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女神達


今回は長めです!

あと、エロい、かな……?


もしかすると人によっては嫌な展開かもしれません。それでも見ていただけるなら光栄ですっ!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

前回のあらすじぃぃぃぃぃぃい!!!


『姫希に新たな武器が!』


『スカアハがっ!?』


『姫希、どうなる?』


のどんっ!ι(`ロ´)ノ



「……ほぅ」



丸薬を飲ませた姫希を膝枕していた女神スカアハであったが、突如、この空間に何者かが侵入した事を察知する。しかし、その侵入者は敵意も無く、堂々とこちらへとやってくるのだ。その数は……おおよそ、100程。全てが神だろうとスカアハは予測する。


念の為に腰に背負っていた姫希に渡したとは違うもう一つの《死ニ至ル影女王之槍銛(ゲイ・ボルグ・スカイ)》を手に持つと警戒するように片手で構える。



「誰だ?今姿を現さないのなら、この《死ニ至ル影女王之槍銛(ゲイ・ボルグ・スカイ)》で葬るぞ?」



そう言うとその場にゆらゆらと空間が歪んでいく。それは捻れており、幻想的なものだ。その歪みは次第に大きくなるとその中心にある女神が現れる。その女神は『森人族(エルフ)』にも似た尖った耳に美しい容姿であった。だが、現れたのはその女神は一人では無く、後ろからぞろぞろと様々な種族の女神達が現れたのだ。



「……フレイヤか」


「は~ぁい、フレイヤですよぉ~。お久しぶりですねー、スカアハ様?」



現れたのは豊穣の神『フレイヤ』という『森人族(エルフ)』に似た特徴のある女神だ。黄金を感じさせる様なキラキラとしたウェーブのある長い金髪にまるでアメジストの様な紫色のパッチリとした瞳。何より男ならば誰もが魅了させるであろう艶かしい身体付きだ。それをより引き立てるかの様に肩から胸にかけてのラインが見え、豊かな胸を主張する際どくセクシーな赤いドレスを着ている。


スカアハに対して微笑んではいるが、何を思っているのかわからない。清楚にも見えるのだが、男の扱いには長けているのだろうとスカアハは何となく察する。同性ならフレイヤ(彼女)が腹黒いと大体わかるかもしれない。



「どうやってここにきたのだ?まさか……」


「イエスッ!スカアハ様の予想通りですよ~。私……いえ、私達は彼、姫希ちゃんと……まさか、スカアハ様も、ねぇ?」


「おいおい~、うちらが前もって準備していた結界とか無駄しじゃねぇかよぉ」



そう不満げに言うやんちゃそうな『龍人族(ドラグニル)』の少女だ。だが、彼女も女神の一柱(一人)である。銀色と緑色が合わさった動きやすそうな民族衣装の様なものを着ている。赤いロングウルフな髪型には黄色のメッシュが入り、赤みがかった黒曜石の如く美しき黒い眼だ。首や腕、脚には龍の鱗が見えがくれしており、臀部からは龍の尾が生えていた。頭部からは両サイドに東洋風の龍の角も生えている。



「『アギト』か。まさか『暁の赤龍』も、か」



『暁の赤龍』アギトとは『あちら』の世界で龍神とされている神様だ。最高神では無いがそれに近き存在でもある。だが、彼女は最高神に成りたいとかはない……そもそも神々は自ら最高神になろうとする存在が殆ど居ない。なったとしても変わらないからだ。


フレイヤとアギトの後ろにいる女神達は様々な種族の特徴を持ち、中には幼い女神やグラマラスな女神がいるのだ。女神(彼女)達はスカアハの膝ですやすやと深く眠る姫希を注目している。中には熱い視線を送る者、美味しそうな獲物を発見し舌舐りしている者等が多数いるのだ。



「……で、何用だ?」


「あらー?スカアハ様ならわかってるでしょ?」



フレイヤは何やら小悪魔っぽく悪戯しそうな綺麗な微笑みで言う。



「私達、姫希ちゃんとまぐわおうのですよ」


「……安心しな、スカアハ。ここにいる全員独り身なんだよ、うちも含めてな。姫希には迷惑はかけねぇさ。これが条件で集ったんだよ」


「……」



ここにいる全ての女神達が独り身なのはスカアハも知っている。それは自分もそうでもある。だからといって伴侶がいなかったわけではないのだ。ここにいる全ての女神達は美人揃いなのだから。


