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第32話 荒野の大陸

 サバイヴ大陸に足を付ける助太郎とシナン。

 この星の3つの大陸の中でも特に過酷な土地なのだが、そんな土地だと納得させる殺風景であった。

 近くに動物や建物も見られず枯れそうな状態の植物がほんの少し生えているだけ。水源は海のみ。

 この大陸に入ってすぐに分かる情報だった。


「わぁ、何も無い。」

「この大陸に人は住んでるのかな。

 筋の試練がある場所も誰かに聞きたかったね。」

「とりあえず先へ進んでみよう。」


 シナンと助太郎は先へ進む事にした。


 歩いても歩いても殺風景な景色は変わらない。

 海が見えなくなるまで歩いてからはどれだけ進んでいるか全く分からない。

 時々風は吹くが砂煙を巻き上げ、邪魔にしかならない。


「せめて地元の人に会えるか地図が手に入ると結果も変わるんだけどなぁ…。」


 シナンが独り言を漏らす。流石にキツいようだ。


 更に1時間弱歩き、変化が現れる。

 廃墟だ。人工物と見られる建物が見つかった。


「おお、建物がある!」

「何か分かる事があるかもしれない、行こう。」


 2人は廃墟に駆け寄る。

 すると廃墟の中から大柄な人物が現れる。

 身長は2mよりも高く筋肉質な大男であった。

 その背には身長よりも更に長い大剣を背負っていた。


「なんだお前ら。こんな所に何のようだ?」

「…!

 わ、私達はこの大陸のどこかにある〈筋の試練〉を受けに来ました!シナンとこちらはスケタロウです!

 この地に詳しくなくて、試練の場所はご存知でしょうか!?」


 シナンが大男の圧に恐怖で震えるが唯一の手掛かりのため知りたい事を聞いてみる。


「オレはテンカだ。

 試練ならそこの一際でかい廃墟だ。

 試練内容は5分以内に8つのアスレチックをクリアする事だ。

 試練中は身体が重くなるから気を付けな。」

「「あ、ありがとうございます!」」


 シナンと助太郎がお礼を言い試練の場所へ向かおうとすると、


「む、シナン?シナンなのか!?」

「その声は、まさか!?」


 テンカがいた廃墟から1人の男が現れる。

 その男は白い簡易な着物を着て落ち武者のような姿をしているが、紛れもなくサムライの里の元頭領アトウであった。


「生きていたんですか!?」

「うむ、拙者は波に流されるだけでは生存できてしまうようじゃ。

 そしてこの地に流された所をテンカ殿に拾われてな、今はこの者に仕える身となっている。」

「そうだったんですね。

 生きててよかったです...!」


 シナンが半泣き状態でアトウの生存を喜ぶ。


「ここに来たという事は、〈気の試練〉は制覇できたのだな。おめでとう。

 〈筋の試練〉も頑張りなさい。」

「はい!」


 シナンは力一杯の返事をする。


「さあ!試練を始めよう!」

「おう。」


 シナンと助太郎は廃墟の中でも一際大きい建物に向かう。

 その建物には今までの試練にあったように入り口前の地面に魔法陣が描かれている。


 2人はその魔法陣の上に立ち一呼吸、建物内へ転送される。

 2人の〈筋の試練〉が始まる。

ご覧頂きありがとうございます。

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