☆『混沌(カオス)』
150話いきましたぁぁぁぁあ!!!
まだまだ続くぜっ!……え、長い?(゜_゜;)
ま、まあ、この作品が完結しても新しい小説執筆中ですからっ!
地球サイドの話です!
新キャラも登場です!
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前回のあらすじぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃい!!!
『久々の外にッ!』
『バイクで、ゴー!(安全運転ね!)』
『水遊びっ!』
のどんっ!ι(`ロ´)ノ
シキ達が『迷宮』へと探索している頃、地球では『リヴァイアサン』・『ベヒーモス』・『バハムート』の三体を初めとしたモンスター達の対処を何とか終えていた。
だが、今この世の中では組織の人物が表に出てしまった事にメディアが『魔法』等について取り上げられる様になっていたのだ。普通なら都市伝説位でしかない筈であったが、モンスター達の出現にそれを対処する組織の戦闘員達がカメラで動画や画像に鮮明に残されていたのだから信じるしかないだろう。加えて目撃証言は大規模な人々の前で見られてしまっている為に隠すことも難しい。
不知火姫希が所属する世界異能機関、WAO(World Abilities organization)の総本部のある場所で本部長、総本部長が会議を開いていた。
その会議の内容は人々に存在を知られてしまった事ではない。その事については仕方がないという結論で直ぐに終わってしまった。
この会議ではあのモンスター達の事件が落ち着いた後の事件について話し合っていたのだ。
「では、ここ最近発生している事件についてなのですが……」
一人の女性秘書が今現在起こっている事件の内容について話す。
「先日確認された『リヴァイアサン』・『ベヒーモス』・『バハムート』とその眷族モンスターについては大体収集は着きました。ですが、その後に『未確認生物』による被害が起こっています。その『未確認生物』について今確認されているのは日本では広島、長崎、福島。ロシアではウクライナ……その他の国々でも出現しています。対処に当たっていた魔術師・陰陽師の数名が重症を負っていましたが命の別状も無く、現在は回復をしています。その『未確認生物』についての特徴は本部長の皆様方に御配りしている資料を御覧ください。」
日、米、英、中、仏、独、伊、加、露の本部長達はそれぞれ資料を見ている中、総務部長である『黒雷帝』、柊グレンはその『未確認生物』について何か心当たりがある様な表情をしている。
伊の本部長が怪訝そうに資料を見ながら女性秘書に訪ねた。
「広島と長崎に出現したその『未確認生物』は人形で言葉を発していたのか?」
「はい。広島に出現した『未確認生物』はヤム、長崎ではハナと自らをそう名乗っていたらしいです」
「ほぉ……何とも。その二体の『未確認生物』以外は言葉を発していない様だな。」
本部長達は『未確認生物』について資料以外について質問していく。しかし『未確認生物』が何なのか検討が着かなかった。だが正体は本部長全員が理解していたのか深刻そうな表情をしている。
『未確認生物』についてどうするかを話し合った後、総本部長である柊グレンがある事を本部長全員に伝えた。
『黒雷帝』、柊グレンは『天空之覇帝』の義息であり『白炎帝』の兄である。弟のハクと同じ純白の髪を持ち、腰までさらりと伸び結っている美形の男性だ。彼の机の前には漆黒の色を持つ小さな小狼が眠っている。しかし、本部長全員はその小狼がグレンの相棒であるのをわかっているので誰も言うことは無い。
「『真序列』1位である『深淵』についてだが、まだ不在のままだ。何時帰ってくるかわからん。その為、『深淵』の代理が来る事になった」
「『深淵』の代理?」
「『深淵』の代理……勤まるのか?」
総本部長の話に本部長達は『深淵』と同等の実力を持っているのかと疑問に思っていた。しかし総本部長、『黒雷帝』柊グレン言う『深淵』の代理であるからそれほどの人物だと推察できる。
「総本部長、『深淵』の代理って誰なんっすか?」
金髪サングラスの男性、英国イギリス本部長であるエクス・K・マッカーサーは総本部長に『深淵』の代理が誰なのか気になっていた。
「『深淵』の代理は、二人いる。その人物は今日来る筈なんだが……」
グレンはちらりと女性秘書を見るのだが、まだその二人は到着していない様子だった。恐らくこの会議が始まる前には到着し、『深淵』の代理として紹介する筈だったのだろう。
「どうやら、まだ来ていない様だな」
「その代理はどの様な人なのでしょうか?総本部長、差し障りが無ければ教えていただきたいのですが」
「あぁ、彼等は……」
伊の本部長である女性の質問についてグレンが答えようとするのだが、それは出来なかった。
ーーードゴォォォォォォォォォォォオオンンン!!!
