきやすいんだな~って』


「……えぇ、全く」


『あれが無かったら……お嬢ちゃんは不知火姫希(あの坊や)に告白して、恋人になって……ゆくゆくは、結婚して夫婦になるって思っていたんですよ……?』


「……っ」



恐らく、メルクが言うのはその可能性が十分あったのだ。もし、ステファニーがあの時の間違いが無ければ……メルクが言う未来があったのかもしれない。それはステファニー自身もわかっている事なのだ。


しかし、もう過ぎた事は仕方がない。



メルクは苦しそうな表情をしているステファニーにこれ以上の話は無いと考えた。言っている事を理解しているのだから。



『ねー、お嬢ちゃん。お嬢ちゃんは、何で本を読んでるのさ?』


「……強くなるため、かしら」


『まあ、視ちゃったんだよね(・・・・・・・・・)不知火姫希(あの坊や)の記憶を』



ステファニーはある特殊な異能を持っている。


厳密にはその目だ。


『千里眼』と呼ばれてはいるが、『千里眼』にも種類があるのだが、ステファニーの『千里眼』は対象の過去、記憶を視る事が出来る『記憶(メモリア)』。だが、ステファニーはその目を完全に使いこなせていない。稀に相手の過去をランダムに視てしまう事があるのだ。


ある時、ステファニーはその『記憶(メモリア)』の診断で『聖界』にある大きな病院に行った時の事だ。


記憶(メモリア)』の診断といってもそれほど対した事は無いのだが、幼少の頃から不特定多数の誰かの記憶を見ていたのだ。それを出来るだけ抑える為に特殊な眼鏡をしているのだが、それで何かしら身体の影響が無いのかを定期的に見ている。


そんな診断を終えた時に、ある人物がボロボロの状態でステファニーがいた病院にやってきたのだ。


それが不知火姫希。


しかし、ステファニーの知る不知火姫希ではなく何か大きな戦いを終えて帰還した英雄の如く、勇ましい姿でもあった。


その場にいた看護師達はボロボロで血が流れている彼に驚き、慌てながら医者を呼びに行っていた。他の看護師達やステファニーはその場で力尽きて倒れていく不知火を何とか支え、すぐに応急措置を施す。しかし、見た目に反してそれほど大した事はなく、医者からはかなりの疲労で倒れてしまった様だ。


家族が来るまで、ステファニーが眠る不知火の傍にいたのだが、ふと眼鏡を外した瞬間に視てしまったのだ。


不知火姫希が何故こんなにもボロボロになっているのか。


それを物語るかの様な、その過去を。


ステファニーは、その過去を第三者の視点で見ていた。


そこは何処かはわからない。


幾つもの、絶対強者達が不知火姫希の前に立ちはだかり、死闘を繰り広げていた。


死闘ではあるが、その絶対強者達は戦う前に自らの名を言う。


名を聞いてステファニーは有り得ないと思った。


『この』世界での逸話を残した英雄達、半神半人、怪物……。


しかし、それ以外にも名乗ってはいたが、あまり知らぬ者もいたのだ。


それを視た後、暫くして不知火姫希の家族が来たのでステファニーは自分の家へと帰る事にした。彼の家族からは感謝はされたものの、対した事はやっていない。それよりもあの記憶で名乗る絶対強者達について気になって仕方がなかった。


