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介入

前回のあらすじぃぃぃぃぃい!!!


『リゼット達!』


『海大蛇達を撃破中!』


『シキは大丈夫?』


のどんっ!ι(`ロ´)ノ



大陸を飲み込んでしまいそうな天に昇る激流の渦の中、そこではシキとリヴァイアサンが対峙していた。シキの握られている両拳からは透明で、不可視である[虚無]が纏っている。加えて『超越者』としての領域に入った事で更なる存在感が増していた。


一方のリヴァイアサンは身体全体にコバルトブルーの大きな鱗の鎧に覆い尽くされている。シキの脅威を感じて、リヴァイアサン自身も全力になったということだろうか。それほど先程までとは明らかに桁が違う両者である。


最初に動き出したのはリヴァイアサンの方だ。


周りには両者を取り囲む水の竜巻があるのだが、リヴァイアサンはそこへと入り込むとその流れに乗ってしまう。その超巨大な身体は一瞬にして姿が見えなくなってしまった。シキは即座に[虚無]を纏った右手を手刀にして斬撃を放つが紙一重で避けられてしまう。避けられた事に相手も全力できていると理解すると周りに広がる水の竜巻へと気配を探った。



「……前方左右、気配がない……なら、」


ーーーグギャォォォォォォォォォァァァァァァァァァァァアアア!!!



「上かっ!?」



リヴァイアサンは数秒もしない内に上空へ辿り着いていた。そしてそのまま重力に従って水の竜巻の中心にいたシキへと大食いを明けながら落ちてくる。だが、シキは冷静に狐の『獣人族(ビースト)』へと変身したのだ。



「[獣化]ッ」



獣人族(ビースト)』の際骨頂である[獣化]というのは自身を獣へと変身させるものである。元々『獣人族』は身体能力が高い。しかし、『獣人族』が最大限にして最高峰の実力を発揮できるのは自身を獣になる事なのだ。この[獣化]は『獣人族』限定なのだがそれを獲得するにはかなり苦労をする。意外と出来ない『獣人族』の方が多いらしい。


シキの身体は一瞬にして癖ッ毛のある金色の狐へと変身する。猫になった『クゥ』とはまた違った美しく気高き存在へと成っていた。普通の狐よりも大きく大人二人を乗せる事が可能だろう。そして特徴的なのが毛をより多く蓄えた長く大きな尻尾だ。マシロとは違い一本しかないがそれでも美しさを競うなら五分五分だろう。



ーーーグギャォォォォォォォォォァァァァァァァァァァァアアア!!!



リヴァイアサンは[獣化]になったシキに向かって変わらず食らおうとする。しかし、弾けた様に乾いた音が鳴るとそこにいた筈であるシキの姿を見失ってしまった。



「フォォオンッ!」


ーーーグォォォォォォォォォオ!?



声がする方向へと器用に身体をくねらせて見ると真上に金色の狐であるシキが既に瞬間移動をしていた。リヴァイアサンは自身の身体をシキに巻き付けようとするが遅い。シキは尾に[虚無]を纏わせてるとそのまま鞭の様にリヴァイアサンの胴体へと叩き込んだ。



ーーーギャガグガォォォォォォォォォォォォオ!?!?




リヴァイアサンの鱗の鎧は砕けながら海面へと墜落し沈んでいく。大きな水飛沫を巻き上げながら周りの水流の竜巻が操作が狂った様に乱れるとそのまま消滅してしまった。シキは[獣化]のまま海面に着地するが揺れの激しい波を避けながらリヴァイアサンの姿を探す。



「フォンッ!?(何処だっ!?)」



何時何処から攻撃してくるリヴァイアサンを注意をしながら常に海面を移動し続けるが波は収まり海は豪雨による雨と風のみが残っていた。だがリヴァイアサンの気配があるのだが具体的に何処にいるのかが分からない。まるで霧の様に拡散されているようだ。シキは[神気]で目を見ることにする。


が、その瞬間突如足元の海面に水の槍が無数が出現する。どれも巨体であるがシキは[獣化]を解除し、[虚無]を纏った拳を放つ。その[虚無]の威力は凄まじいものであった。[獣化]の時はかなり出力を押さえていた事がわかるだろう。



シキの放つ[虚無]の拳で、海に大穴が空いたのだ。



だが、余程深いのか全く地は見えていないがその穴奥は全てを地獄の繋がりの様に暗く、恐ろしく思える。その海の穴からリヴァイアサンが浮遊しながらいたのだが、先程放ったシキの攻撃の影響で鎧が全て砕け散っていた。だが、本体は外面的には無傷ではあるが目には見えないダメージを負っているようだ。その証拠に何かを耐えている様な表情をしている。



