第5章 堕神の宣告
あの日から数日が経った。
「今日は人種たちと休戦協定を結び打倒、
ノイルという神。それで良いか。」
「はい。それでは向かいましょう。」
わしたちはそうして人魔休戦協定を結ぶのじゃった。
「それでは今からあのものをどうするかを決める。
教会の方はどうだった。信託はあったか?」
「はい。実はそれがありまして。
勇者の職業を持つものが現れたそうだ。
そしてそのものには堕神ノイルを封印するスキルを授けたそうだ。
それだけでなく神器も授けたようです。」
「そうか。ならその堕神を封印するための条件は何かわかるか?」
「実はそれが魔力1億必要だそうです。」
「なんと。魔族の方々。魔力の提供をしてもらえないだろうか。」
「わしは良いぞ。あんなものが入れば容易にこの世界は崩壊するじゃろう。
だが気掛かりなのは、あのものは人間に協力し、
勇者御一行そして学園都市に結界まで張ったそうじゃぞ。
そんなやつにお主は何をしたのだ?」
「実は...」
そしてシルフィー王国の王様が、
「わが愚弟がアシスタ公爵家の奴らの持っている武器の性能に興味を持ち、
そしてその武器の製造方法を探し出し王国の戦力として利用しようと企んだのだ。
だが、その作戦も見事失敗してアシスタ家全員を皆殺しにしてしまった。
そしてその作戦に必要な魔力も学園長と協力して、
ノイル自身が注いだ魔力を利用したのだ。
こう思ったものがおるじゃろう。どこにアシスタ家の関連が?
とな。実はノイルはアシスタ家の養子なんじゃ。
それだけでなくロストマジックなど様々な知識などを持っておったのだ。
そして家族を殺されて今の現状に至ると思うた。
一応言っておくがその愚弟はすでに処刑済みじゃ。」
シルフィー王国の王様は各国の国王たちにそう告げるのだった。
「つまりそれはお主の国で起きた問題ではないか。
ならば我らの国は関係ないではないか。
我らを巻き込むでない!!」
「それはそうじゃが。」
その瞬間。昼間だったのに突如として夜に変わった。
「宣告スルオ前ラ人族ニハ呆レタ。
故ニモウ一度宣言スル。コノ世界ヲ壊シ、モウ一度全テヲヤリ直ス。
ダガ慈悲ヲヤロウ。今コノ刻ヲ持ッテ全テノ人族ノ性行為ソシテ子ヲ授カルコトヲ禁ズル。
ソシテ食料ヲ生産スルコト、武器ノ作成ヲ禁ズル。
国ノ発展ヲ禁ズル。ソレヲ守ルノナラバコノ世界ヲ壊サナイ。
ドウダ名案ダロウ。」
「ふ、ふざけておる。それでは遠回しに死ねと言っているようなものだろ。」
「アァ。ソウダ。何カ問題デモ?」
堕神は自分の言ったことになんの間違えも見出せなかったのだった。