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初陣

 一列に並んだ左翼の更に左に移動した連合軍の試作機、ペガサス。帝国の赤い機体より、はやく戦場に着いた。

 はじめてみるペガサスに、シュナイダーは面食らった。

 「なんだ、見たことのない機体だ。」

 敵からレーザーが飛んできた。光った瞬間に、反射的に機体を動かし避けた。

 「レーザーまで扱えるのか。」

 シュナイダーも、応戦のためバズーカーを放った。

 

 ペガサスは、左手の盾を全面に押し出した。敵の射撃が正確な分、見事に盾に当たった。しかし、その爆発の威力は、盾を通してコックピッドまで伝わってくる。

 「う、う、う。」

 アーサーは、呻いた。

 盾を下ろすと、敵の姿が見えない。ジャミング粒子のせいで、レーダーは、ほぼ使えない。

 敵の二型は、短いジャンプを繰り返しさらに、回り込むように左側に移動していた。レーダーではなく、画像処理システムが敵を捕捉した。レーザーガンが二型を狙った。体勢を低くしたせいで、二型は機動力を失っていた。

 「この新型、量産機以上の戦力だ。」

 シュナイダーは、誰にも聞こえないが思わず言葉が漏れた。

 ペガサスの機動力は、さらに高い。スラスタの出力を上げて赤い二型目指して、突っ込んだ。

 近距離に近づいたが、お互いの飛び道具は、カスリもしなかった。

 実弾が無くなった帝国の二型は、剣を抜いて両手で持った。それに呼応するように、ペガサスは、レーザーガンを投げ捨て、剣を右手に持った。ペガサスが、振りかざした剣を赤の二型が受け止めた。その剣を振り払い、今度は二型が剣を振り下ろした。連合軍の試作機が、盾を押し出して敵の剣先を防御した。

 そして、二機は間合いをとった。

 アーサーは、自分の実力ではなく、このシステムの反応速度に助けられていることを感じていた。


 シュナイダーは、敵の整列した裏をつくことができない。大量の火力の前に、自軍が撤退しているのを感じとった。

 「この新型、思った以上にやる。」

 シュナイダーは、このバトルアーマーの底知れぬ力に、脅威を感じていた。

 「もう一度。」

 二型の機体が、さらに振りかぶって剣を振り下ろした。スラスターの出力を上げて、ペガサスは飛ぶ様に後ろに逃げた。

 「ここまでか。」

 そう言うと、二型も出力をあげて後退を開始した。


 アーサー・シナプスは、追うことも考えたが、罠の可能性も考えて動きが止まった。その間に、敵との距離は広がり、近接戦闘ができる距離ではなくなった。

 「左翼に攻撃を仕掛けていた赤い二型が撤退をしています。」

 指揮所に一報が入った。

 「正面の敵も、後退している模様です。」

 ブラッドリー大佐は、その言葉を聞いて安堵した。戦闘終了の合図を出すように指示を出した。これ以上の戦闘は、無意味なことはわかっていた。

 連合軍の終結を告げる信号弾が、天空に響いた。

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