しかし、既にその伴侶が居ない……というより、他の若いピチピチな女神達へと走ってしまったのだ。そして、別れた。一方的に。


彼女達からすれば本当に身勝手な話だろう。


他にも色々あるのだが……。


それは彼女達の事情だ。



「フレイヤ……」


「スカアハ様?恐らく、これが一度のチャンスなのですよ。っと、いうことでぇぇえ!!!ちゃちゃっと、ヤッちゃいましょうかっ!」


「……ふんっ……ん?」



スカアハは仕方がないかの様に舌打ちしそうになるが、膝枕で眠っていた姫希に異変が起こる。それは熱に魘されているかの様に、熱の籠った甘い吐息を吐きながら苦しそうにしていたのだ。



「っ……はぁ、はぁ……うぅ……んっ」


「お、おい、姫希が!?」


「これは……スカアハ様?」


「……激薬である媚薬を飲ませた。効果は理性は崩れ、本能に従って……な」



先程飲ませたのが、スカアハがいう激薬である媚薬なのだ。それは男しか効果の無いもので更にスカアハが手を入れて改良した身体に害の無い薬。それは初めて服用する姫希には効果があった様だ。



「やんっ♪かわいい~っ」


「素晴らしいな……」


「あぁ……悶えている姿も実に愛らしいですわっ」



それを見ていたスカアハ・フレイヤ・アギト以外の女神達は頬を赤らめながらも声を圧し殺しながらも思わず声が出てしまう。恐らく起こさない様にとの配慮なのかもしれないが、圧し殺してても100柱近い女神達では意味が無いだろう。


すると、苦しむ姫希は九尾の狐の『獣人族(ビースト)』になるのだが、先程とアテナ達に見せた姿とは異なっていく。その異なった点は金色の毛並みだったのだが、まるで雪の様に柔らかな白色になっていたのだ。しかも、姫希の身体に冷気が纏ったと思うと白く落ち着いた着物が着用される。



「これは……まさかっ!」


「狐の『獣人族(ビースト)』と雪人の『妖人族(ユーニア)』の二つの種族が……合わさってる、のか?」


「その様ですねー。本当に姫希ちゃんは可愛いし、面白いですよねぇ」



スカアハ達、女神達は『獣人族(ビースト)』と『妖人族(ユーニア)』が混ざった姫希に驚きながらも姫希から無意識に放たれる冷気を諸ともせずにわらわらと囲っていく。冷気は彼女達からしてみれば単に寒い位なので問題はない。先にスカアハは持っていた《死ニ至ル影女王之槍銛(ゲイ・ボルグ・スカイ)》を収めると《死ニ至ル影女王之槍銛ゲイ・ボルグ・スカイは青く輝き槍からネックレスへと変えていく。そのネックレスとなった《死ニ至ル影女王之槍銛ゲイ・ボルグ・スカイはスカアハの首に掛かる。スカアハは姫希の身体を両手で包み込むように膝枕のまま抱き締める。


