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事件

前回のあらすじぃぃぃぃぃぃぃぃいッ!!!


『王様!』


『ステータス!』


『葵君、低レベル……』


のどんっ!ι(`ロ´)ノ



浦崎勇平が突如行方不明になった事に国は捜索したが無駄足になっていた。教師達が率先して一緒に捜索しても手懸り一つ掴めない。実力者でもある浦崎君が行方不明になった事は僕達生徒にも不安を募らせていた。だが、生徒達は戦闘の特訓に勉学については順調に進歩していた。


だが、その2か月後、浦崎君は発見された。


遺体として。



宮殿には頭が、近くの神殿には首から下の胴体を見せつけるように置かれていたのだ。浦崎君の頭を最初に発見したのは光城を含めた光城ハーレム達。その日はハーレム達とデートする予定だったらしい。そして胴体はこの国、イーリスト王国内で最大の神殿があるのだがそこを見回りをしていた騎士達が発見したそうだ。


宮廷魔導師や治癒師達が浦崎君の遺体を検査した結果、胸に剣等で一突きされており心臓も破裂し即死。胴と頭が離れていたのは即死した後に引きちぎられた様だ。


生徒達は召喚者の中でも強い浦崎君が殺された事に恐怖に陥る者、浦崎君のファンだった女子達だけではなく男子達も泣いていた。その泣いているのは浦崎君が殺された事より自分達もこうなるのではないかという不安と恐怖からだろう。


王様は言う。


この仕業は『魔王』の可能性が非常に高いと。


実はこの事が起こる前に他に召喚された『勇者』達がいるエルディンテ王国の付近にある深い森林に『魔王』が討伐されたと言う報告があったのだ。しかもレベルは2000を越える史上最強の『魔王』だということだった。


最初この話を聞いた時、僕達はレベル2000越えの『魔王(バケモノ)』と戦えるのかと思っていた。そしてその『魔王(バケモノ)』を倒したのはエルディンテ王国の『勇者』達だと思っていたのだが、王様はそれは違うと言う。


どうやら『ホワイト』と名乗る白髪の麗人らしい。目撃者からいういはその『ホワイト』は男だと言っていたらしいが、どこからどう見ても絶世の美少女、女神の様な麗しい人であった様だ。


その『魔王』が出現、又は倒された影響か他の『魔王』達も表向きには知られていないが裏では活発に動いているらしい。


僕達生徒は浦崎君が殺された事にショックを受け、本当に『魔王』は倒せるのだろうか、という不安が大きくなっている。正直、皆はこれが遊び、ゲームか何かなのだと勘違いをしていたのだ。この世界は身近に命のやり取りがあることを改めて知らされた。



その話が終わった後、僕は王宮の書物庫から数冊本を借りて自室へと戻って読んでいた。読んでいるのは魔法、薬草や鉱石、モンスターについてだ。戦闘面では足手まといしかならないが、この様な知識を詰め込んで理解していれば違う面で生かすことが可能だろう。でもこの時、本の内容が殆ど入らなかった。



実際に目の当たりにした人の遺体。


綺麗なものではなく残酷な状態のもの。


加えて知らない相手ではないクラスメイトの浦崎君だ。



この先どうなるのだろうと不安に思いながら、もし義姉妹があの様な目にあったらと思うとゾッとしてしまう。光城君がハーレム達に守ると豪語していたので他人任せではあるが安心はしていた。が、やはり僕の姉と妹。何時でも他人任せではいけないと感じ違う面からサポートしようと思ったのだ。魔法についてはまだまだだが、薬草や鉱石、モンスターについてはあらかた頭の中に入っている。



ーーーコンコンッ。



扉からノックをする音が聞こえる。


今は午後の時間帯で日も暮れている。夕食は既に終えている為、他の皆は各自の部屋に戻っている筈だ。



「(誰だろう?)……どうぞ」



すると部屋に入ってきたのは義姉妹の真紀と真理だった。



「葵ちゃん……」


「兄さん……」



二人共あの惨劇を目撃し間近で見てしまったのだ。


人の血を。


胴体がない顔だけという悲惨な物を。



それを見て何とも無いわけがないだろう。真紀と真理も身体を震わせながらも恐い筈なのに光城君と共に強くなる事を決めたのだ。僕が口出ししても何の意味もないだろう。彼女二人は光城君のハーレムなのだから。