突如、総本部全体に轟く爆音と振動が響き渡る。
それと同時に会議室にあった防衛システムが作動したのか警報等が鳴り響いていた。
「何が起こったんですか!?」
逸早く女性秘書は片耳につけていたイヤホンを片手で押さえながら状況を確認する。本部長達は特に驚いた様子もなく、冷静に保っていた。流石は本部長だろう。
「山中、何が起こったんだ?」
総本部長の声かけに女性秘書、山中は取り乱した様子で話す。
「『風刄』からの入電です!総本部に、『混沌』が現れた、と」
~~~~~
遡る事、数分前。
WAO総本部にある休憩施設で『真序列』2位『閃光』・8位『氷壁』・14位『風刄』の三名が休んでいた。他の『真序列』達は各国に出払っているが、先日の事件も収拾している。その為、待機状態になっている彼等三人は今休める内に休んでいたのだ。
今は休憩施設で互いの情報交換をする為に休憩施設で飲物を飲みながら話し合っていた。
『閃光』、デューク・マーティン。
『氷壁』、アルス・スチュアート。
『風刄』、鈴宮楓。
それがこの三名の実名だ。
「はぁ~~~。やっと一息つけますわねぇ」
『氷壁』のアルスは御嬢様の様なドレスに金髪ドリルの女性だ。まだ若い筈なのだが、対処に行っていたのが大変だったのか疲れた様に伸びをしている。
そんな様子を見ていた『風刄』の楓はアルスにある質問を投げ掛けていた。
「アルスさん。あの話は本当なのでしょうか?」
「あの話?」
「アルス君が戦ったあの黒い生物の事だよ」
勇者っぽい雰囲気を持ち、誰にでも優しそうに見えるイケメン男子、『閃光』のデュークは楓が訪ねる質問の糸をアルスに言う。
それを聞いてアルスは思い出したかの様にその事について話す。
「あ~……その事ですわね。本当ですわよ?あの時、私は部下達を連れて他に残された住民が居ないかを調査していましたの。そしたら、何処からともなくいきなり黒い生物が私達を襲ってきましたのよっ!」
「その黒い生物は、どんなものだったんですか?」
「飛びっきり大きな熊でしたわっ!その熊は中々手強くて……撃退はしましたが、部下が数名負傷しましたの……。今は回復に向かっているのですけど」
部下を守れなかった事に悔やんでいた様子のアルスにデュークは慰める様に手を彼女の肩に置いた。
「大丈夫さっ。その黒い熊?は代わりに僕が倒してあげるよ」
デュークは甘く蕩ける様な微笑みと声で落ち込んでいたアルスに勇者っぽい事を言うのだが、彼女は肩に置かれた手を塵を払うかの様に手で払ってしまう。そして心底嫌そうな様子でデュークに言った。
「馴れ馴れしく女性の身体に触れるなんて、本当に嫌ですわっ。貴方、どれ程の女性を泣かせているのかわかっているのですか?貴方の部下も貴方の本性を知らないなんて……可哀想に。」
「嫌だなぁ。僕は女性を泣かせる真似なんてしないさ。」
アルスと楓は、本当にどうだか……と思いながらと溜め息をついていた。
「はぁ……『深淵』様、一体何処に行ってしまったのでしょうか」
「本部長から無事だとは聞いていますが……」
この二人の発言にデュークは透かさず女性なら誰にでも言う発言をしてしまう。
「安心しなよ。『深淵』なんて必要ないさっ。僕がいるだけで十分だよ」
デュークはそう言ってはいるが、実際はあの事件が起こった時に『深淵』がいれば状況は大幅に変わっていただろう。『深淵』が不在の『真序列』は正直に言ってしまえば戦力的に激減してしまっている。
先日の事件も『真序列』2位が大口を叩いて『リヴァイアサン』に挑んでいったが一瞬にして戦闘不能となっているのだ。他の『真序列』達ではどうしようもないので本部長達だけではなく、『あちら』の世界から総本部長の伝で何人かが救援に来てくれて何とかなっていたのだ。
