表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

序章【1】

※この作品は、作者の処女作です。

そのため、文章が読みづらい、内容の矛盾、誤字脱字があるかもしれません。

歴史上の人物のキャラは、銀魂と薄桜鬼と作者のイメージを参考にしています。

誹謗中傷ご遠慮願います……。

――20××年、平成

 

「ひぃ、ひぃ……ふぅ」

汗の臭いと熱気が充満する道場に、乱れた呼吸だけが聞こえる。

窓から差し込む茜色の夕日が、床に二つの陰を描く。

そんな中、凄まじい程の殺気を放つ者がいた。

艶やかな黒髪を一つに束ねた誇り高き剣道部の女部長、東雲悠希しののめゆうき

涼しげな中性的な顔立ちは、男だけではなく女までも惹きつけるほどの美しさだった。

しかし、今、その顔は夕暮れのせいかわからないが鬼に見えてしまうだろう。

「――早く仕掛けてこないか。私を馬鹿にしてんのか!?」

変わらぬ状況に耐えきれなくなった悠希は、正面で構えている新米部員の西野風にしの ふうを怒鳴りつける。

「ひぃ! すいませんっ、そんなつもりはないですぅ~!」

恐ろしい部長の怒号に、肩を跳ねらせた。

ぱっちり二重の大きな目を潤ませ、頬を赤くさせている。

心なしか竹刀の切っ先が震えている。

そんな彼女からは、守りたくなってしまう気持ちにさせてしまうだろう。

しかし、それが悠希を益々苛立たせるのであった。

「風! そんなんだから、女は男に舐められるんだ! 闘え。さぁ、私を斬れ!」

「悠希先輩から一本取るなんて、無理ですっ!」

「何故!? 何故やる前から、諦めるのだ!?」

顔をしかめて問いかけながらも、悠希は全くと言って隙を作らない。

「全国大会の優勝常連の悠希先輩から、一本取るなんて……、蟻が像を持ち上げるくらい不可能です!」

「馬鹿言うんじゃない! 蟻だってな、努力すれば像だって持ち上げられる」

「蟻とキリギリスじゃないんですからぁ」

いつの間にか、剣道の試合からコントへと変わっているのに気付かない二人は、なかなか構えを解かず言い合うばかりであった。

「……チッ。早く、私を倒すんだぁぁ!!!」

このままでは、埒が明かないと思った悠希は踏み出した。

不意の攻めに、風は目を丸くした。

徐々に自分の脳天に迫ってくる竹刀。防具を付けているが、相手は無敵の優勝者。恐怖からか、風は身を右へ翻した。

「なっ!? ……ならば!」

体を切って、次は空いた脇腹を狙う。

「ひゃっ……」

反射的に、竹刀でそれを受け止める。

重い攻撃に手が痺れ、思わず竹刀を手放してしまった。

「取ったりぃぃ!」

占めたと、意気揚々と竹刀を振り下す。

「――っ!?」

あるはずの手ごたえが返ってこない。

はっと目を見開けば、風の姿は無い。

顔を上げると、そそくさと道場から出ていく背中。

「悠希先輩、お先に失礼します!」

「逃げんな! それでも、剣士か!?」

声を上げても、返事は返ってこない。

……なんて、逃げ足の早い奴だ。

舌打ちをすると、竹刀を持ったまま風の背中を追った。

 

 

運動靴を裸足のまま履き、学校内を探し回っていると、制服姿の風と鉢合わせした。

「ゆ、悠希先輩……!」

みるみるうちに、風の顔は青ざめていく。

「よぉ、風ちゃん。私から逃げるたぁ、良い御身……っておい!」

凄む悠希が話し終える前に、颯爽と風は走り出した。

諦めの悪い悠希は、逃がさまいと追いかける。

 

「もう、先輩しつこいよぉ」

涙目の風は、撒いたかどうか確認のため振り向く。

「ひぃぃぃ!!!」

一瞬にして、背筋が凍りついた。

何故なら、般若はんにゃが追いかけているからであった。

――逃げろ。

本能がそう警告している。

しかし、このまま走ってばかりじゃ体力が尽きてしまう。

取り敢えず、隠れてこの場をしのごうと辺りを見渡すと、正面に古そうな蔵があった。

あそこなら、隠れる所がたくさんあるだろう。

風は、蔵へと駆け込んだ。

お手(?)にとってくれて、ありがとうございます^^

こんな糞作品ですが、お付き合い願います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