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彼女達の後悔

新ランサー、欲しいなぁ……。


意外と、無心で、何となしにガチャすると出るんだろうなぁ……(ーー;)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

前回のあらすじぃぃぃぃぃぃい!!!


『新たな存在が!?』


『シキ達は空海挺へ!』


『絶対強者が……!?』


のどんっ!ι(`ロ´)ノ


~~~~~

【エルザ・ルードルフ】



「はぁ……」



軍総本部にあるとある一室。


そこには一人の軍服を着た女性が威厳のありそうな机の上に資料を置くと静かに背凭れがある椅子へと身体を預ける。


色が抜けた髪に右目には黒い眼帯。


女性でありながらも仕草は全く女性らしさが微塵も感じられない。だが、彼女の容姿は非常に整っているだろう。だが、その本人は女を捨てたかの様に一人の軍人としてその席……大佐の一人として座っていた。


その大佐としての証明するかの様にその椅子の背凭れには軍の羽織が掛けられている。背には剣を円に並べられた様な紋様が印されていた。


彼女の名はエルザ・ルードルフ。


第五軍の大佐であり、若くしてその席に着いているのだ。第五軍の役割として、医療・救護・支援等を主に役割として担っている。


これだけ聞けば軍の中でも雑用や弱い……等といった印象を受けてしまいがちではあるが、実際は軍の中でも上位に入る程の力を持っているのだ。この第五軍に所属する者達は殆ど高い戦闘力を持っている。かなり万能な者達も多くいるのだ。



「行方不明……か」



エルザは第五軍を統括する第五軍元帥に言われた事を考えていた。


同じ第五軍中将であり、皆からは大将クラス、下手をすれば元帥クラスの実力者と言われ日本に配属された人物。


不知火姫希。


第五軍だけでなく、他にもある第一・第二・第三等の軍の元帥、大将達からも厚い信頼を持っているのだ。



「姫希……」



そして……エルザの、元恋人であった。


彼女はその事実を聞いた時には頭が真っ白になってしまっていた。


あの時から……姫希を裏切ってから、エルザは後悔していた。結局は略奪愛する者は、また同じ事をするものなのだ。良い(もの)があれば今ある(もの)を捨てる。それが身に滲みてよくわかった。


刺激が欲しい。


ロマンチストな人がいい。


何時も優しくしてくれる人がいい。


そんな事を思っていたかつての自分を殴りたい。


刺激が欲しい?刺激を求める為に恋人を裏切る等……阿呆の所業だ。


ロマンチストな人がいい?そのロマンチストに縛られるのは嫌だな。


何時も優しくしてくれる人がいい?何時も優しくしてくれるより、怒る時には怒ってくれる人の方がいい。何時も優しい者は、仮面を被っているのか、それとも冷めているのか……。



「……それが、前の私か」



右目に眼帯に加え、女性らしさが無い今のエルザだが、姫希と恋人の時はその真逆であった。髪は腰まで伸ばしてお洒落も女性らしさを磨いていた。しかし、今はそんな事は捨てている。



「今の私が行っても……意味は……無い、な」



本当なら、行方不明になった姫希を一刻も速く見つけ出して、連れ戻したい……が、残念ながら自分にはそんな事をする資格は無いと感じている。人を救うのに資格が居るのか、と言われれば……無い。だが、それは自分自身の事なのだ。他人にどうこう言われる筋合いは無い。


例え、自分が姫希を連れ戻そうと地球へ行き、見つけ出したとしても……彼にとってみれば、かつての元恋人、そして裏切った者と出会う事は不愉快でしかない。


恐らく、姫希は自分の事を恨んでいるだろう。嫌われているだろう。


……これ以上、嫌われたくないのだ。


しかし、何時かは姫希の元に、そして謝罪しなければならない。


だが、これ以上、嫌われたくないという気持ちが勝ってしまい、どうにも踏ん切りがつかない。


そして、これは可笑しな話だが……自然と、何となく思うのだ。


姫希は、無事だと。


そして必ず、この世界に戻ってくると。


何故か、その確信はあるのだ。



「……あぁ、情けない。まだ、私は……姫希を愛しているのか。戯け。今更なんとなるのだ。元の関係など、戻せるわけが無いのに、な」



戯け、とまた自分に叱咤するかの様に言い聞かせる。


だが、エルザは改めてこの想いを失う事が出来なかった。


あの純粋な、綺麗な笑顔を自分にだけ向けてくれた姫希を忘れる事が出来ないのだ。


だからこそ、彼女は姫希を想い続ける。


それはある意味呪いかもしれないが、それを彼女は受け入れる。


彼女はそっと左目を瞑るとあの時、幸せだった頃の景色を浮かんでしまう。



「あぁ……」



いつの間にか、左目だけでなく、眼帯からも一筋の涙が溢れてしまう。無意識だったが、暖かい頬の感触でそれを理解する。


その一筋の涙を感じながら、エルザは不知火姫希が無事にこの世界に帰ってくる事を願うのであった。



~~~~~

早乙女(さおとめ)弥生(やよい)



『勇者』である少女、早乙女弥生は飛空挺の乗船所へと赴いてあた。仲間達と共に。


ここに着たのは『カグヤ』に向かうために空海挺に乗る為だ。前以て空海挺の予約は国がやってもらっているので、乗車券を購入する必要は無い。


『勇者』達は、この空海挺が地球の、日本の空港とそう変わらない程の設備に接客があるのに驚いていた。


それはそうだろう。


今までハイテクな物もあったりしたが、殆どが中世位のイメージが強かったからだ。だが、実際は冒険者ギルドカードや魔法器具、そしてこの技術力は近未来をこの目で見ているのではないかと考えてしまう程なのだから。


