☆大きな騎士とちっちゃな武士
前回のあらすじぃぃぃぃぃい!!!
『地球では?』
『真序列達!』
『混沌、登場!』
のどんっ!ι(`ロ´)ノ
「君が『混沌』か。まさか可愛らしい女の子だなんて」
デュークは『混沌』の露出した身体を見ながら言うのだが『混沌』自身、『深淵』にしか興味か無いらしい。
「?ね~、そこの人。『深淵』ちゃんは何処か知ってるかなぁ~?」
「さあ、知らないよ」
「えぇ~、そうなんだぁ~。で、貴方達は誰かなぁ~?」
『混沌』に名を訪ねられた時にアルスと楓は警戒を緩む事なく只相手の動きを注意深く窺っていた。しかしこの時、相手が少女だからなのか。もしくは『真序列』2位なので自分は強いと思い込んでいるのかは分からないがデュークは『混沌』に自身の名を言う。
「僕は『真序列』2位の『閃光』さ。聴いたことはないかな?」
「『真序列』2位……?確かぁ~『深淵』ちゃんは『真序列』1位だっけ~?『閃光』~……全然聞いたことないなぁ~」
「それは残念。それなら仕方がないね、君を僕の物にしよう」
『混沌』はどうみても絶世の美少女だ。デュークは『深淵』の容姿を知ってはいるが、それと同等美しく愛らしい。だが『深淵』は男なのでデュークは全くそっち系には興味がない。
目の前にいる絶世の美少女を自分の物にしようと邪な考えをしていた所、楓は『混沌』の姿を見て困惑した様に、だが警戒しながら言う。
「『混沌』、貴方は……女、なのですか?」
「そう言えば、前に『深淵』さんから聞いた時『混沌』は男だと言っていた様な……」
「……はぁっ!?」
まさかの事にデュークは驚いてしまう。
そう、『混沌』は男なのである。
もう『深淵』もそうであったが、見た目が絶世の美少女なくせして男とか何の悪戯なのだろうか。
「そうだよぉ~。僕は男なんだぁ~。」
「……まじか」
「ん~?まあ、いいやぁ~。『深淵』ちゃんの次に強いんならぁ~、ちょっと遊ぼうかなぁ~」
『混沌』が言い終わった瞬間、デューク達の目の前が暗闇に染まってしまう。三人は一瞬、死んでしまったのかと思っていたが『混沌』の声が微かに聞こえてくる。
「じゃあ~、手始めに~『闇爆』、いっとくぅ~?」
この言葉と同時に三人の耳に幾つもの爆発音が鳴り響いた。
ーーードゴゴゴゴゴゴォォォォォォォァァァァァァァァアアアアンンンン!!!
「きゃっ!?」
「うっく!?」
「うわぁぁあっ!?」
闇に染まった爆発が休憩施設を破壊させていた。
だが、これは『混沌』からしてみればちょっとした挨拶程度のものだったのだ。しかし、その挨拶でデューク達は爆風に吹き飛ばされてしまい彼等の実力の底を既に見てしまった。
デューク達は怪我をしており頭や身体のあちこちから流血をしている。 いや、あの『混沌』にとって威力が低かろうが彼等にとっては致命的な攻撃なのだ。まだ彼等が生き残っていたのは『氷壁』であるアルスの何百重にも重ね合わせた氷の壁によって威力を落としたからである。だが、その威力を落としたものでも彼等は立つことも出来ない状態となっていた。
「あ~れぇ~?おかしいなぁ~。『真序列』2位って事は、『深淵』ちゃんの次に強い筈だよねぇ~?で~も~君達三人共すっごく弱いよぉ~。あの『闇爆』位~『深淵』ちゃんならぁ~片手で握り潰してぇ~消滅させるよぉ~。あ~あ~、残念だなぁ~」
心底呆れた表情の『混沌』は倒れているデューク達を無視してこの場にいるかもしれない『深淵』を探そうと総本部へと歩もうとする。
「ぐっ……はぁ、そ、総本部へ……『混沌』が……」
楓は負傷しながらも片耳につけていた通信機で総本部へと激痛を耐えながら報告している。
そんな時だった。
「……えっ、何が……」
一人の少女が、半壊した休憩施設にいた。
幸運にも『混沌』の放った『闇爆』の被害は受けていないらしく、あの爆音を聞いて気になって来てしまったのだ。
少女は負傷したデューク達を見て驚きが隠せなかった。
「ん~?あれ~……あの、女は……」
『混沌』はその少女に見覚えがあった。
顔をよく見る為に一瞬にして少女の前に立ち塞がる様に移動すると『混沌』はその少女に声をかけた。
「あ~~~、やっぱり~。高嶺美花、だよねぇ~。あの時は『深淵』ちゃんに邪魔されて殺せなかったけど~」
「ひっ!?あ、貴方はッ」
その少女は日本で有名なアイドルの高嶺美花。『深淵』の元恋人である。
『混沌』が高嶺を知り、また高嶺も『混沌』を知っていた。
理由は過去に『混沌』から命を狙われていたからだ。そんな時に護衛をしていたのが『深淵』なのである。
