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恋、しません?  作者: 円間
第一話 男友達の家政婦致します
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ブレイクタイム2

 試行錯誤。

 待つこと数分。

 オーブンの使い方から何から何まで戸惑いはあったが無事にピザを温める事に成功した菊子。

 冷蔵庫からビール、それにペリエを取り出し、二つのグラスと共に絶妙なバランスをもってピザの箱の上に載せる。



 お皿とかフォークとかは確かテーブルの上に出てたわよね。

 まぁ、無かったら取りに戻れば良いか。


 菊子は両手で慎重にピザの箱を持ちながらダイニングに戻った。

 ダイニングでは、既にテーブルに着いている雨がサラダを指で摘まんで食べていた。

「目黒さん、摘まみ食い食いですか」

 雨は、レタスをもしゃもしゃ食べながら、「うん」と言う。

「私が来るまで待っていくれているとばかり思っていたのに」

 不満そうに言う菊子。

「少しくらいいいだろ」

「そうですけど」

 テーブルにピザの箱を置き、フォークと取り皿がある事を確認して雨の目の前にビールの缶とグラスと取り皿を置いて、菊子は雨の対面の席に座った。

 自分のグラスとペリエを手元に置く事を勿論菊子は忘れない。

菊子はペリエを、雨はビールを、お互いが自分のグラスに注ぎ入れる。

「じゃあ、乾杯」

 雨がそう言うと、二人はグラスを合わせた。

 雨が喉を鳴らしながら実に美味しそうにビールを飲み込む。

 その飲みっぷりに菊子は感心する。

 雨は、いつだって美味しそうに、そして、とても幸せそうにお酒を飲む。

 雨がそうやって飲むのを見ているのを菊子は好きだった。

「何? じっと見て」

 菊子の視線に気が付いた雨が、にやりと笑いながら訊く。

 見ていた事に気が付かれていた事に菊子は何故か慌ててしまう。

「別に。良い飲みっぷりだなと思っただけです」

 そう言って、菊子はグラスに口を付ける。

 しゅわりと炭酸が菊子の口に中ではじける。

 それは、菊子の少し上がった熱を冷ましてくれた。

「ほら、ピザ食べな」

「はい。目黒さんも食べて下さい」

「うん、じゃあ、一緒のを食べようか」

「え、別に良いですけど……」

 ピザはクワトロピザ。

 バジルのピザに、サラミのピザ。

 きのこのピザに、ホウレンソウのピザ。

「目黒さん、どれがいいですか?」

「菊子の好きで良いよ」

「そんな事言われても困ります。目移りしちゃって決められない」

 菊子の目は、ピザの上を時計回りにさ迷った。

 そうやっている間に、雨が、「ピザが冷めちゃうよ」と急かしてくる。

「それなら、目黒さんが決めて下さい」

「いや、俺はレディファーストを守りたいんだ」

「何ですか、それ」

「俺のポリシー」

「そんなポリシーが目黒さんにあったなんて知りませんでした」

「おかしいなぁ。ちゃんとアピールして来たと思ってたけど」

「全然通じて無いですよ」

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