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第33話 バッファータウンストライク

やっと決着が付く、そんな一瞬、大きな、大きな影が見えた。

その一瞬で、世界が変わる。

「隕石だああああああああああああ!」

誰が言ったかその言葉に、思わず上を見る。

「何、あれ・・・・・・」

視界を、空を埋め尽くす程大きな塊———いや、青い?あれは———氷?

「おいおい俺も聞いてねーぞ・・・・・・」

さっきまで戦っていたコイツも、周りにいる皆んなも動揺している、私だって、誰だってそうだろう、こんな・・・・・・、こんな山の様な大きさの塊がいきなり降ってきたならば。

「シズク!アレを俺達の聖剣で迎撃するぞ!皆んなはその間俺達を守ってくれ!」

サトウの言葉で我に帰る、そうだ、今から走っても逃げ切れない、私がなんとかしないと・・・・・・


「さーて、僕も最後の勝負に出ないとなっ」

左手で自らの白い髪をかきあげ、辺りを見回す。

おっ、ダッシュ君も走ってる、 僕の隕石に最初は驚いてる様だったけどやっぱり彼は行動が早いな。

「さて、集中集中、ここからが正念場だ!」

墓守達のガードを突破し、聖剣持ちが僕の隕石を砕いた後に聖剣を奪うんだ。

「それにしても隕石デカくし過ぎたかなぁ、もし砕かれなかったら僕も潰されて死んじゃう訳だし・・・・・・まっ、それは聖剣の力の見せ所かな。」




「サトウッ!」

「シズク、行けるか?」

「こっちは大丈夫、皆んなは?」

シズクが聞くと、墓守達は各々の得物を掲げ、咆哮を上げた。

「ここを凌ぎ切れば、相手の手も底が見える・・・・・・何としても乗り切るぞッ!」

「「応ッ!」」


「真なる聖剣と、」「陰なる聖剣。」

「双炎は踊り、」「そして巡る。」

「そして今」

「「炎は天を目指す!」」


「「双炎奥義、二天一龍ッ!」」

———今、シズクとサトウの炎は一つとなり、天を穿たんと隕石へ突撃した。




「いよぉし僕の読み通りぃ!」

相手側が深手を負った聖剣を持った方じゃない方の男を見捨てて逃げるかどうかは賭けだったけどね・・・・・・。

「ともあれこのチャンスを無駄にするシャーレさんじゃあないよっ!」

地面を凍らせて道を作り、墓守達に急接近する。

「なっ、あの女、まだこれだけの氷を作れる魔力を残して・・・・・・」


「狼狽えんな!上でもっととんでもないモノ相手にしてるアイツらの為にも、ここは何としても食い止めるんだ!」

相手さんは随分とやる気みたいだね、ならこれはどうかな?

「氷戦車<チャリオッツ>ッ!」

前面には大量の氷柱、それを二輪で動かす僕の氷細工、随分とお粗末な構造だけど、攻城戦とかだと以外と刺さるんだな、これが。

スピードを上げながら墓守達に突撃する氷戦車。

「フガーーーー!」「うおおおおおおお!」

それを墓守達の中から飛び出した二人の男がタックルで止めた!

「なっ、これはこのシャーレさんでも予想外だぁ、そんな事したら死んじゃうだろうに。」

しっかし氷戦車で思ったよりも削れなかったなぁ、それならっ!

「なっ、あの女、急にジャンプして何を・・・・・・」

「コレをさっ!」

シャーレは中空を埋める程に氷柱を生成した!

「この氷柱、どうなると思う?」

空中にある物は当然落ちる、墓守達に死の雨が降り注いだ!

「落ちるのさ、この氷柱の様に、聖剣を持ったあの二人もね・・・・・・」

「悦に入ってんじゃねー!」

氷柱を掻い潜った墓守が、剣を中段に構えて突撃してきた!

「ちぇ、ちっとぐらい調子に乗らせてよー」

「黙れ!お前はここで倒す!」

「僕を倒す?それは———」

ピシピシピシ・・・・・・

「無理だね。」

「なっ、足が凍り付いて・・・・・・グァッ?」


ドォオオオオオン!

「おっ、僕の隕石が砕かれたか、そろそろ頃合いだね・・・・・・」

生き残った墓守達が全力で向かって来る!

「うぇぇ、三人も残っちゃったのか。」

仕方ない、不安は残るけど作戦強行!

「軈て崩れ落ちる薄氷の塔<アイス・オブ・バベル>ッーーー!」

シャーレの足元から氷が伸びていく、シャーレを乗せてどんどん伸びる、5メートル、15メートル、まだまだ伸びる、そして伸びるのが早い、破竹の勢いなんて目じゃない程あり得ないスピードで、その氷の塔は天を突いた。

「うわー、下でカンカンやってるなぁー、この技滅多に使わないから強度が不安・・・・・・」

そんな事を言ってる間に、時は来た。

隕石を破壊し終わったシズクとサトウが落ちて来たのだ!

「空中なら自由に動けまい!その聖剣は僕が頂くよっと!」

そうしてシャーレは聖剣持ち達を追う様に、氷の塔から飛び降りた。

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