表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/26

今すぐ…

喫茶店を出た私は、今すぐ大野さんに会いたかった。

大野さんも早い時間に終わったのかな…なんて思いながら、職場へ向かう。

さっきは、長瀬くんと話す事しか考えられなかったから…大野さんの仕事が終わる時間まで見ていなかったのだ。


二度と恋をしないと思っていたのに、大野さんに出会って崩れてしまった。

大野さんの事は、仕事でしか知らないけど…好きになった。


そんな事を考えながら、職場へ歩いて向かう私を、夕日が照らしている。

空は、水色とオレンジ色の二色でとてもきれいだった。


その向こうに見慣れた本屋さんの建物が目に入った。

裏口に、誰か立っているみたいだけど…夕日が眩しくて見えない。


近付くにつれて、その人が誰なのか分かった。


「…大野さん…。」


私が会いたいと思っていた大野さんが何故か、悩んでいるように下を向いて立っていたのだった。


『…藤原さん…?』


大野さんは、私の声にはっとしたように尋ねてきた。


「どうしたんですか…?」


誰かを待っているみたいに見えたけど…何かあったのかな…と思っていた私に、大野さんはこう言った。


『藤原さんを待っていたんだよ…。』


そう言った顔は、笑っていたけど悲しそうだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