「どうしたの?」



とりあえず、僕は二人を椅子に座らした後に聞いてみる。



「うん。実はね、私達……葵ちゃんと一緒に行動しようと決めたの」


「兄さん、私達が兄さんを守るから」



二人は真っ直ぐな瞳で僕を見てこう言った。だが、僕は正直意味がわからなかった。



「……え、光城君は?二人共、光城君達と一緒に行動して強くなるって……」


「うん。確かにそう言ったけど……」


「私や姉さんも兄さんの方が大事だって……思ったんです。」



この二人からその言葉が出た時には素直に嬉しかった。だからといって僕の為に二人の恋路を壊したくは無い。僕が出来るのはサポート位だ。それ以外は戦力外に決まっている。



「……守ってくれるのは、嬉しい。でも、二人の人生を僕の為に使うのは止めてほしいんだ。僕は戦う事は無いと思うし、皆の役に立つ様な道具とか発明するからさ。」



二人は光城君に好意を抱いているのは知っている。だからこそ、その恋路を踏みにじる事はしたくないんだ。僕は戦闘は無いと思うし、やることはアイテムの開発するくらしいかない。前に王様に言うと快く承諾してくれたから道具と素材は十分にある。開発に関しては僕以外にも戦闘向きではない教師と生徒達がいるので一人ではない。



ーーーコンコンッ


すると、また扉をノックする音が聞こえてきた。「どうぞ」と言うと部屋に、まさかの光城君が入ってきたのだ。



「あ、ここに居たんだね。真紀、真理」


「光城君……」


「光城先輩……」



光城君は二人を見て安心したかの様な表情をした後、僕の方を向いて少し敵意のある目で言う。



「葵君、だよね。クラスメイトの。君が真紀と真理を自分の部屋に呼んだのかい?」


「え、いや、違うけど……」


「そうか。悪いけど、幾ら真紀の弟で真理の兄である君には、これ以上二人に関わらないでくれ。もしもの時一番の足手まといになるのは『無力』な君だ。そのせいで二人の命が危険にさらされるのは我慢ならない。わかるよね?」


「光城君!?」


「先輩!?」



光城君の発言に真紀と真理が驚いた表情をしている。そして光城君は優しく真紀と真理を抱き締めると甘い言葉で二人の耳元で言う。何か、キモいな、あれは。



「僕が真紀と真理を守るから、ね?」


「光城君……」


「先輩……」



僕からしたらかなりキモい事をされている真紀と真理は顔を赤らめて恥ずかしそうにしている。あれが女性を落とすとは思えないんだけど……。イケメンで声も良ければ誰でもあれで落ちるのだろうか。到底僕には出来そうにない。何か、あれ、罰ゲームでもされているんだろうか?



「さ、こんな部屋より僕の方を部屋に行こ?皆も待ってるしね」


「わかった」


「わかりました」



そう言って二人は光城君の後に続いて僕の部屋から出ていってしまった。



「(恋する女性は、色々大変なんだな~……)」



と染々思いながらも僕はアイテム開発の為に夜遅くまで行い続けるのであった。



だが、僕……僕達は知らなかった。



この王国に『悪意在ル存在』が僕達、異世界人を狙って襲い来る事に。


そして僕は大事な存在に裏切られるとは思いもしなかったのだった。




~~~~~




感ジル……。感ジルゾ……。


僕、私、我……ヲコンナ姿ニシタ奴等ヲ……。


許サナイ。


許スワケニハイカナイ。


殺シテヤル。


ダガ、力ガ足リナイ。


……奴等ノ友情・愛情・絆、ヲ壊セバ?


面白イ。


ドウナルノカナ?


面白クナリソウ。


サア、復讐ヲ始メヨウ。

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