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半・百物語  作者: 怠惰な為政者
一人目の『俺』
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第六話・喰う(中編)

大変長らくお待たせしました

第六話・喰う(中編)




最初の異変が起こったのは、あの日から数日経ち、休みが明けた早朝だった。この日は、俺が日直になっていたから少し早めに登校したんだよ。盆地みたいな地形だからまだ日が昇ってはいなくて懐中電灯で照らしながら登校していたら、道の端でうつ伏せになってる奴がいたから、起こそうと近付いたときにソイツの地面がペンキぶち撒けたみたいに真っ赤になっていて、慌てながら家に戻ったよ。その後、家にいた母親にこの事を顔を涙と鼻水でぐしゃぐしゃにしながら支離滅裂に話したらしい。

その後、片田舎の地元に救急車や何台ものパトカーがやって来て、おっかなびっくりしてたら学校が休みになったのを町内放送で聞いたよ。

次の日の学校で詳しい奴からあの屍はーーーー太

(ノイズのため一部聴き取り不可能)だったらしい。神社で遊んだあの日に鳥居のしめ縄を落としたーギーマーータロウだよ。この日も学校が終わって、寄り道しながら家に帰ると、両親とばあちゃん、知らないばあさんがいて、そのばあさんが

あの神社に行ったのかとか、何かしたのか見たのかって根掘り葉掘り聞いてくるから、あの日のことを洗いざらい全部喋ったよ。

その日の夜はめずらしく自分の部屋じゃなく、客間に布団を敷いて寝ることになった。隣の部屋には、(あとから名前を教えてもらったんだがあのばあさんの名前)ミツコばあさんが客間に向かう壁に神棚?を建て始めた。時間が瞬く間に過ぎて、となりの部屋から聞こえる念仏(後で聞いたら祝詞というらしい)を子守唄代わりに寝入った。外の暗さからたぶん夜遅くに大きな物音で目が覚めた。その物音は、窓が強く揺さぶられ、お袋の声で開けて中に入れるよう呼びかけてきた。怖かった俺はすぐさま窓を開けようとしたが、窓の鍵の部分に札が貼られていて、その札が黒く染まりつつある・・・・・・・・・ことに気付いてすぐさま窓から離れた。その時、何者かの舌打ちが鮮明に響いてガクブルしたよ。その後も何度か物音がし続けて、一睡も出来ずに朝を迎えたよ。

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