スカアハは自らの唇を姫希の唇へ触れる。


それは大人の口付けではなく、初々しいものだ。


だが、姫希は何やら発情したかの様に身体を火照らせながらも眠り続けていた。


女神達、総勢約100柱が眠りつく姫希と一度だけとはいえ、長く、そして濃厚なまぐわいを何度も何度も、女神(彼女)達が果てるまで続くのであった。



~~~~~



「…………ま…」



ーーーなん、だ?



「………さま……」



ーーー誰だ?



「……母様……」



ーーーかあ、さま?



「はやく起きてよっ、お母様っ!」



ーーーっ!?



今まで眠っていたスカアハは海から引き揚げられるかの様に目覚めてしまう。そして何故か愛しい感じがして、その愛しい何かの為に起きたのだ。そして目覚めて起きてみるとそこは見慣れた影の国。


そして影の国で見晴らしの良い海に面した高台だ。


影の国といっても薄暗い訳ではなく、自然や太陽もある。色もあるのだ。


しかし、スカアハは困惑してしまう。



ーーー何故だ?私は……姫希と……


「どうしたの、お母様?」


ーーーっ!?



呼ばれた声に顔を向けるとそこに一人の少女がそこにいたのだ。しかも、背に《死ニ至ル影女王之槍銛ゲイ・ボルグ・スカイ》を携えて。


その少女は心配そうにしているが、その少女の容姿にスカアハは唯唯驚くしかなかった。


見た目からして年齢は10代前半だろうか。


少し癖っ毛のある蒼みがかった長い金髪は『シニヨン』と呼ばれる大人っぽい御団子ヘアーの髪型。目はスカアハと同じ明るく澄んだ蒼色の目はくりくりとしていて実に愛らしい。服装は身体のラインが出るピッチリとした黒のタンクトップ、そして膝下まである青色のズボン。そして白のコートを着ている。その白のコートにはフードがあり、もふもふっとしたものもついていた。


スカアハはこんな人物は見たことも無いし、母親と呼ばれる理由もわからないのだ。


だが、その少女を見ながらある事を思ったのだ。



ーーーこやつ……姫希に、似ている?



雰囲気は違うものの容姿は不知火姫希と似ているのだ。



ーーーまさか、男、か?



そう、何故か見た目少女、しかも美少女なのだが、スカアハは何となく男ではないかと思ったのだ。理由は不知火姫希と似ているから。簡単ではあるが。



「どうしたのさー?そろそろ家に帰ろうと思って起こしたのに~」


「あぁ、すまぬな。お前の膝枕はとても寝心地が良いのだよ」


ーーーなっ、口が勝手にっ。



スカアハは自分の意思とは違う事をその美少女?に話しているのだ。ここでズポンはある違和感を感じる。それは、今違和感を感じているスカアハはまるで第三者から眺めている様にも感じるのだ。



「も~っ、お母様ったら。ま、僕はお母様と一緒にいれるならいいんだけどねっ!」


「ふふっ。嬉しい事を言ってくれるな、我が愛しき子よ」


ーーーな、なにっ!?わっ、我が子っ!?まっ、まて!まてまてまてまて!こんな愛らしい子供等、私は知らんぞっ!?



そう混乱しているスカアハであったが、本人の意思とは関係なく、スカアハの身体は自然とその美少女?の額にかかる髪を片手で退ける。その露となった真珠の様に透き通る額に優しく愛しく口付けをした。それは混乱している中のスカアハでも深い愛情のある口付けであったのだ。



「えへへ~♪」



非常に嬉しそうにしている美少女?だったが、その幸せな空間に邪魔する者が海から現れた。現れたのは赤い身体を持つ巨大なモンスター・『クリード・ コインヘン』。


まだ遠くではあるが、その『クリード・ コインヘン』は影の国に向かって攻めてきたのだ。



ーーーあの『クリード・ コインヘン』は、通常よりも一回り大きいな。さて、どうするーーー。


「む~ぅ!今いい気分になってたのにっ!」



幸せな空間に邪魔された事に不機嫌になった美少女?は立ち上がるとその迫る『クリード・ コインヘン』に向かって歩んでいく。しかし、美少女?と『クリード・ コインヘン』の距離は大きく開いていた。中にいるスカアハはさて、どうするのかと思っていると先に美少女?が動いた。


動いたといっても別に臨戦態勢になったとかそういうのではない。


只、美少女?の右目が蒼色からまるでクリスタルの如く透明度のある紫色のある黒い瞳になったのだ。だが、その瞳を、スカアハは知っている。その瞳、『魔眼』を。



ーーーあれは、『パロールの魔眼』!!!い、いや、似てはいるが……違うな。『パロールの魔眼』はもっと荒んだものの筈。これは……。


「ねぇ、悪いけど帰ってくれないかな?あまり無駄な殺生はしたくはないんだよね、僕は」


ーーーガガガガガガカァァアァア!?!?



その美少女?の右目の『魔眼』に恐れたのか、又はその美少女?の殺気にやられたのかは分からないが、『クリード・ コインヘン』は美少女?を見て恐怖に満ちた叫び声を上げるとそのままUターンして海の向こうへと逃げるように去っていった。



ーーーなんと……まさか、戦わずにして勝つ、か。あの『クリード・ コインヘン』に。


「まさか、『クリード・ コインヘン』を畏怖されるとは、な。流石、私の自慢の子だな」


「そうだよっ!僕は影の国の女王『スカアハ』の息子(・・)、ーーーさっ。お母様が安心出来る様にもっと強くなるからねっ♪」



ーーー私の、息子……名前が、上手く聞き取れんっ。



「強くなるのはいいが……私を独りにしないでくれよ?」


「うん♪お母様を独りになんてしないさっ!」



その美少女……ではなく、美少年の言葉を聞いた瞬間、中のスカアハの意識は薄れて消えていくのであった。




