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恋、しません?  作者: 円間
第一話 男友達の家政婦致します
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団らん?3

「お前にコーヒーを入れてもらう」

「はぁ?」


 コーヒーを入れる事は任務ですか?


 ツボに入ったが菊子は笑いを耐える。

「に、任務了解しました。あの、コーヒーのある場所を教えて頂けません? 後、道具のある場所」

 恐る恐ると言う感じで菊子が言うと日向がキッチンテーブルの下にある収納スペースからコーヒーの粉とコーヒードリッパーとガラスのコーヒーサーバー、そして薄茶色のペーパーフィルターの詰まった袋を取り出した。

 そして日向は冷蔵庫から二リットルのミネラルウォーターを取り出してガス台の前へ立つとコンロの上に置いてあったドリップポットにミネラルウォーターを注ぎ込み、コンロに火を付けた。


 は、ハンドドリップですか。


「あの、分かりました。後は私がやりますから!」

 菊子が言うと、日向は、どうぞ、とでも言う様にガス台の横に移動した。

 菊子は日向に代わり、ガス台の前に立った。

 日向は菊子の横から動かずにいて、ドリップポットを見つめている。


 ちょっと、何でまだ横にいるのよ!


 何だか監視でもされている様で菊子は落ち着かない。

 二人並んで無言でドリップポットのお湯が沸騰するのを黙って見届ける。

 ドリップポットの口から白い湯気が細く出て換気扇にその湯気が吸いこまれる。

 ぽこぽこと言う音がポットから鳴り出した。

「お湯、沸騰してる」

 日向が言う。

「分かってますって」

 菊子はコンロの火を止めた。

 すかさず日向がミトンを菊子に手渡す。

 ふかふかのミント色のミトン。

「あ、ありがとうございます」

 菊子はミトンを手にはめてポットを持った。

 日向は木製の丸い鍋引きを持ってキッチンテーブルに、すたすたと向かう。

 菊子も慌ててその後に続く。

 日向がキッチンテーブルの上に置いた鍋引きの上に、菊子はドリップポットを置いた。

 日向は食器棚へ向かい、コーヒーカップとソーサーを出し始めた。

 菊子は日向の様子に、軽いため息をついてコーヒーサーバーにコーヒードリッパーをセットし、ペーパーフィルターをコーヒードリッパーにセットした。

 日向が器用に三人分のコーヒーカップとソーサーを持ってキッチンテーブルにそれを並べる。

 カップとソーサーはペアの青い陶器の物だ。

 菊子は三人分のコーヒーの粉をペーパーフィルターに入れた。

 菊子は日向の顔を見る。

「何だ?」

 日向の顔が不機嫌に歪む。

「別に」

 菊子は日向から視線を逸らす。


 日向さん、まだいらっしゃる?

 こりゃ、本気で監視?


 菊子は微妙に緊張し出した。

 緊張は混乱を生む。


 えーっと、ハンドドリップってどうやるんだっけ?

 た、確か……。


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