ep0:初詣
俺は今、大変苛立っている。
2020年1月1日
夜更けのころ俺は、人混みが苦手なので県外の人里離れた山の中腹にある神社に来た。
ここは、俺の家から車で約30分の所にある。
渓谷の上にあり、少し川の音や鳥の鳴き声などしか聞こえなく人工物と言ったらこの神社しかない。
オレンジ色の朝日に照らされながら眠い目をこすり、そこまで長くもない石畳を拝殿に向けて歩いていた
「どこにも行かないよりはマシだろ」
俺はさすがに冬真っ盛りの時期なので、寒いのではないかと考え寝巻にダウンを着てきた。
だが、ダウンで覆われていない足元が少し寒かった。
拝殿につき5円玉を投げ入れ、鈴を鳴らし、軽く二礼二拍手をすまし、願い事を考えたが何も思いつかなかった。
『願い事...願い事...なんかないかぁ?』
そうもらし、また少し考えた後、諦めて一礼し後ろを向き帰ろうとして、後ろを向いた。
すると、石畳の10m離れたところあたりに人が立っていた。
その人は、黒のダウンコートでフードを深くかぶっていて顔がよく見えず少し怪しいように思えた。
『こんなとこに来る人が自分以外ににいたのか,,,』と少し恐怖感を抱きながら思った。
そして神社の外に出ようとすこし小走りでその人の横を通ると、お湯を密室で沸かしたような熱気をその人から感じた。
「は!?」
『ほんとに人なのか?』
少し考えれば、最初からことなんて人かどうか怪しいなんて当然のことだった。
気配を消してこの人気のないところで同じ敷地にいるなんてほぼ不可能。
しかも、車の音がしなかったということは歩いてきたということ。
だが、近くには宿もなければ村も集落すらもない。
そのようなことを考えていたら、その相手が少し進み振り返った。
俺は、蛇に睨まれた蛙のように動けなくなっていたところ相手が言葉を発した。
「雋エ讒倥?∫ァ√′隕九∴縺ヲ縺?k縺ェ」
俺は何を言っているのかわからず尚更、恐怖心が増大していった。
「繧難シ溘↑繧薙□縺薙?險?隱槭?縺励c縺ケ繧後s縺ョ縺具シ」
「あ゛ぁーー ん゛っん゛」
「これならどうだ?」
ひどいほどに汗が出てきた。
「は、はい」
どこか声が怒っているように聞こえる
「はい?”はい”とはなんだ」
「私は、意味が理解できるのかを聞いているのだ!!」
「分かるのなら、分かると言え!!!」
もう無茶苦茶だ。
次郎系の店主かよ。
死を強く感じると人間は冷静になるどこか的なことをどこかのの本で読んだが、今だったらすごく共感できる。
「すみません。わかります。」
「ん?」
「なんだ貴様、なぜそのように声が冷静なのだ?」
「私が恐ろしくないのか?」
「まさか貴様も、向こうから来た者なのか...?」
なんか向こうが勝手な解釈で少しひるんでいるようにも見える。
じゃあ、このままそのよくわからいない"向こうから来た者"に扮すれば死なずに済むぬではないか?
そう考えた俺は真似をすることした。
「ああ、そうだ貴様はなぜこっちに来た?」
「チッ」
「じゃあ聞くがどのようにこちらへ来た?」
「姿を見た感じ貴様、人間かそれ以下の下等生物であろう?」
「我が君の城、第三魔王城「サード・サンド」にしかこちらの世界への転移門はないと聞いていたが?」
終わった。
適当に嘘つくんじゃなかった。
もう終わりだよ。
諦めるしかないか。
「・・・・」
「なんだ貴様、もしや適当な嘘をついてやり過ごそうとしたのか?」
「これは面白いでは、こちらの世界の住人だが我が見えると」
「は、はい そうです」
震えて声も出なくなってきた
「ほう、ではこれで我の任務も完了となるのか」
「任務...ですか...?」
「ああそうだ、我は最初からこちらの世界の人間を我が国に拉致するために来たのだ」
「お前には我が君のために精一杯働いてもらうぞ」
「.....え」
何も言っているのかさっぱりだった。
俺がこの人の上司に?
「なんだ貴様その顔は、いやなのか?」
意味が分からなかったが、命は惜しい。
「いや、ついていくのでどうにか命は....」
「いいだろう」
『逵?繧』
なんだか意識が遠のいてきた。
このまま...俺...zzz