しかし、弥生は多少は驚きはしたが、それよりもある一人の人物の事しか考えていなかった。


不知火姫希。


かつての恋人で、傷付けてしまった相手。


普通なら数年も経ったら忘れてしまうだろうが……弥生はそれが出来なかった。


いや、あの出来事があったからこそ、忘れる事が出来ない。


それに、忘れてしまえば……それこそ、最低な女になるだろう。


姫希の心を弄んだのだから。



「(あれから……あれから、私は強くなった)」



そう弥生は腰に携えるレイピアの束を触れながら今まで戦ってきた事を振り返る。


弥生は『勇者』の中で、最高の力を有している。


それを証明するように、『魔王』という存在を三体も討伐したのだ。だが、単に一方的に討伐したのではなく、対話をして引いてもらう様にも言ったのだ。しかし、『魔王』は殺す勢いで弥生の話を聞き入れずに襲い掛かってくる。


まあ、話し合いをする前に同じ『勇者』の天海と光城達が煽る様に挑発した為に話し合える事も無駄になってしまったのだが。


それを弥生だけでなく、先生や朝比奈、河波の正常な判断が出来るメンバー達は溜め息するしかなかった。


弥生達、『勇者』達は空海挺の豪華客船程の見た目と大きさに驚きながらもその中へと乗り込んでいく。


部屋は三人一室であり、『1番』乗り場……即ち、空海挺の一階が『勇者』達の部屋となる。部屋は豪華であり、快適そうであった。だが、弥生は空海挺の中を見回っていた。


まだ出航に時間はあるのだが、貴族の家族連れやら、冒険者達、男女のカップル等の人達が空海挺の4階に訪れていた。ラウンジがメインとなっており、広い空間がある。寛げるスペースもあり、椅子で凭れている物もいた。ラウンジだけではなく、レストランも幾つかある。


船員から話を聞いてみるとどうやら大きなプールや娯楽施設も充実しているらしい。本当にここが地球でないかと思ってしまうのだが。



「とーさま、ここすごいですっ!」


「きらきらしてるのー!」



ふと、幼い子供の声が聞こえてしまう。親子連れなのだろうと、弥生はその声の方向を向いてしまう。そこには海を感じさせる水色の髪の女の子と、雪の様に真白な女の子。どちらも小学生低学年位だろう。


それだけなら、よかった。



「……えっ」



思わず、息が詰まりそうになってしまった弥生。


その二人の女の子がいう「とーさま」という父親らしき人物に弥生は目を見開いてしまう。


いや、この時は直感なのだろうか。オーラなのだろうか。


その父親は、父親というのには若すぎる程の麗しい人であった。恐らく自分とあまり変わらない年齢。だが、父親というよりさ母親といっても違和感が無い程の綺麗な人だったのだ。俗にいう男の娘。それも絶世の、だ。



「こらこら、少し落ち着きなさい」


「いや、でもすげーぜ?無理もねーだろ」


「ここが乗り物の中とは思えませんよ……」


「むぅ、しっかりとした場所ですね」



その父親の近くには三人の女性がいる。


一人は男らしい暗い青髪ボーイッシュなかっこいい女性。


二人目は、金髪で少し耳が尖っている華奢で凹凸がほぼ無い美少女。


三人目は雰囲気からしてみて大人らしいが、見た目は褐色肌で小学生程の小柄でありながらも胸が大きそうな少女。


三人共、母らしくその二人の娘からはよくなついているのがわかる。


恐らく貴族なのだろうか、使用人らしき少年二人と少女、そして護衛らしき女性も同伴だ。


しかし、その父親らしき人物に、弥生は雷が打たれたかの様に感じたのだ。


そして心の中で思う。



「(不知火、君……?)」



だが、その父親らしき絶世の美少女の様な彼は金髪の髪に碧眼なのだ。本当の不知火姫希ならば黒髪黒目の筈。


何故、ろくに不知火姫希の顔を間近で見たことのない弥生がそう思ったかは不明だ。早乙女弥生が知る不知火姫希は貞子の様に癖っ毛のある長い髪を伸ばして、顔は隠れていた。


よく考えてみれば、不知火姫希()の素顔を見たことが無い。


だが、何故だろう。


髪色、目の色は明らかに違うのだが……素顔を知らないのだが、何故か今父親の様に振る舞っているあの金髪碧眼の、癖っ毛のある彼を不知火姫希と姿が重なってしまうのだろう。


そんな事を考えているうちに、彼等は何処か違う場所へと行った様だ。



「……私は」



彼は違う……多分。


こんな場所にいる訳が無いのだ。


でも……。


でも、会いたい。


彼女は強くなった。


だからこそ、次は……。


彼を、守るのだ。


全て、から……。







ミアン「やっほ~!影の女王スカアハの息子、ミアンだよぉ~!」


ミアン「人には色々と過去があるんだよねぇ~。楽しかったり、悲しかったり……」


ミアン「それは、何であれ自分の為になると僕は思うかなっ」


ミアン「強い想いこそが、力になるんだよっ!それは愛、友情、楽しみ、恨み、悲しみ……」


ミアン「本当に、色々あるよねっ。でも、一番は生きるってことさっ!」


ミアン「生きるのは当たり前な事だけども、その当たり前な事が大事なんだよねっ!あ、速く予告しろ……あー、はいはい。わかったよぉ~」


ミアン「次回、『彼女達の後悔2』、だよ!え゛、まだいるのっ!?も~、どれだけなんだよ~」


ミアン「ま、次回をお楽しみねっ!あでゅ~⭐」


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質問(キャラクターに対しての)も受け付けています!

その他にも質問があればドンドンどうぞー!

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