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第2話 拒否権はない

「ン目が覚めましたか?異星の人間よ。」


 何者かが話しかけてきた。その者の外見は細めで銀色の鎧のような身体に兜で顔を隠している。大雑把には人型である。


「...あ、が、...」

「ン話せるよーな状態んではないか。ンよし。」


 少し変わった喋り方をするその者は右手を助太郎に向ける。すると右手が輝き助太郎の怪我が徐々に治り出し、完全に完治した。


「こ、これは...?」

「ン今のは回復魔法だ。便利だろ?そーして私は君から見たら宇宙人だ。」


 目の前の者は当然のように魔法を使い、そして宇宙人を名乗った。助太郎は状況がよく分からない。


「ン単刀直入に言う。ン君には私の出身星のどこかにいるはずの〈混沌の邪神〉を見つけ討伐して貰いたい。ン当然ながら君にはーそれに役立つン便利な能力スキルを与えてやろう。ンそして見事達成できた暁には故郷へ帰してあげよう。その時必要なものがあ れ ば、プレゼントしようじゃないか。」


 地球ではない別の惑星にいるらしい〈混沌の邪神〉を討伐を頼んでいるようだ。討伐ができれば故郷へ帰す、そんな事を言っている。


「...もしかしてあの突然現れた黒い渦って」

「ン私が異星人を持ち去るた め に発生させたモノだ。ン私の意思1つで吸い込む威力を上げられる、すごいだろ?」


 黒い渦の元凶は目の前の自称宇宙人の仕業だったようだ。


「何でわざわざ俺、地球人を狙ったんですか。明らかにあなたが自分で戦った方が強いですよね?」

「ンまー、君の言い分も分かる。だから説明しよう。ンまず私はあんまり派手に活動するとその星に住む者達よぉりも目立ってしまうんでね。ンだから別の惑星、今回は地球か、に住む者へ頼みに来たっってわけ。弱い異星人な ら ば警戒はされ ない。

 ン後は私個人として他者を平然と助けに行けるン君ならちょっっと力を与えればもしかしすると思ったわけね。」


 地球人が都合よかったらしく、助太郎が近い時に吸引力が上がった原因も自称宇宙人が気に入ったからであった。助太郎は頭を抱える。


「怪我を治してくれたのは感謝します。ですが俺に討伐なんてことはできません。ましてや邪神なんてヤバそうな。それに別の人ならあの子をもっと上手く助けてたかもしれませんし、お断りを」

「ンあいにく君に拒否権はない。さっきも言っったが役立つ能力スキルをン与えるのだから戦闘の経験など無問題。さ、ンでは能力スキルを与えよう。」


 自称宇宙人は両手を前に掲げ助太郎に何か力を注ぎ込む。その感触は苦痛もなければ快感もない、身体に違和感はなかった。そして自称宇宙人の手の光が消え、


「ヨシ、終わった。ン君に与えた能力スキルは3っつ。

 まず[不老不朽]。寿命が尽きず身体が朽ちる事もなくなる能力だ。ンただ不死身なわけではなぁい。

 次に[言語翻訳]。ありとあらゆる言語が自動で翻訳される能力だ。ンこれさえあれば言語の壁など存在しない。

 最後に[契補送波けいほそうは]。契約した者を強化させるエネルギーを送る事ができる能力だ。1度契約すると契約者がン絶命するまで解除が不可能だ。

 この3つの能力スキルを使いこなしてぇ、まー、頑張りたまえ。」


 それだけ言うと助太郎の足下に光の穴を出現させる。突然の落下に彼は驚きながら意見を述べる。


「うわっ!?ちょっまだ聞きたい事が!そもそも会話が一方的で…」


 落下しながら何か抗議していたが助太郎が完全に光の穴に入ると穴は閉じられ、自称宇宙人に聞かれる事はなかった。


「ンいわゆる異星界転移だな。さて、地球のン人間はどーんな行動をするかな。」



 普通の大学生だった参橋助太郎はある日、宇宙人を名乗る者に拐われ一方的に詳細不明の邪神を討伐するよう言われ、強制的に別の惑星へ飛ばされてしまった。彼は見知らぬ星でどうするのか。そして故郷へ帰れるのか。その結末を知る者は、未来を知る者のみ。

ご覧頂きありがとうございました。

自称宇宙人の喋り方が独特すぎて何を言ってるのか分からないかもしれない…。その時はすみません。

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