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地竜王

前回のあらすじぃぃぃぃぃぃぃい!!!


『新たな仲間、クルルとネルク!』


『シリル、ランクアップ!』


『ドラゴン出現!?』


のどんっ!ι(`ロ´)ノ



突如地竜王が現れた事によって緊張が走る中、シキとクリム、マシロ以外は武器を構えて強者相手に恐れながらも戦闘体勢に入っている。


すると地竜王はシキ達に視線を落とした。



<安心せよ、戦うつもりは毛頭無い>


「これはッ!?」


「頭に直接に……」


「テレパシー、なの?」


<その通りだ、小さき者よ。そろそろ、武器を納めてもらえるか?>


「皆、武器を仕舞うんだ。クルルとネルクも威嚇してくていい」



シキの指示により、リゼット達は警戒はするものの、大人しく武器をしまい戦闘体勢を解いた。地竜王相手に全く怯まずに堂々としている人間はシキ位だろう。



「で、貴方は何をしに来たんだ?」


<うむ、我は地竜王。ここに来たのは大地にある違和感を感じたからだ。そこに座っておる金髪の女子よ。そちが我よりも強いことはわかる。結界か何かで取り囲っておったのだろう?>


「……」



地竜王は唯一その場で座っている金髪の人物。女子と言っていたが、座っていたのはシキしかいなかった。



「……」


<……む?どうした>



シキは変形武器(トランス・ウエポン)を静かに[空間庫]にしまうとそのまま俯いて表情が見えないまま黙ってしまう。それに心配した地竜王が声をかけるが反応はなかった。



「(あ、あの……御主人(マスター)どうしちゃったんですか?)」


「(多分だが……主、女性と間違われてショックを受けているな……)」


「(ドラゴンにも間違われるなんて……)」


「(……ドンマイ、というしかないですね)」


「(あるじのからだぷるぷるふるえているの)」


「……ったく、仕方がねぇな」



代表してリゼットがシキの元に近寄るが地竜王は反応がないことに不安を覚えてオロオロしてしまっている。



「おい、シキッ!?」



俯いたシキの肩を触ろうとすると突然身体が光だした。それに驚いたリゼットは思わず目を瞑ってしまう。地竜王を含めたメンバーも同様だ。


直ぐに光が治まると、そこには小学生位の癖ッ毛のある長い金髪の美少女がそこにいた。その美少女の服装を見てみるとシキが着ていた黒一色のスーツと一緒だ。



<「「「……え?(は?)」」」>



一同、呆けてしまうが、その美少女は勢いよくリゼットに抱きついた。


それも、大粒の涙を溢しながら。



「うぉっ!?……ま、まさか……シキ……か?」


「うぅ……リゼットぉ……あの……グシュッ……あのドラゴンがぁ~女だってッ……」



声もソプラノの様な綺麗な声であるが口調がシキと同じであった。


リゼットの言う通り、シキは自ら[時空間魔法]をかけたのだ。今の姿は小学生中高学年時であるが身長が低い。スミリアよりか低いのだ。皆の者はそのシキの姿に全員が絶句していた。



「し、シキ?と、とりあえず泣き止めよ……」


「可笑しいよねッ!?これまで生きてきたけど、身内以外は女だと絶対に間違われてたんだよッ!?もう、人なら間違われてもいいと思ったけど!ドラゴンにまで!ドラゴンにも間違われよっ!もう、どうすればいいのかなぁ!もう……いっそ……女として……」


「ちょっと待て!シキ、落ち着け」


<ぬっ……何か、すまん……>



余程女と間違われていた事を気にしていたらしいが、まさか人外にまで間違われたのは一番のショックだったらしい。獣人であるシリルにも間違われていた時点でこうなる事は決まっていたのかもしれない。完全に幼児退行みたいになってしまっているシキをリゼットがあやしていると横からマシロが[人化]の状態でトコトコとやってきた。



「あるじ~ちょっといいの?」


「うぅ……」



シキはリゼットに抱き付きながらも頷く。マシロはシキの髪を弄りだすとある髪型にするのだが……。



「……これ、三つ編みじゃねぇか。更にシキが女の子に……」


「ほら、美少女に大変身!なの~」


「うわぁぁ~~~ん!!!」


<また、泣き出したぞ……>



マシロのトドメに更にシキは泣き出してしまう。とりあえず、リゼットは小さくなったシキの頭を撫でながら泣き止ませていく。


そのシキの顔をクリムは片手に動画をとっていた。


「……ムフフ」


「クリムの姉さん、何やってんだよ」


「む、こんな主は貴重(レア)なのだぞっ!録画せずにいられるか!」


「その手に持ってんのは何かわかんねぇけど、とりあえずやめてやれよ」


「(●REC)」


「いや、だからやめろってっ!」



先程の緊張感は何処へやら。クリムは小さくなったシキを動画で撮っており、マシロは更にシキの髪を弄っていた。この二体は悪気は無いが今のシキの可愛さに完全に心を奪われていたのだ。現代で表すならショタ好きなのだ、この二体の契約モンスターは。



"ふぁぁ~~~……ん?何だ、このカオスな状況は……"


「ふぇっ?」



シキの頭の中に新たな存在の声が響く。それは幼そうではあるが少し傲慢な態度が含まれていた様な声であった。



"……ふむふむ、成る程な。致し方がない、今の姫は正常ではないな。落ち着くまで余が入れ替わるしかないか"


「ふぁ……」


「シキ?」



リゼットに抱きついていた小さなシキは泣きつかれたのか静かに目を閉じる。すると目を閉じたシキの存在が一転してしまう。



「……うむ、もうよいぞ」


「シキ……?」



シキの姿をした『何か』は深い眠りから目覚めたかの様にリゼットから手を離すとゆっくりと目を覚醒させる。


前のシキは碧眼であったが、今のシキ?は真紅の目をしていた。吸血鬼の様な目ではなくそれよりもっと高貴な、神々しいものである。そして風格は絶対王者と堂々としているものだ。



「おい!そこの蜥蜴、一体何しに来たのだ?」


<なっ!?蜥蜴、だと……ッ!?>


「煩いぞ、今は余が貴様に問うておるのだッ!」


<ッ!?!?>



シキ?の言葉に怒りを覚えた地竜王であったが迫力に負けて思わず四足がすくんでしまう。


何時ものシキではないと感じ取ったリゼット達だったが、マシロとクリムは何時もは見せない様な緊張した面持ちをしている。それを見た他のメンバーは今のシキ?は尋常では無いのかもしれないと感じていた。



「そういえば……マシロ、クリム。貴様等は何、姫にトドメをさしておるのだ。はぁ……馬鹿者が」


「……ご、ごめんなさい……なの」


「う゛……すまない……我慢できなくてな」


「もうよい、今はこっちが先決だ。のぅ、地竜王よ。貴様は何故ここへやってきた?」


<……答える前に、一つ聞いてもよいか?>


「よかろう。なんだ?」


<お主は、一体何者だ?>



地竜王の問いにシキ?はふんっと鼻を鳴らすとこう答えた。



「余の名は『ラヴィ』!混沌で深淵なる者である!今はシキの[空間庫]で居候している者だ!」









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