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人生初の魔法を使いますっ!

前回のあらすじぃぃぃぃぃぃぃい!!!


『特訓!』


『まずは基礎体力!』


『逃げろっ!』


のどんっ!ι(`ロ´)ノ




基礎体力の特訓が終了して僕は狐さんのもふもふに身体を預けながら、今の階層にある見た目が瓢箪だが味と食感は蜜柑といった珍味なものを食していた。


今、どれくらいの月日が流れたかはわからない多分2週間は経っているだろう。特訓は過酷過ぎて途中、何度も嘔吐したり気絶したり等を頻繁に起こしてしまっていた。何度もモンスターには殺されそうになるが、その度に狐さんと猫さんに助けてくれた。自分でもこの特訓は何時死んでも可笑しくはないな、と思っていた。でも、休息・睡眠を取るときは狐さんが僕が寝やすいならと自らのもふもふを寝場所にしてくれているからそれが唯一安らぎと癒しを与えてくれる。



「それにしても……この階層は、森林なんですね……」



今僕達がいる階層は地球でもありそうな森の中であった。しかも天上は前の階層よりも高く、そして日中の様に明るい。本当にここが『迷宮(ダンジョン)』の中なのかと疑ってしまう。



"『迷宮(ダンジョン)』なら当たり前じゃないかな?多分この先の階層からは環境が劇的に変わるだろうね"


「えぇ……」


"特訓をするには良い環境だよねっ"


「まじですか……」



まだ、森林の階層ならよかったけどこれから先が思いやられるよ。それにしても狐さんの特訓のお陰でレベルは上がらなかったけど、ステータスには変化があった。



ーーーーーーーーーーーーーーーー


名前 アオイ・サクラマ

種族 人族

性別 男

職業 --


レベル 3

体力 1970

魔力 1040

筋力 1470

耐久 1290

俊敏 2100

ーーー

[絶対固有アブソリュートスキル]

永久之右眼(エターナル・アイ).F


ーーー

[固有スキル]


ーーー

[スキル]

弓術.1


ーーー

[称号]

異世界から巻き込まれし者

勇気在ル者


ーーー


超越者の加護

天照大御神の加護


ーーーーーーーーーーーーーーーー



能力は全て1000を越えているので特訓の成果は出ていることがわかるだろう。狐さんのあの特訓は過酷ではあったが良い経験となった。逃げていただけだけど。


右目にある『永遠之眼(エターナル・アイ)』はまだ見えていないので黒い布で眼帯の様に覆われている。そして髪が少し長くなった様な気がする。前から気にはなっていたけど、まあいっか。


それにしても、『永遠之眼(エターナル・アイ)』以外に弓術位しかない。


魔法……か。



「……使ってみたいな……魔法」


"魔法?使ってみるかい"


「え、でも僕には魔法のスキルが無いんですけど……」


"スキルが無い?……俺が教えようか"



狐さんは魔法のスキルが無い事に気にしていない様に僕に魔法を教えてくれるそうだ。スキルが無ければ魔法が使えない、又はスキルを開花させるのは魔法の素質があるかどうかだ。因みに僕は素質が無い。だから『無力』と呼ばれていたんだ。



"まずは……魔法ってどうすれば発動すると思う?"


「えっと……イメージと詠唱、ですか?」


"そうだね~。それよりも魔力を感じれるかどうかだよ。人によっては属性によって向き不向きとかがあるけど、魔力を感じる事が出来ればある程度は使えると思う。それからイメージと詠唱だね。葵、イメージはわかるかもしれないけど、何で詠唱が必要だと思う?"


「えっと……言葉がキーとなってるから?」


"そう考えるのが普通だろうね。詠唱って実は必要無かったりするんだよ。詠唱があればその魔法の威力は高くなる。でも詠唱無しでも魔法は発動できるんだ"


「それって、どういう……?」


"まあ見てて……≪我が尾に宿れ、清き、水球、『水新星(アクアネス・ノヴァ)』≫"



詠唱すると狐さんの尾の先から水玉が現れる。その水玉は只の球体ではなく、三つの水の輪が回転する様に動いていた。『水玉(ウォーターボール)』よりも清く強い力を感じる。狐さん!凄い……!



