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【土壌改良】で死の荒野がSランク農園に!食べただけでレベルアップする野菜で、世界最強ギルド設立  作者: 黒崎隼人
第1章

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番外編「フェンのグルメな一日」

 吾輩はフェンリルである。

 かつては世界を震え上がらせる災厄の狼だったが、今はノアの愛犬「フェン」だ。


「わんっ!(飯だ!)」


 朝、ノアが窓を開ける音が合図だ。

 吾輩は尻尾を振り回して食堂へダッシュする。

 今日の朝食は、朝採れトマトのサラダと、ジャガイモのポタージュ、そしてカボチャのパンだ。


 ガツガツガツ。

 美味い。美味すぎる。

 このトマトの酸味と甘味のバランス、ジャガイモのクリーミーな舌触り。

 魔力だけじゃない、愛情という名のスパイスが効いている。

 これを食べてしまうと、もう人間の肉なんて臭くて食えたもんじゃない。


「フェン、食いしん坊だなあ」


 ノアが苦笑しながら、吾輩の頭を撫でる。

 この手がまたいい。

【土壌改良】の魔力が込められた手で撫でられると、毛艶が良くなり、肩こりも治るのだ。


 昼間は畑のパトロールだ。

 最近は、新入りの「緑竜(元・腐食竜)」が上空を飛んでいるので、吾輩の仕事はほとんどない。

 たまに畑に迷い込んだ虫けら(強力な魔物)を、「ワンッ!(失せろ!)」と威圧して追い払うくらいだ。

 奴らも、吾輩のオーラを感じて一目散に逃げていく。賢い選択だ。


 午後は昼寝。

 ノアが作った、日当たりの良いウッドデッキがお気に入りだ。

 シルヴィアがたまに、ブラッシングをしてくれる。彼女は吾輩のことを「もふもふ様」と呼ぶ。悪くない響きだ。


 そして夜。

 今日は収穫祭だ。

 広場に大きな焚き火が焚かれ、冒険者たちが肉や野菜を焼いている。

 吾輩の目の前には、特大の骨付き肉(野菜ソース漬け)が置かれた。


「フェン、いつもありがとうな」


 ノアが隣に座り、一緒に夜空を見上げる。

 ここに来て本当によかった。

 誇り高い狼としての生活も悪くなかったが、こうして美味いものを食い、暖かい場所で眠り、大好きな主人と過ごす日々は、何物にも代えがたい。


 吾輩は夜空に向かって、幸せの遠吠えを上げた。


「わおーーーーん!(おかわりーーー!)」


 平和な夜が更けていく。

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