表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

中年おっさん、戦国をゆるく生き抜く

習作です。完全なる。ごめんなさい。

とても冷える夜だった。

その分空が澄み渡り煌めく星の海を月の船が航る夜。

僕はうっかり死にました。

ええ、うっかりしてましたね……

趣味である中世の城館探索中に山の中で迷子になりまして、堀切から転落しちゃいました。てへへ。

そう、転落したはずなのでした……


「こらこらこらこらあー!」

いきなりの怒声に耳を驚かされた

見ると鍬を持った翁が走りよってくる。

「ただで飲み食いしたんじゃからぼさーっとしとらんでもっと働かぬか!この盗人めが!ふんじばって谷に捨ててくるど!」

気合い入りまくりなこの翁はこの家の主である。

した森「なんばいうとですか、盗人じゃなかろうもん。芋汁はうまかったけど盗んでなかとですよ?食べちゃいますよーって声かけたじゃないですか、、、返事なかったけど。」


「このあほたれが!返事もなしに人の物を食うのは盗人に決まっとるわい!しのごの言わんと働かんかい!」

「へいへい勤労は尊いですよねー」

二人は口喧嘩しながらも、原野を開墾していた

冬枯れの野に一昨日火を放っておき、その火が消えたので木の根や石を掘り起こしていたのだ。

もう半日も動いていたのだが、物思いに耽ってしまい、叱られてしまったのだ。

なぜ開墾をしているのかというと……


それは5日ほど前のこと、僕は具合が悪くてたまらない!と思い目を覚ました。

あたりは鬱蒼とした森、小鳥の声が耳を驚かす


(そっか……あのときうっかり落ちて……

この具合悪さは死ぬからなんだろうな。

こんな美しい場所で最後を迎えられるのは幸せだったのかもね

多少心配してもらえるかな、泣いてくれるだろうか。

結局、情を交わしてはくれなかったけど、少しはあの人の記憶に残れたのかな。もう一度、声が聞きたいな。

気持ちが全くないことは知っている。

ただもう一度、あの人の声を聞きたかったな。)


感傷的になってしまい、涙が頬を伝う。

つい瞼を擦る。

あれ?動くし痛くないや

おや?足も動くし立てるよ???

「あっれー?どこも痛くないし動けるよ?」

それを把握した刹那、虚脱感が襲う

そっかお腹減ったのか!だから具合悪くなっていたのだった。

その場を離れて下山しようとあたりを見回すと、リュックサックが落ちていた。愛用品があったことに安堵して移動を始めた。

川の音を頼りに、上流へゆっくり移動する。

縄張り図と地図の記憶によると、落ちた場所は山の尾根を切断する堀切で、ちょうど切岸になってたはず、一旦山を越えないと里には出られないはずだった。

山に囲まれた場所のはずなのだ。

30分ほども歩いたところで、不安に教われた。

規模の小さな城跡なので、10分もかからないはずなのだ

おかしいと思い始めたころに、翁の家を見つけたのだ。

古い家が残ってるもんだな、やっば絶対あれ心スポ……

と、思いながらも近寄ってみると、いい匂いがしてくる。

まんが日本昔話さながらに、ぐつぐつとおいしそうに囲炉裏に鍋が煮えていた、怖さはあったが空腹には耐えられず

ついつい手を出してしまったのだ。














評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