~~~~~




「……んっ、ここは?」



今まで深い眠りから醒めた幅様にスカアハは起き上がる。辺りを見渡すとここはスカアハが暮らす影の国の深淵の奥深く。そして何故かベッドの上で眠っていた様だ。



「あれは、何だ?それに……今回は夢では無さそうだな。だが、何故この場所に……?」


「漸く起きたのですか、スカアハ」


「……オイフェか」



ベッドの横にいたのは影の国の女神である『オイフェ』。彼女は赤みの帯びた金髪のポニーテールに碧眼、そして純白のドレスではあるが、中々際どいものとなっていた。



「オイフェ、お前が私をここに……?」


「え、ええ。正直、状況がよくわからないのだけれど。……スカアハ以外にも女神達が亜空間の中で全員気絶、失神しているから驚きましたよ。何とか皆様を元の場所へ帰らせましたが……」


「まて、オイフェ。私達以外には誰かいなかったか?」


「いえ、居ませんでしたよ?……でも、スカアハ。貴女達は……その、何十人もの殿方の相手をしていたのですか?」



どうやら、オイフェはスカアハを含めた女神達が姫希一人によって……等と思いもしなかっただろう。スカアハはオイフェの質問に言葉を濁しながらも先程の夢?について思い出していた。



「(あの、夢。かなり現実味があったな。……っ、まさか、私は……無意識に、『千里眼』を発動していたのかっ!?な、なら……あの、私の息子、というのは……」



スカアハは目線を自らの身体に落とすと、姫希とのまぐわいの余韻がまだ強く残っているが、恐る恐る少し膨れた御腹を優しく擦る様に触れる。



ーーートクンっ。


「ーーーっ。……あ、あぁ」



思わず感嘆の声が漏れてしまう。



「オイフェ、私はどれくらい眠っていた?」


「半日です。スカアハ、まさか貴女……」



オイフェは愛しそうに御腹を擦るスカアハを見て、察する。いや、オイフェもスカアハを介抱をしている時に感じ取っていたのだ。それはスカアハだけではなく、あの亜空間にいた全ての女神達も同じ。



「私と、姫希(あやつ)の子だ……(ふふっ、まああれだれやれば、な……)」


「『あやつ』……って誰なのかしら?……スカアハ、貴女その子を……」


「あぁ。オイフェ、この子は必ず産むさ」



そう言いながらスカアハは自身の御腹に宿る子に語りかけるかの様に両手で撫でる。



「我が愛しき子……元気に産まれてくれよ?……名前は……ふふっ、『ミアン』。お前の名は『ミアン』だ」



スカアハと不知火姫希との間に半人半神の子が宿る。


その『スカアハ』の子である『ミアン』は母親の願い通り、元気に産まれるのだ。


そして何時しか、『ミアン』は『スカアハ』を越える存在となり、新たな神として影の国に君臨することとなる。そして『ミアン』は母親である『スカアハ』と共に影の国の深淵の奥で永遠と幸せに暮らしていく。


そこにも様々な物語があるのだが、それはまたこの物語とは違う物語で語られる事になるだろう。








ブックマーク登録、評価、感想・レビューをいただけると非常に嬉しいです(*≧∀≦*)



質問(キャラクターに対しての)も受け付けています!

その他にも質問があればドンドンどうぞー!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


次回はやっと、姫希が起きます!


あ、物語が進みます!

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