第24話 絶滅必死
「墓守の秘術、封火絶滅ッ!」
突然現れた黒フードが秘術でバッファーの火球をかき消した!
「皆んな、良かった、ギリギリ間に合ったみたいだ、良かった・・・・・・」
そう、彼こそは墓守のサトウ、サトウ・×××だ!
「×××助かった!今の技は?」
タケルは体を起こしながら聞いた。
「墓守の秘術、魔獣『真紅の雄牛<ドレッティスト・オブ・ファイヤーエンド>』の炎を封じる事だけに特化した墓守の技だ。」
×××はそう言うと、バッファーの方を見て、言った。
「お前の炎はもう通じない!今から死んで行った皆んなが受けた以上の苦しみを与えて殺す!」
「炎を封じたぐらいでいい気になるなァ!私にはまだ魔獣の超巨大なボディがある、貴様らを踏み潰すなど造作もないわァ!」
バッファーが、魔獣が、予備動作を見せる。
「×××、ヨシトッ!動き出す前にバッファーを殺るぞッ!」
タケルの声にヨシトも「応ッ!」と答えて気を持ち直した様だ、×××も墓守の秘術を出し突撃が始まる、このまま行けば勝てる、その筈だった。
「動くなッ!こいつがどおなっても———
「私の事はいい、バッファーを殺れええええええええええッ!」
一瞬、だった一瞬の出来事だった、何故か魔獣の腹部から生えた二人目のバッファーにカエデが人質に取られた。
そしてお決まりの「こいつがどおなっても」を遮り、カエデは死を覚悟して「バッファーを殺れ」と言うが、それでもタケルやヨシト、×××は足を一歩止めてしまった、その一瞬だった、その一手だった、そこで全てが決まってしまった。
タケルがもっと一直線に突っ走っていれば良かっただろうか?
ヨシトが生えてきた二人目のバッファーを読めていれば助かっただろうか?
×××がもう一歩踏み込んでいれば皆んなを庇えただろうか?
カエデがもう一瞬早く己の命を捨てていればバッファーは死んでいただろうか?
タケルは死んだ、カエデは首を切られた、ヨシトは潰れた、ニコは火だるま、ゲイルは四肢が吹っ飛んだ。
死ななかったのは火球を無効化出来る×××だけだった。
一瞬にして景色は紅の地獄と化した。炎だろうか?それとも仲間の血だろうか?
薄く感じていた心のリンクが全て消えた。
僕は・・・・・・僕は・・・・・・