そして、わかったのだ。


その者達は、地球と呼ばれる世界で存在していたのだ。


古代メソポタミアの伝説的な王とその親友。

かのブリテンの王と円卓の騎士達。

十二の試練を成し遂げた大英雄。

二天一流の侍、岩流の侍。

ファブニールを退治した英雄。

トロイア最強の戦士。

ケルトの半神半人の英雄。

無双の力を持った駿足の英雄。

「朝家の守護」とその四天王。

江戸時代末期の警察組織。

三國志で最強の武将達……。


その他にも多々あったのだ。


あぁ、だからかとステファニーはわかったのだ。


過去の記憶の中、不知火姫希は新たな神話を作り得る程の戦いを終えた後、何度も泣いていたのだ。恐らく彼は恐怖したのだろう。


階層によっては魔力が使えない。


相手は一人の英雄、半神半人、伝説だけでなく、複数を相手にしなければならない。


自分だけ何かの魔法にかかったかの様に何時もの倍以上の重さを感じたり、光の中、闇の中で戦わなければならない。


最も最悪なのが、その英雄、半神半人、伝説、怪物達は一切情はない。只名乗り、全身全霊で襲い掛かってくるのだ。


正直、どれだけの偉業を成し遂げた英雄でも、最強の武器や身体を持っていても、軍を率いても、それはゴミ同然の様に無駄になってしまうだろう。


正しく、理不尽、鬼畜……いや、超絶を前につけてもまだ優しく感じるのかもしれない。それこそが、『オリンポス』という神の造りし迷宮なのだろう。


彼は、不知火姫希は、本心では無い(・・・・・・)にも関わらず、その迷宮を挑み、何度も恐怖を抱き、みっともなく泣いても、決して歩むことを止めなかった。歩むのは決して真っ直ぐではないが、自分の足を止める事はない。


それをステファニーの心を打たれた。


自分の知る不知火姫希は、常に仏頂面であり、本当に心を許した者にしか本心を言わない。争いを好まず、無愛想ではあるが優しい美少女の様な彼。


相手が神話に語られる本物の英雄でも、彼は逃げる事はしなかった。逃げたとしても意味はない。


彼は不幸だと思っていただろう。


しかし、彼は折れなかった。


それが理不尽だとしても、彼は歩み続けた。


相手が神話に語られる本物の英雄、伝説、半神半人、怪物を全て葬ったのだ。神から貰ったものなんて無い。あるのは己のみ。


素直に思ったのだ。かっこいい、と。


自分も、あんな風になれるのか、と。


だが、彼は自分ではない。だからこそ、彼になるのは不可能だろう。


でも、彼のようなになるのは出来るかもしれない。


それからだろうか、ステファニーは読書だけでなく武術や剣術をするようになったのは。



『まっ、がんばるんだねー』


「……ねえ、メルク」


『なんだい、お嬢ちゃん?』


「ふと思ったのだけれど、何故貴女は……その、喋れるのかしら?」


『うん?あぁ、それね。私達のような存在は喋れるし、話せるのさっ。でもね、こんな風に喋れるのは、お嬢ちゃんがまだ弱いってこと。完全に使いこなせる様になれば喋らなくても、以心伝心できるのさ。だから、私の()であるお嬢ちゃんはもっと強くなってほしいんだよねー?』


私が鞘(・・・)……。なるほど、確かにそうね。」


『そうそうー。で、お嬢ちゃん。さっきから何読んでるのさっ?』


「えぇ、これはたまたま見つけたのよ。内容は、かつての元八大海賊王の一人、『金剛』と呼ばれる正しく化物染みた男の逸話らしいわね」











ミアン「やっほ~!影の女王スカアハの息子、ミアンだよぉ~!」


ミアン「今日は神の試練、神が造りし迷宮(ダンジョン)について話すよっ!」


ミアン「神が造りし迷宮(ダンジョン)……うん、神迷宮は、もう既に存在しないんだけと文字通り神々が作った大規模な迷宮のことなんだっ。」


ミアン「でも、そこではゲームみたくレベルアップとかそういうのは一切無いらしいよ。加えてどこもかしこも鬼畜、縛り、理不尽な階層しかないみたいだねー。しかも、一つの階層をクリアすると崩壊するから迅速に移動しないといけないから……ぶっちゃけ休む暇もないんだよね~」


ミアン「かつての英雄達も挑んだことあるらしいけど……最高で一階層ギリギリクリアしたんだけど、そのクリアした階層が崩壊するのに巻き込まれて死んじゃったってのが多いらしいよー。まっ、もう無いからあれなんだけどー」


ミアン「もしかすると、神の誰かがその神迷宮を造るかもしれないねー。あっ、造るのには『迷宮神アステリオス』さんに許可しないといけないからねー」


ミアン「さてっ、次回は……『戦いの予兆?』だよっ!ん……なんで『?』なんだろっ?ま、いいやっ!」


ミアン「次回もお楽しみねっ!あでゅ~⭐」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


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質問(キャラクターに対しての)も受け付けています!

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