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パニックJKと冷たい吸血鬼がもてなす喫茶店  作者: たー兄
アイドルの楽屋にて。
18/21

8.弁解はございますか?

久方ぶりの投稿なりっ!


冗談はさておき、ホントに久しぶりですみません。

ほぼ一カ月放置してました。

どうも、たー兄です。

1000円落としました( ;∀;)

「あ、来たの。別に来なくてもよかったのに。」

(はぁん!?あんたが来いっつたんだろ!)

 おおっとお口の治安が悪くなったと、口を手で押さえる倫。

 一方知也はにこやかに、

「すみません。僕の知的好奇心が抑えられなくて。」

 と返した。

 依頼人や協力者の前の一人称、『僕』。

 彼がその一人称を口にしたときは、完全に仕事モード。

 本人も自覚していないだろうが、完璧な営業スマイルと若干高めのイケボ、丁寧な言葉づかいで、依頼人を続々とファンにしている。

 今回も例に漏れず、Ⅾは羨むようにしつつも、尊敬の念がこもった光を瞳に浮かべていた。

「で、いきなりですが、美羽さんはどこにいらっしゃるのでしょう?」

「美羽ちゃんはね、もうすぐ来るんだけど・・・。」

 壁時計に目を向け、次に扉に目線を移すⅮ。

 まるで美羽の行動を把握していないかのような様子に、倫と知也が視線を交わす。

(マネージャーが、何で美羽さんに付いてないの・・・?)

「ん?何その顔。あぁ、僕が美羽ちゃんに付きっきりじゃないから疑ってんの?」

 とことん失礼な物言いである。

 Ⅾは暗くて深い谷を覗き込むような、闇が覗く目を一瞬見せたかと思うと、すぐににこやかな表情に移って弁解した。

「マネージャーは僕だけじゃないからね。何人かいる。でも・・・美羽ちゃんがアイシテくれるのは、僕だけだから!」

 最後の文で、何かにしがみつくように、泣き笑いのような顔を歪ませながら、ほとんど叫ぶようだった。

 彼の一挙手一投足、息、風で揺れる髪、表情筋。

 全てを見逃すまいとⅮを見つめていた知也が、いきなりはじかれたように扉を振り返った。

キイイイイイイイイ

 部屋の空気が重く、息がつまるような気持ちで扉から覗く白い腕を目で追う倫。

 しかし次の瞬間、思わず彼女は飛び上がっていた。

 それもそのはず。

 水色のカラコンを入れたパッチリとした大きな瞳。

 水色に染めた長い長い髪を結った、腰まであるツインテール。

 背は低いが、スッキリとして締まっている美しい体。

 真っ白な、日差しを知らない肌。

「「み、美羽ちゃんっ!!!!」」

 Dと倫の声が被る。

 しかし、どちらも被ったことを意識しない。

 ただ自分たちの目の前にいる、国民的アイドルの美少女に釘付けになっていた。

「なぁに、大知?そのお二人。」

「あぁ、美羽ちゃん、えっと、あ・・・」

(本名大知かよ!変にぼかすな!)

 無駄なぼかしに口元を引くつかせる倫。

 知也はDの本名などには一切興味を示さず、美羽に向き直った。

「取り敢えず、お座り下さい。」

「いや、ここ美羽ちゃんの事務所・・・。」

 弱弱しく正論を述べる大知を一瞥した知也と美羽は、そのままテーブルに向かった。

 美羽は当然のように上座に座り、他の人が立ったままだと、

「大知、お客様をいつまでも立たせないで。」

「すっ、すみません!どうぞ、知也さん、倫さん。」

 こちらもまた、当然のように美羽の隣に座った知也。

 後に続く倫は、自己主張の強そうな3人の化学反応を密かに楽しみにしていた。

「で、用件は。まさか会いたかっただけとか言わないでしょうね。」

「まさか。Dさん・・・大知さんに依頼を承っただけですよ。」

 お互いに失礼なことを言い合っているが、どちらにもどこか楽しそうな笑みを浮かべている。

 対等に対峙できる相手がいるのが楽しいのか・・・。

(でも、知也さんのオーラが濃いような・・・。)

 倫の予想は大的中し、2人は鋭い視線をぶつけ合っていたが、結局美羽が敗北して口火を切った。

「へぇ、まぁあれでしょ?美羽ちゃんがアイシテくれるんだよー的な。」

「さすがですね、その通りです。美羽さんがアイシテくれるのだが周りが批判的で、相談を勧められ当店にご来店したと伺いました。・・・失礼ですが、僕は大知さんの話からDVの可能性があると判断いたしました。場合によっては、警察に届ける可能性もあるかもしれません。・・・そのうえで、弁解はございますか?」

 怒りで顔を赤く染めた後、真っ青になった大知。

 DVという衝撃的な単語に言葉を失う倫。

 余裕綽々の表情で、腕を組んで視線を送る知也。

 そして、虚を突かれたように固まる美羽。

 

 沈黙が、空気をよどませる。

展開急すぎてついてけないww



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― 新着の感想 ―
[一言] え、てか、1000円!?つら。 俺はもらった1500円を全部使って怒られました☆ なんでや。 アニメイトって楽しいよね…
[一言] まあ、だろうなとは思ってたよ。 なんかあれだね。愛って歪むんだね(?)。 それはそうと、知也さんかっけー!好き。イケメンでイケボとか最高。 今回も楽しいお話ありがとうございました!
[一言] むちゃくちゃすぐ?に感想を書きましたが、決してなんかすごいオタク〜みたいに変に思わないでください! (返信困りますよね...すみません)
2022/07/13 20:21 退会済み
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