『混沌』は依頼で高嶺を殺害しようとしていたが、彼個人的にも彼女の事が嫌いであった。
何故なら『深淵』と高嶺が仲睦まじい様子を見ていたからだ。『混沌』自身、二人は恋人同士であるのだろうと予想はついていたがこの事が高嶺を嫌う最大の要因となってしまっていた。高嶺の暗殺は『深淵』が護衛した事によりかなり時間が掛かるだろうと上の判断により中断となってしまっていたが。
「まさか~ここで会うなんてねぇ~?」
「う……あ……」
「ねぇ~君を殺してもいいかなぁ~?あっ、でも~『深淵』ちゃんの居場所だけは教えてねぇ~」
しかし、高嶺はかつて自分の命を狙っていた『混沌』との思わぬ遭遇に身体の芯から恐怖に蝕まれてきた。
彼女は撮影の時に『海大蛇』の群れに襲われ、気絶してしてしまった後にこの施設で暫くの間保護されていたのだ。その時は多くの巨大生物が出現しており何処も危険だった為、偶々保護されたこの場所が一番安全ということでこのWAO総本部に暫くお世話になっていた。明日か明後日にはこの総本部から離れる予定であったが。
「う……あぁぁ……」
「も~、さっきから呻いてばっかりだよぉ~?僕はねぇ~『深淵』ちゃんに会いたくて仕方がないんだぁ~。だ~か~ら~……さっさと言わないと僕苛々しちゃうよぉ~」
「がっ!?」
『混沌』は恐怖でへなへなと床に座り込んでしまった高嶺の首を片手で躊躇なく掴むとそのままゆっくりと持ち上げる。その行為は高嶺の首を絞めてしまい十分に呼吸が出来ない様だ。
『混沌』は高嶺の苦しそうな様子を見て仕方がなく絞めていた手を放す。
「ぐっ、がはっ、はぁはぁ……」
「……ねぇ、教えてよ。『深淵』ちゃんは何処?」
彼女にはもう拒否権は無い。もし、拒否をすれば殺されるのは間違いないだろう。
高嶺は『混沌』に怯えながらも『深淵』の事を、楽しかった思い出を走馬灯の様に思い出していた。
「(『深淵』……私は……あぁ、私は貴方に酷いことをした本当は……直接謝って……またあの時の様に……)」
そう思いながらも同時にそれはもう出来ないとわかっていた。あれから一度も『深淵』とは出会っていない。
高嶺は意識を朦朧とさせながらも『深淵』に懺悔なのかはわからないが『混沌』にあの時の事をありのまま教えた。
『深淵』を裏切った事を。
その時から『深淵』の事は知らない事を。
だから、『深淵』の居場所など知らない事を。
それを黙って聞いていた『混沌』は今まで何を考えているかわからない表情をしていたが、その話で感情がすとんッと抜け落ちた様な表情となっていた。
「へぇ~……そうなんだぁ~……だから『深淵』ちゃん、あんなに無表情になって~……僕の話もろくに聞いてくれなくなったんだね~……」
そして何処からともなく『混沌』の手に漆黒の大鎌を構え、高嶺の首を切り落とそうと振りかぶっていた。
「『深淵』ちゃんを裏切るなんてぇ~……死刑だよ。死ねよ、このアマがッ!」
高嶺が殺されそうになっている時、デューク達は必死に身体を動かそうとしているが『混沌』の『闇爆』により負傷して身体を動かせない状態であった。声で「逃げろッ!」と言おうとしても上手く発する事が出来ない。
もう、自分は殺されてしまうと悟った高嶺は受け入れる様にゆっくりと両瞼を閉じて『深淵』に謝罪していた。
「(ごめん……ごめんね……『深淵』……私……私……もう貴方と……)」
「じゃ~ぁ~、バイバ~イ」
『混沌』の漆黒の大鎌が高嶺に向かって振り下ろされる。
が、彼女に死は訪れる事はなかった。
ーーーバンッ!
「ッ!?」
『混沌』が振り下ろした大鎌は一発の銃弾によって弾き飛ばされてしまう。
『混沌』は銃弾が撃った場所に向けて目を向けると、そこには二人の人物がいた。
「うわぁ……メンドクセー事になってんぞ、チビ」
「ちっ、チビって言うなぁっ!拙者には織田峯長っという名があるのだぞっ。あとルイス・ペンドラゴンッ、さっきから皆に見せつける様に頭をポンポンするなぁ~!」
何やら喧嘩らしいことをしている背の高い騎士の青年とその青年の背の半分位しかない武士の格好をした少年がそこにいたのだ。
背の高い騎士の青年はルイス・ペンドラゴン。
背の低くちっちゃな武士の少年は織田峯長。
『混沌』は高嶺に興味を失い、その二人に向けて身体を動かすと再び現れた漆黒の大鎌を手に取りながら二人に訪ねる。
「……なあに~?君達は誰なのかなぁ~」
「拙者は姫様の右腕だっ!」
「俺か?俺は……姫希の腐れ縁?みたいなものだ」
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