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☆地球の異変4

今回も高嶺美花視点です。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

前回のあらすじぃぃぃぃぃぃぃい!!!


『高嶺美花!』


『撮影』


深淵(シキ)との過去』


のどんっ!



「あの……大丈夫、ですか?」



私を目の前にいる女性は艶やかな短めの黒髪に黒一色のスーツを着ていました。彼女は心配そうな表情で私の顔を見ています。本当に……綺麗な人ですね。


あの時はよく見ていませんでしたがアイドルである私よりも魅力的な女性です。『深淵(アビス)』が惚れるのも無理はありませんよね……。


でも。


でも、私は『深淵(アビス)』に会いたい。


一目でもいいから。


その思いがこんな異常事態に噴水の様に込み上げてきました。



「……ぃ」


「ん?……オワッ!?」


「お願い!『深淵(アビス)』に会わせてくださいッ!貴女の恋人なのはわかっているんですッ!でも、……でもッ!どうしてもッ……彼に会いたいんです……」


「へっ!?アビス……?」



私は彼女の服を両手で掴みながら必死にお願いをします。馬鹿な事をしているのは自分でもよくわかっていますが……それでも、彼に……『深淵(アビス)』に会いたい思いが一杯でした。今でも恨んでいます。でも、それよりも彼に、『深淵(アビス)』に会いたい。話したい。もう、あの時の様に戻れないのはわかっています。それでも、私は……。



「……アビス……あっ!あ~ぁ!」



その黒スーツの女性は最初は困惑していましたが、何かを思い出したのか私の顔を見て苦笑いをしていました。

その時には他の大きな蛇が現れていますが、彼女と同じ黒スーツの人達が応戦しています。海にいた監督や現場スタッフ達や見に来ていた人達を避難していました。そんな黒スーツの彼等の手から火の球を大砲の様に放っていますが、今はそんな事関係ありません。



「成る程。貴女は姫様の知り合いだったんですね」


「ひめ……様?」


「えぇ。あ、私は天城(あまぎ)(ゆう)と申します。こんな容姿と声で勘違いされやすいんですが、これでも『男』なんですよ?」


「えっ……」



彼女の言葉を聞いて私は頭の中が真っ白になってしまいました。


彼女が……男?


じゃぁ、私が『あの時』見たのは……只の勘違い?


私は……一体、『深淵(アビス)』に、何をした?


私の早とちりで、他の男と……。


私は?


ワタシハ?


深淵(アビス)』が裏切った?浮気した?


違う。


裏切ったのは……。


浮気したのは……。


私。



「あ……ぁぁ……」



彼は何もしていない。


私は何をした?


浮気したと勘違いして。


深淵(アビス)』を勝手に恐がって。


私は。


私は、他の男と。


初めては、『深淵(アビス)』に……。


何で?


何で?


誰が、こんなこと、したの?


深淵(アビス)』を傷付けたのは……?


わ、たし、だ。


ワ、タ、シ、ダ。



「あ゛あああああ゛ぁぁぁああ゛あッ!!!!」



私は叫んだ。


何が恨んでいます、ですかッ!


恨まれるのは、私の方だ。


本当は、本当は私の初めては『深淵(アビス)』に捧げようと決めていた筈なのに。


ファーストキスを。


なのに。


なのに、何で?


『あの時』、私は、何故、『深淵(アビス)』の元へ行って、問いたださなかった?


そうすれば、こんなことに。


深淵(アビス)』を傷付けなくて済んだのに。



「え、き、君?」


「ぁ……ぁぁぁ……」



どれだけ声を出したんでしょう。


もう、声が出ません。


それに、涙も、止まらない……。


私は。


私は、自分から。


大切な存在を自ら排除してしまったのだと。



「ぅ……ぁ……」



その事実を理解した瞬間、私の意識は沼に沈む様に失うのでした。






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