表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法の呪文を唱えたら  作者: 五月
集まる友
2/11

私の友達

「うん、確かにね。ちょっとびっくりしたよ」


美帆はそう言って成寅と話す。

彼女たちが言っているのは今日遅刻すると連絡が入っていた美帆の親友とも呼べる友、荒木芽依《あらきめい》のことだった。

芽依は今まで一度も風邪をひいたことがないと言うことが自慢のお転婆少女だった。


「だよね~、成もそう思ったんだけどさ~」


さて、最近美帆が気になっているのが成寅の喋り方だった。

第一、自分のことを「成《しげ》と言うこと。

女子でたまにいるのを見かけるが男子ではあまり見かけない。

それは一応美帆がまだ色んなタイプの人と出会ったことがない、と言うことにしよう。


そして、もう一つ気になるのが話し方、そして仕草だった。

成寅の仕草と言ったら本当にどこの女子と比べても引けを取らないくらい可愛すぎる。

彼曰く「男だから可愛いと言われてもうれしくない」とのことなのだが本当に男か疑いたくなる。

普通の男子がやればオカマと呼ばれるのがオチだが成寅だからこそ許されることだった。


「芽依は病気と言っても頭の病気らしくて精神科いったらしいよ」


突然の乱入者、それは身長が高くもろ男らしい声。

原野友幸はらのともゆきだった。

彼は美帆と仲の良い友人の一人、そして芽依と知り合うきっかけを作ってくれた人だ。

普通にしていたら一応モテる男の部類に入るのだろうが彼には一つ、問題があった。


「あっ、原野君。これ・・・」


「ひゃう!あっ……はい……どうも」


たかだか女子に落としたものを拾ってもらっただけでこんな有様。

そう、友幸は美帆を含む3人の女子以外には話すだけで緊張してしまうのだ。


「原っち……ダサッ」


美帆の呟きを友幸は「るせー!」と返す。

時間はすでに昼、そろそろ芽依が登校してきてもいいと思う。

美帆が目線をはずして廊下を見るとポニーテイルが似合う少女が教室に入ってくるところだった。

そしてそのポニーテイルの少女と楽しそうに話ながら一緒に教室に入ってきたのは美帆が待ちに待って行った友人、荒木芽依《あらきめい》だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