デュークの発言には癪に障るが、『深淵』が居ない今、自分達が何とかしなければならない。
そうこう考えていると、三人の元にある人物が声をかけてきた。
「あのぉ~。『深淵』さんって何処にいるのですかぁ~?」
その人物とは、何処かの学生服を着ていた小柄な少女だったのだ。恐らく中・高生だろう。その少女の髪型はツーサイドアップで滑らかで長い黒髪に金のメッシュが綺麗に入っている。その為に星空が広がる闇夜の景色が似合いそうだ。加えて絶世の美少女なのでデュークにとってはここで逃がしてしまえばこれ以上の女性とは会えないと感じていた。
「君は……『深淵』の……部下かい?」
「そうだよぉ~。だけど~『深淵』さんとの連絡が取れないんだぁ~。今~『深淵』さんは何処にいるかわかる~?」
「……ねぇ、君。『深淵』より僕の部下にならないかい?」
「デュークっ!ちょっと御待ちなさいっ!」
「ッ!?」
デュークがその少女を口説きに掛かろうとするが、その前にアルスと楓は警戒心を剥き出しになっていた。
アルスは戦闘体勢に入っているのか足元から冷気が漏れだしている。楓は『村正』を生み出し、それを持つと何時でも斬れる様な構えになっていた。
デュークは最初は二人が何故この様な行動をしているのかがわからなかった様だが、何となく察していく。
「あれぇ~?どうしたのかなぁ~?」
「貴方、本当に『深淵』さんの部下、なのですか?」
少女は困惑そうな台詞を言ってはいるが口調は全く動じた様子は全く無い。アルスはその女子に改めてデュークの質問と同じ事を訪ねていた。
「そーだよぉ~?」
「それは有り得ません。『深淵』さんに、部下は居ない筈ですからっ!」
楓は少女の答えを否定する。
『深淵』に部下はいない。その理由は簡単だ。
彼は、『深淵』は一人で何でもこなしてしまう超人なのだ。その彼をサポートする人物は殆ど居ない。いや、出来ないのだ。『深淵』の行動に合わせるのすら難しく、『真序列』達でもあまりにも力不足だと痛感してしまう程に速い。
加えてその少女が『深淵』の部下では無いと瞬時に理解し、その正体を知っていたのは楓であった。
楓はその少女の顔を見て、恐怖に感じながらも間違いないと声を震えながら少女の正体を言う。
「貴女は……貴方は…まさか、『混沌』っ」
「「ッ!?」」
楓が言うその少女の正体にデュークとアルスは驚愕しながら、警戒を高めていく。
「楓さん、『混沌』ってまさかっ!」
「『混沌』……」
「はい、あの『混沌』ですッ」
『混沌』。
この世界での住人であれば非常に有名な人物だ。
WAOでも『混沌』は上位の脅威度を持っていると認識されている程だ。それ以外の組織でも有名だろう。
あの『深淵』と戦いを繰り広げていた化物でもある。
楓が『混沌』を知っていたのは過去に『深淵』と組んでいた時に遭遇したからだ。『深淵』と『混沌』の戦闘はその両目で見てはいたが、自分では土俵にすら立てないと感じていた。
「あーあー、バレちゃったかぁ~。まっ、いっかぁ~。」
そういうと少女『混沌』は着ていた女子制服を脱ぎ捨てる。
女子制服の下に着ていたのか肌にピッチリとしている黒のショートタンクトップに黒のショートパンツを着用していた。かなり露出度が高く、お腹を広く出しており足も太股も大胆に露になってる。括れもあるし手足は細く、小顔であるのでまさしくこの世の女性が羨む程の姿だろう。
男女問わずに目を向けてしまう程の魅力を放ちながら『混沌』は何を考えているかわからない表情で三人に問う。
「改めて~、自己紹介するねぇ~。僕は『混沌』だよぉ~。ねぇ、『深淵』ちゃんは何処かなぁ~~~?」
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次回も新たなキャラ二人程出ますよぉ!




