私は特別になれない
特別なはずはないのに、特別でありたい
私にとっては私しかいないから
私は特別であって欲しい
けれど、いつでも比較できる世界では
私の上位互換が常に存在する
私にとって私は主人公なのに
世間にとってはただの盛り上げ役で、舞台装置で
世間にとって私はただの数字にしかならない
個々が特別と思わせる、才能がどこかにあると思わせるのは残酷だ
別に世間にとって特別である必要はない
特別という報酬で社会に奉仕しなくても良い
いつでも、私の物語では私が主人公だから
車窓から見える光の数だけある物語は知られることはない
私の物語もそうなるだろうが、最初で最後の読者が私でも
物語の最後にタイトルをつけて、いい物語だったと言えたなら
誰かに物語の一説でも読んでもらえるなら
最高だろうな