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迫り来る存在

前回のあらすじぃぃぃ!!!


『イルディア(-_-;)』


『シキ( *・ω・)ノ』


『リゼット( -_・)?』


『ブーブルヘ(゜ο°;)ノ』


『ラバラスφ(゜゜)ノ゜』


のどんっ!ι(`ロ´)ノ



シキはギルドマスターの部屋から冒険者ギルドの屋根へアクロバテックに移動すると上に広がる空は黒い雲で辺り一面覆い尽くされていた。加えて唐突の豪雨に襲われており、天から降る雨の一粒一粒が身体に強く打ち付けている。



「天候が一瞬で、か……」


"只事ではないなッ"



シキは海の方面へと目を向けるとこの場所よりか豪雨が凄まじい様で景色が殆ど見えていない。だが、先程の地震とこの豪雨は恐らく原因はあの海にあるだろう。そう判断したシキは[空間庫]から『変形武器(トランス・ウエポン)』を取り出す。


"(ルーク)"


変形武器(トランス・ウエポン)を弓に変形させるとそのまま海の方角へと構えながら向ける。海に[氣術]を目に使うとその豪雨で見えにくい海の状況を確認する。


その海に見えたのは数えられない程の巨大な海蛇がうじゃうじゃとこの国へと迫っているところだった。



「あれは、海大蛇(シーサーペイント)かッ!」


"ふむ。恐らく百は越えているだろうなッ。恐らく地竜王が言っていたリヴァイアサンと呼ばれる『海の支配者』が目覚めたのかもしれんぞッ"


「そう考えんのが妥当かもしれないな」



とりあえず、ギルドマスターへと直ぐに報告する為に部屋へ戻ろうとするが海の方向から凄まじい魔力を感じるとシキは視線を戻すと幾つもの水泡が放たれていた。どの水泡も人の身体を貫通してしまいそうな威力でありこのままではこの国にも大規模な被害が出てしまう。どの水泡もかなり遠く離れているので被弾するのも後数分。シキは弓になった変形武器(トランス・ウエポン)を左手に持ち、空いた右手から[白光]で生み出した光の矢で迫る無数の水泡に向かって射る構えを取る。



「ハッ!」



射た瞬間、光の矢は無数に拡散されて迫る水泡を次々に相殺していく。何度も何度も海岸近くの海上ではその相殺の際に爆発が何度も衝撃波が起きていた。何とか全て相殺し終わると迫り来る海大蛇(シーサーペイント)達より後ろへと目を向ける。その視線の先には肉眼では認識できないが何かとてつもない存在がいる事をシキは感知した。



「……やばいな」



シキはその存在、リヴァイアサンなのだろうと理解はするが想像していた。しかし、思っていた以上の存在である事は遠くから離れたこの距離でも本能で理解する。先頭に群がっている海大蛇(シーサーペイント)と比較してもリヴァイアサンという存在は圧倒的に脅威だ。



「話し合いで解決は……」


"馬鹿者ッ。理由は分からんが相手は怒り狂っていて対話する暇は無いぞッ"


「……なら、先手必勝だな」



シキは右手に新たな矢を生み出す。その弓は[火炎]と[雷電]を融合した[炎雷]だ。炎が激しく燃え上がりながらもそこから目でも見える電気が放電している。その矢を射ると遅れて凄まじい音が鳴り響く。射た軌道も光線の様に数秒間残像として残っていた。


その射た[炎雷]の矢は豪雨を突き破る様にそのリヴァイアサンであろう存在へと被弾したが……。



「……当たった……けど、まるで効いていない?」


"かなり厄介な相手はだろうな"


「……なら、[銃(ガン)]ッ!」



弓だった変形武器(トランス・ウエポン)は違う形へと変形していく。その姿は自動拳銃であった。より詳しく説明するのならデザートイーグルという種類のものだ。それは透明な線がグリップから銃口まで続いている。シキはグリップを持つとリヴァイアサンに向けて銃口を定めた。



「ふぅ……」



呼吸をするのと同時にグリップから銃口まで透明だった線が黄色くなる。それはまるでその空っぽな銃に装填されている様に徐々に魔力が高まっていく。


そしてその銃全体が満たされた様に魔力が溜まるとシキは標的に目掛けて引き金を引く。



ーーーズドンンッ!!!



銃口から電撃、レールガンが放たれる。


発射までの時間は弓の時よりか遅いが威力は桁外れだ。


遅れてくる音、そしてレールガンが通った軌道には一瞬だが降り注ぐ雨を吹き飛ばしていた。


しかし、だ。



「……弾かれた……?」



放ったレールガンはシキ自身の魔力でもあるから遠くてもどうなったかはある程度わかる。シキが感じ取ったのは被弾はしたがまるで逸らされた様なのだ。恐らく相手、リヴァイアサンには全くダメージを与えていないだろう。



「「「シキッ(さんッ)(殿ッ)!」」」



名前を呼ばれて振り返るとそこにはリゼット達がシキと同じ冒険者ギルドの屋根へ来ていた。シキがここに移動した時は速すぎて見えなかったらしく何処にいるかわからなかった様だ。だが、どうやらラヴィが思念でシキの居場所を伝えてやっとわかったらしい。



「シキよ、この天候といい先程のお主の魔法?は何なのだ!関係あるのか!?」



ギルドマスターもリゼット達についてきていた様で先程のレールガンを目撃していたらしい。別に隠す処では無いのでシキは今起こっている事についてリゼット達に説明した。



「なっ!?百もの海大蛇(シーサーペイント)が、迫っているだとっ!?こうしちゃおれんっ!今すぐに冒険者共と王国に連絡しなければッ!」



話を聞いたイルディアは慌てて冒険者ギルドの中へと戻っていく。ギルドマスターとしての責務を果たすつもりだろう。


海大蛇(シーサーペイント)はランクとしてみれば一体につきBは確実にあるだろう。それが百を越えているのだ。恐らくこの国で過去最高のモンスター数なのかもしれない。



「シキ、俺は戦うぜッ!」


「今回はボク達もッ!」


「シキ殿ッ!」



三人は激しい雨に打たれながらも戦闘準備は万全の様だ。



御主人(マスター)、おれもついていきますッ!」



リゼット達三人だけではなくシキの奴隷であるシリルもついていく気満々である。

今回は流石にシキ一人では厳しいと感じていたので、四人の申し出は非常に有り難かった。恐らく、シキの相手はリヴァイアサンである。他の海大蛇(シーサーペイント)達を相手をしている暇は無いと考えていた。今の四人は中位種族であるから時間は掛かるだろうがあの海大蛇(シーサーペイント)を倒す実力は持っているだろう。



"勿論、余もいるぞっ!"



ラヴィは[空間庫]に引きこもり……ではなく、居候であるのでシキと共に行動するのは必然である。だが、ラヴィという存在がいることはシキにとって心強い。



「ありがとう、皆」



心の奥底から感謝するシキはこの五人の存在が自身の力になってくれる事に顔には出さないが感動していた。しかし、相手は時間を待ってくれないのでリゼット達と共に海大蛇(シーサーペイント)達を迎え撃つ為に堤防へと向かうのであった。

















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シキの攻撃が効かないリヴァイアサンって……

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