「流石に効いただろ。さて、と」



リヴァイアサンを見下ろしながらシキは利き手である右手に力を注いでいく。『虚無』の力は大きく、そして凝縮されていくが大きさは大して変わらない。



「さあ、行くぞ……ッ?」



拳をリヴァイアサンに目掛けて放とうとするが横槍が入った様に風の魔法がシキを襲う。しかし、それをシキは弾くように『虚無』の無い左手で破壊した。攻撃を中断して攻撃してきた相手に目を向ける。その間に穴の空いた海は元通りになっておりリヴァイアサンは動けるようになったのかシキ、ではなくシキと同様に介入してきた相手に睨み付けていた。


そこには隻腕の騎士が宙に存在していたのだ。シキはその人物に見覚えがあった。



「(えっと……誰だっけ?)」


「悪いがそのリヴァイアサンは我が頂くぞ。そこの……ッ!?」



その隻腕の騎士はシキの服装を見ると酷く驚いた表情を見せていた。だが、シキ自身その相手の事は見覚えがあっただけで覚えていない。隻腕の騎士は手に宝石の様な卵を持ちながら尋ねる。



「貴様のその奇妙な服装……まさか、『あの女』の仲間かッ!?」


「……は?」



隻腕の騎士、ラバラスはシキを『レッド』の仲間だと思っていた。実際は同一人物ではあるが突然な事にシキは只呆けるだけしか出来ない。その表情を見て『レッド』の仲間では無いと判断したラバラスは安心した様だ。



「ふっ、仲間では無いようだな。まあいい、そのリヴァイアサンはこの『七天魔皇』の一人であるラバラスが頂くぞ!」



すると懐から『支配の宝玉』を取り出すとリヴァイアサンに向けて掲げる。だが、リヴァイアサンに『支配の宝玉』等という古代魔具(アーティファクト)では一切効果が無い。しかし、ラバラスの目の前に宝石の様な卵が魔法で浮遊していた。



ーーーグルジャァァァアッ!!!


「クッ!?流石『海の支配者』か。まるで海の神ではないかッ!?だが、しかし!我が子を盾にしてしまえば下手に動く事が出来ないであろうッ!」



ラバラスの言う通りリヴァイアサンは卵を盾にされた瞬間攻撃しようとしたが唸る声を上げながら動作が止まってしまう。それを見たシキはリヴァイアサンが何故怒り狂っていたか理解した。



「まさか、自分の子が何かされたから怒っていたのか!」


「その通りだ!これで大人しく『支配の宝玉』で我の支配下になるのだっ!だが、『支配の宝玉』だけでは不足しているのはわかっている。だからこその……これだッ!」




『支配の宝玉』を魔法で宙に浮かすと更に懐から一つの金剛石(ダイヤモンド)を取り出したのだ。だが、一般的な金剛石と比べて美しくはあるが黒く、そして赤く濁っている。それはまるで人の負の感情と血がそのまはま混入していそうだ。リヴァイアサンはその禍々しい金剛石(ダイヤモンド)を見た途端、拒絶するかの様に身体を少し引いてしまう。ラバラス本人も気味が悪そうに金剛石を持っている。恐らく誰もかも一目見てしまえば同様な反応をしているだろう。


シキも同様な反応ではあったが、それだけではなかった。



「嘘……だろ……」



明らかにシキの表情には驚きと困惑が混じっていた。そして、その禍々しい金剛石(ダイヤモンド)の事をよく知ってもいたのだ。だが、こんな異世界であるとは想像つかなかった。



「何時見ても禍々しく気持ち悪い物よ。これが何か分からんが、魔力の量は我よりも遥かに上回っている。だが、この金剛石(ダイヤモンド)にはある能力が……」


「何でッ!?」


「?何だ、貴様」



シキは思わず叫んでしまう。この異世界に来てから初めてこれ程怒りを籠った声を出したのだ。そしてラバラスに言い放つ。



「何で、その『禁忌之命金剛石(それ)』を持っているだッ!?」





ーーーーーーーーーーーーーーーー


名称:禁忌之命金剛石

種別:禁忌之呪物

ランク:???

効果:使用してはならないもの。

あらゆるものを最大に強化させる人工の禁忌之物。使用者は××××の××によって××××。人類の罪の結晶。


素材:××××

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