「これが……魔法っ」


"これは『水新星(アクアネス・ノヴァ)』だよ。実は最近使える様になったんだけどね。……で、だ。もう一度詠唱するよ……≪我が尾に宿れ、清き、水玉、『水新星(アクアネス・ノヴァ)』≫"


「同じ詠唱……?」



何故狐さんが同じ詠唱したかわからなかったが、狐さんの尾の先にあった『水新星(アクアネス・ノヴァ)』が溶ける様に消え去ると、代わりに『水新星(アクアネス・ノヴァ)』に似ている黒い玉が現れた。え、さっきの詠唱は……『水新星(アクアネス・ノヴァ)』じゃないの?



"ふふっ、驚いた様だね。これは『闇新星(ダークネス・ノヴァ)』だよ"


「詠唱が同じなのに……」


"そう。詠唱・魔法名を言うのには発動するキーを言うだけじゃなくて相手を錯覚させる事にも使えるんだよ"


「なるほど……」



詠唱については少し理解している。詠唱は初級の魔法であれば魔法名を唱えるだけで発動できるが、それより上位の魔法になればなるほど詠唱の長さは長くなる。狐さんの『水新星(アクアネス・ノヴァ)』と『闇新星(ダークネス・ノヴァ)』は明らかに最高位の魔法なのは魔法を使わない僕でも本能がわかってしまう。王宮にある書物庫の文献にはそんな物は載っていなかった。最強で最高位の魔法は、属性そのものを武器にして扱う接近型と大規模な魔法を使用して生き物に形を変えて放つ遠距離型とされている。これはあくまで伝説であり、御伽噺なものだ。どんな天賦の才である者だとしても素質があったとしてもそんな魔法を習得は出来ない。それ以前に魔力を、属性を具現化する自体がこの世界で英雄と言われても可笑しくない程のレベルなのだ。しかも、今狐さんが言った事は他の人達にも知らない事実なのかもしれない。



「もし、狐さんが言ってた事をやれば、僕も……?」



そう呟くと僕の肩に猫さんが飛び乗ってくると僕の顔を見ながら顔を左右に振った。



「にゃにゃ……」


「……狐さん以外はあんな風に出来ない、ってこと?」


「にゃっ」



当たり前だ、と猫さんはそう言ってる様だ。最近猫さんが言いたい事は何となくだけど理解してきた……と思う。



"まあ、そんな直ぐには出来ないさ。そうだね……葵、手を出して"


「は、はい」


"あむっ"


「ふぁぃぃいっ!?!?」



狐さんに僕の右手を差し出す。すると何を思ったのか狐さんは僕の右手を噛んだのだ。思わず変な声を出してしまった。



"今から俺の魔力を流すから、その流した魔力を葵自身で感じ取るんだ。感じ取れる様にするから心配ないよ"


「へっ、は、はぃい!」



狐さんに甘噛みされている所から何かが表面上に流れ込んできた。そして徐々に僕の中へと入っていき、身体全体に広がっていく。そして……。



「あっ……ぁぁぁっ……」



身体に流れてくる魔力、だろう。それが僕の中に流れてくるのはいいのだけど、それが熱くて、でもそれが妙に気持ち良くて……身体が震えてしまい、変な声が漏れてしまう。加えて何か変な感じになってきて……。



"どうだい?魔力、感じるよね?"


「ぁうっ……魔力ぅ……感じ、ます……」


"あれ?もしかして、気分が悪くなった?"


「えっ、いやっ……だ、大丈夫ですっ、問題、ないっ、です!」


"あ、そう?"


「にゃぁぁ……」



猫さんはそうなるよね、と何やら同情していた。やっぱり、こうなるのが正常なんだね?そして猫さん、これ、体験していたんだ。


"さ、そろそろ唱えてみようか。どんな属性でもいいから自分を曝け出す様にして放つんだ"


「は、は……い!え、えいっ!」



すると僕の身体から魔力を解き放った瞬間、今いる場所に異変が起こる。足元が微かに揺れると、その地面から計5本もの樹木が生えてきたのだ。しかし、数秒の時間が経つと細かい分子になって消滅してしまった。


え、これ、何だろう?


木?


すると甘噛みしていた狐さんは僕の右手から口を離すと感心したかの様にこう言ったのだ。



"珍しいね。今葵が放った魔法は、『木魔法』だよ"







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